1,903 / 2,808
トッカータとフーガ ニ短調(BWV565)
しおりを挟む
「紅六花ビル」での、いつもの楽しい宴会の翌朝。
俺は5時に起きて、ハマーで「紫苑六花公園」へ行った。
約束はしていないし、話もしなかったが、竹流がいるに違いなかった。
ハマーを手前の駐車場に入れ、歩いた。
タケの店で借りた箒とギターを持っている。
「神様!」
「お前! やっぱりいたかぁ!」
「はい!」
俺は笑って、一緒に公園を掃いた。
すぐに掃き終わり、二人でギターを弾いた。
「神様、次のCDが楽しみです!」
「おう、まあ、じゃあ良かったよ」
「何がですか?」
「お前が楽しみだって言うんなら、まあ、俺も頑張った甲斐があるな」
「そんな! 亜紀姉さんだって物凄く楽しみにしてるじゃないですか」
「ああ、あいつなー」
二人で笑った。
「亜紀ちゃんな、録音スタジオまで付いて来たんだよ」
「そうなんですか!」
「全然必要じゃねぇっていうか、却って邪魔なんだよ」
「それは可哀想ですよ」
「おー。俺がさ、夜も遅くなったから、お前は帰れって言ったのな」
「え!」
「そうしたらマジ泣きしやがってよ! 周りの人間から俺が悪いって怒られるしさー」
「アハハハハハハ!」
竹流から、橘弥生のCDを送ったことの礼を言われた。
「凄く感動しました!」
「そうだよな。俺もあんなに「魂」を込めた演奏は他に幾らも知らないよ」
竹流には橘弥生の全CDと、有名なギタリストのCDなどを送った。
「神様は、橘弥生さんに言われるとCDを断れないと聞きました」
「亜紀ちゃんかー」
「アハハハハハハ!」
「まあ、そうなんだけどなぁ」
「どうしてなんですか?」
「そりゃ、門土の母親だしな」
「そうですか」
竹流にも俺と門土の話はしている。
他の子どもたちからも聞いているだろう。
「門土さんのためにですか?」
「まあ、それも大きいんだけどな。それとは別に、やっぱり俺の大好きな門土の憧れだったということかな」
「はい」
「それとな」
俺は竹流に、あの日の話をした。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
門土の家に、いつものように遊びに行っていた。
中学3年の夏休みだったと思う。
「トラ、今日も来ていたのね」
「お邪魔してます!」
突然音楽室に現われた橘弥生に驚いた。
門土は笑って「お帰り」と言った。
橘弥生はそのまま中へ入り、紅茶を頼んでそのまま座った。
「トラ、弾きなさい」
「は、はい!」
俺は紅茶が来るまでの間、調弦を確認した。
橘弥生の前で弾くのだから、細心の注意を怠らない。
紅茶が届き、俺は演奏を始めた。
バッハの「幻想曲とフーガ ト短調」だった。
『大フーガ』として名高いオルガンの名曲だ。
俺が大好きな曲だったので、ギターにアレンジしてあった。
全曲を弾き終わると、徐に橘弥生が立ち上がって、壁一面に設えられた譜面の棚に歩いて行き、1冊の譜面を出した。
俺と門土は何事かと見ていた。
橘弥生は何も言わずにピアノに近づいたので、門土が席を空けた。
そのまま鍵盤を幾つか叩き、音を確認する。
スタインウェイの《STEINWAY & SONS C-227》だ。
コンサートホールでも通用する、力強い音量の上、澄み切った高温と重厚な低音を響かせる銘品だった。
無言で譜面を開いて弾き始めた。
『大フーガ』だった。
俺と門土はその演奏に聴き入った。
「じゃあね。トラ、今日は泊って行くの?」
「え、いいんですか!」
「いいわよ。食事は?」
「えーと、まだですけど、俺の分はいりませんからー」
「何言ってるの!」
橘弥生が部屋から出て行った。
ちゃんと自分が飲んだ紅茶のカップを持って行った。
厳しいが、威張った人間ではない。
「おい、トラ。凄いな!」
「ああ、スゴイ演奏だったぜぇ!」
「違うよ! 母さんがお前の引いた曲をピアノでやったことだよ!」
「え?」
「あれ、トラの編曲そのままだっただろう! あれって、お前の編曲に興味を持ったからだぞ!」
「そ、そんなことねぇ!」
「だって!」
「門土のために聴かせたかったんだろうよ」
「うーん」
夕食は鯛のポワレと鳥肉のシチューだった。
ライスが皿に盛られている。
あまりの美味さに唸りながら食べる俺を、橘弥生が笑って見ていた。
「トラ、一杯食べなさい」
「え! あとは水を飲みますから大丈夫ですよ?」
「あなた! 私の食事が食べられないの!」
「ヒェ! すみません!」
お手伝いさんが笑って俺の空いた皿を持って行って、大盛にしてくれた。
「トラ、バッハのオルガン曲は他にも出来るの?」
「練習してるのは『トッカータとフーガ ニ短調』と『フーガ ト短調』ですけどー」
「そう、後で聴かせて?」
「えぇ!」
「なによ!」
「わかりましたー」
橘弥生が俺に頼みやがった。
俺は門土にどうすんだって顔を向けたが、門土は嬉しそうに笑っているばかりだった。
食事の後で橘弥生の前で2曲を弾いた。
「トラ、ありがとう」
橘弥生が俺の頭を両手で挟んで微笑んでいた。
あの命よりも大切にしている橘弥生の手でだ。
感動よりも先に驚いた。
食後にしばらく門土と楽しく演奏していると、橘弥生が入って来た。
「そろそろあなたたちは出て行きなさい。私が使うから」
「「はい!」」
この部屋は橘弥生が使うために用意されたものだ。
当然のことで、俺たちはすぐに片付けて出て行った。
門土の部屋で楽しく話した。
ふと、会話が途切れた時に、橘弥生の演奏が聞こえた。
音楽室は防音処理をしていたが、現代のように完璧なものではない。
特に門土の部屋は近いのと、あの《STEINWAY & SONS C-227》を本気で弾いていることで、幽かに音が聴こえて来た。
「トラ! 『トッカータとフーガ』だぞ!」
「あ、ああ」
庭で鳴いている虫の音の方が大きい。
しかし、確かにバッハの『トッカータとフーガ』が聴こえて来た。
門土が言った。
「前にさ、母さんが言ってたんだ」
「何を?」
「トラのギターをよく聴いておくようにって」
「へぇー」
「自分が先に出会いたかったってさ」
「へぇー」
「なんだよ、嬉しくないのか?」
「うーん、あの人、おっかないから」
「え?」
「貢さんもそうだけどさ。橘さんはずっとおっかないや」
「アハハハハハハ!」
本当は嬉しかった。
でも、そう言えば門土が傷つくかもしれないと思った。
「母さんがさ、演奏を聞いてお礼を言うなんて、滅多にないんだよ」
「へぇー」
「さっきは驚いたな」
「そっか」
俺たちは寝ることにし、橘弥生の演奏は朝方の3時頃まで続いていた。
俺は眠れずに、ずっとその幽かな演奏を聴いていた。
門土もきっとそうだったと思う。
その後、橘弥生はそれまでのベートーヴェンとモーツァルトを中心とした演奏に、バッハの楽曲を加えて行った。
もちろん、俺の影響などと考えたことは一度もない。
バッハの清澄で深遠な音楽が、そうなるべくして橘弥生の演奏に加わっただけだ。
でも、あの日門土が話してくれたことは忘れたことはない。
あの世界最高のピアニストの一人が、俺の音楽を認めてくれた。
貢さんと共に。
俺にはそれが嬉しい。
俺がずっとギターを弾いて来たのは、貢さんと、あの日の橘弥生のお陰だ。
こんな俺のことを認めてくれたお二人のお陰だ。
だから俺は橘弥生に逆らえない。
尊敬と共に、最大の感謝を捧げる人。
門土が愛した母親。
俺の中で、橘弥生は最高に高い場所にいる。
俺は5時に起きて、ハマーで「紫苑六花公園」へ行った。
約束はしていないし、話もしなかったが、竹流がいるに違いなかった。
ハマーを手前の駐車場に入れ、歩いた。
タケの店で借りた箒とギターを持っている。
「神様!」
「お前! やっぱりいたかぁ!」
「はい!」
俺は笑って、一緒に公園を掃いた。
すぐに掃き終わり、二人でギターを弾いた。
「神様、次のCDが楽しみです!」
「おう、まあ、じゃあ良かったよ」
「何がですか?」
「お前が楽しみだって言うんなら、まあ、俺も頑張った甲斐があるな」
「そんな! 亜紀姉さんだって物凄く楽しみにしてるじゃないですか」
「ああ、あいつなー」
二人で笑った。
「亜紀ちゃんな、録音スタジオまで付いて来たんだよ」
「そうなんですか!」
「全然必要じゃねぇっていうか、却って邪魔なんだよ」
「それは可哀想ですよ」
「おー。俺がさ、夜も遅くなったから、お前は帰れって言ったのな」
「え!」
「そうしたらマジ泣きしやがってよ! 周りの人間から俺が悪いって怒られるしさー」
「アハハハハハハ!」
竹流から、橘弥生のCDを送ったことの礼を言われた。
「凄く感動しました!」
「そうだよな。俺もあんなに「魂」を込めた演奏は他に幾らも知らないよ」
竹流には橘弥生の全CDと、有名なギタリストのCDなどを送った。
「神様は、橘弥生さんに言われるとCDを断れないと聞きました」
「亜紀ちゃんかー」
「アハハハハハハ!」
「まあ、そうなんだけどなぁ」
「どうしてなんですか?」
「そりゃ、門土の母親だしな」
「そうですか」
竹流にも俺と門土の話はしている。
他の子どもたちからも聞いているだろう。
「門土さんのためにですか?」
「まあ、それも大きいんだけどな。それとは別に、やっぱり俺の大好きな門土の憧れだったということかな」
「はい」
「それとな」
俺は竹流に、あの日の話をした。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
門土の家に、いつものように遊びに行っていた。
中学3年の夏休みだったと思う。
「トラ、今日も来ていたのね」
「お邪魔してます!」
突然音楽室に現われた橘弥生に驚いた。
門土は笑って「お帰り」と言った。
橘弥生はそのまま中へ入り、紅茶を頼んでそのまま座った。
「トラ、弾きなさい」
「は、はい!」
俺は紅茶が来るまでの間、調弦を確認した。
橘弥生の前で弾くのだから、細心の注意を怠らない。
紅茶が届き、俺は演奏を始めた。
バッハの「幻想曲とフーガ ト短調」だった。
『大フーガ』として名高いオルガンの名曲だ。
俺が大好きな曲だったので、ギターにアレンジしてあった。
全曲を弾き終わると、徐に橘弥生が立ち上がって、壁一面に設えられた譜面の棚に歩いて行き、1冊の譜面を出した。
俺と門土は何事かと見ていた。
橘弥生は何も言わずにピアノに近づいたので、門土が席を空けた。
そのまま鍵盤を幾つか叩き、音を確認する。
スタインウェイの《STEINWAY & SONS C-227》だ。
コンサートホールでも通用する、力強い音量の上、澄み切った高温と重厚な低音を響かせる銘品だった。
無言で譜面を開いて弾き始めた。
『大フーガ』だった。
俺と門土はその演奏に聴き入った。
「じゃあね。トラ、今日は泊って行くの?」
「え、いいんですか!」
「いいわよ。食事は?」
「えーと、まだですけど、俺の分はいりませんからー」
「何言ってるの!」
橘弥生が部屋から出て行った。
ちゃんと自分が飲んだ紅茶のカップを持って行った。
厳しいが、威張った人間ではない。
「おい、トラ。凄いな!」
「ああ、スゴイ演奏だったぜぇ!」
「違うよ! 母さんがお前の引いた曲をピアノでやったことだよ!」
「え?」
「あれ、トラの編曲そのままだっただろう! あれって、お前の編曲に興味を持ったからだぞ!」
「そ、そんなことねぇ!」
「だって!」
「門土のために聴かせたかったんだろうよ」
「うーん」
夕食は鯛のポワレと鳥肉のシチューだった。
ライスが皿に盛られている。
あまりの美味さに唸りながら食べる俺を、橘弥生が笑って見ていた。
「トラ、一杯食べなさい」
「え! あとは水を飲みますから大丈夫ですよ?」
「あなた! 私の食事が食べられないの!」
「ヒェ! すみません!」
お手伝いさんが笑って俺の空いた皿を持って行って、大盛にしてくれた。
「トラ、バッハのオルガン曲は他にも出来るの?」
「練習してるのは『トッカータとフーガ ニ短調』と『フーガ ト短調』ですけどー」
「そう、後で聴かせて?」
「えぇ!」
「なによ!」
「わかりましたー」
橘弥生が俺に頼みやがった。
俺は門土にどうすんだって顔を向けたが、門土は嬉しそうに笑っているばかりだった。
食事の後で橘弥生の前で2曲を弾いた。
「トラ、ありがとう」
橘弥生が俺の頭を両手で挟んで微笑んでいた。
あの命よりも大切にしている橘弥生の手でだ。
感動よりも先に驚いた。
食後にしばらく門土と楽しく演奏していると、橘弥生が入って来た。
「そろそろあなたたちは出て行きなさい。私が使うから」
「「はい!」」
この部屋は橘弥生が使うために用意されたものだ。
当然のことで、俺たちはすぐに片付けて出て行った。
門土の部屋で楽しく話した。
ふと、会話が途切れた時に、橘弥生の演奏が聞こえた。
音楽室は防音処理をしていたが、現代のように完璧なものではない。
特に門土の部屋は近いのと、あの《STEINWAY & SONS C-227》を本気で弾いていることで、幽かに音が聴こえて来た。
「トラ! 『トッカータとフーガ』だぞ!」
「あ、ああ」
庭で鳴いている虫の音の方が大きい。
しかし、確かにバッハの『トッカータとフーガ』が聴こえて来た。
門土が言った。
「前にさ、母さんが言ってたんだ」
「何を?」
「トラのギターをよく聴いておくようにって」
「へぇー」
「自分が先に出会いたかったってさ」
「へぇー」
「なんだよ、嬉しくないのか?」
「うーん、あの人、おっかないから」
「え?」
「貢さんもそうだけどさ。橘さんはずっとおっかないや」
「アハハハハハハ!」
本当は嬉しかった。
でも、そう言えば門土が傷つくかもしれないと思った。
「母さんがさ、演奏を聞いてお礼を言うなんて、滅多にないんだよ」
「へぇー」
「さっきは驚いたな」
「そっか」
俺たちは寝ることにし、橘弥生の演奏は朝方の3時頃まで続いていた。
俺は眠れずに、ずっとその幽かな演奏を聴いていた。
門土もきっとそうだったと思う。
その後、橘弥生はそれまでのベートーヴェンとモーツァルトを中心とした演奏に、バッハの楽曲を加えて行った。
もちろん、俺の影響などと考えたことは一度もない。
バッハの清澄で深遠な音楽が、そうなるべくして橘弥生の演奏に加わっただけだ。
でも、あの日門土が話してくれたことは忘れたことはない。
あの世界最高のピアニストの一人が、俺の音楽を認めてくれた。
貢さんと共に。
俺にはそれが嬉しい。
俺がずっとギターを弾いて来たのは、貢さんと、あの日の橘弥生のお陰だ。
こんな俺のことを認めてくれたお二人のお陰だ。
だから俺は橘弥生に逆らえない。
尊敬と共に、最大の感謝を捧げる人。
門土が愛した母親。
俺の中で、橘弥生は最高に高い場所にいる。
1
お気に入りに追加
228
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
まさか、、お兄ちゃんが私の主治医なんて、、
ならくま。くん
キャラ文芸
おはこんばんにちは!どうも!私は女子中学生の泪川沙織(るいかわさおり)です!私こんなに元気そうに見えるけど実は貧血や喘息、、いっぱい持ってるんだ、、まあ私の主治医はさすがに知人だと思わなかったんだけどそしたら血のつながっていないお兄ちゃんだったんだ、、流石にちょっとこれはおかしいよね!?でもお兄ちゃんが医者なことは事実だし、、
私のおにいちゃんは↓
泪川亮(るいかわりょう)お兄ちゃん、イケメンだし高身長だしもう何もかも完璧って感じなの!お兄ちゃんとは一緒に住んでるんだけどなんでもてきぱきこなすんだよね、、そんな二人の日常をお送りします!
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる