守護霊は吸血鬼❤

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結局お気に入りのラーメン屋で腹ごしらえすると、空には気の早い銀の星が輝いていた。

食欲が満たされた二人は、駅までの道を上機嫌で歩きだす。

そのとき、空を見上げた聖はふと足を止めた。

突然立ち止まった彼に、由宇がぎょっとした顔で問いかける。

「何だよ、いきなり」

だが聖は由宇の言葉が耳に入っていないのか、漆黒の帳とばりを食い入るように見つめている。

由宇は聖の顔の前でひらひらと手を振って、

「おーい」

聖はようやく我に返ったのか、長いまつ毛をせわしなく上下に動かした。

額に手を当てた由宇は、同じようにして空を見上げながら悪戯いたずらっぽく尋ねた。

「何か面白いモノでも見えたのか？」

聖の大きな目はいまだに見開かれたまま、緊張した顔で由宇をじっと見つめる。

由宇は怪訝な顔で首を傾げた。

「……聖？」