物置小屋

１人向け・other

秋夜に煙る(心中)​

頑張ったって変えられないこともあるのにね。それなのに、気合とかいうとんでもない化け物がいるんだ？
…誰だって病気になりたくてなるわけじゃない。
それも知らずに舌打ちされるのは辛いよね。
もういいんだよ。その代わり、俺も連れてって。君がいない世界なら生きている意味がない。
本当は君を傷つけた人間を全員殺したいけど、そういう人間ってしぶといからなかなか消えてくれないんだよね。
それに、こんな世界から他人を消すより自分たちがいなくなった方が早いもんね。
見た目が第一な世の中じゃ生きづらいよね。
整形でもすればよかったのかもしれないけど、そんなお金ないし…疲れたよね。
もういいんだよ。誰にも邪魔されない場所へ行こう。
世界に愛されなかったんだから、これくらいの反逆は許してくれるよ。
…下手をすれば遺体すら残らないけど、平気？意外と痛かったりするかもよ？
それもそっか。今の心の痛みに比べたら軽いか。
じゃあ、せーのでいくよ。せーの…。


…ねえ、起きて。僕たち成功したみたいだよ。
だけどまさか、ふたりきりの世界にたどり着くなんてね。
この世界の神様、みたいな感じなのかな？
少なくとも、元の世界からは解放されたみたい。よかった。
…君が心から笑っているの、いつぶりだろう。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
最終的に別世界にたどり着くエンドにしました。
…本当に別世界なのかは分かりませんが。