1,799 / 1,803
物語の欠片
13の理に入れなかった存在(小説)
しおりを挟む
ずっと独りきりだと思っていた。
どのグループにも入れない、誰とも分かりあえない存在。
この世界でただ独り与えられた役割は、決していいとは言い難いものだ。
「うわ……」
今日もこうして煙たがられ、ひたすら嫌われる。
他人を貶めるため押しつけあう者、自ら犠牲になる者…見ていて疲れる。
この世界で僕はずっと嫌われ者なのだと諦めていた。
そんな日々がどれほど続いただろう。
「……こんにちは」
「どうして…」
その姿を見て驚いた。
僕に瓜二つの人物に出会ったのだ。
「あなたも僕と同じなんですか?」
「おそらくそういうことだと思います。いつもはずっと独りで箱の中にいたんですけど、今日はこうやって外に出られて……」
あなたに会えて幸せだと裏表なく微笑む彼女は眩しい。
僕がいつかどこかに置いてきた純粋な想いを持っているようだ。
そのとき、視界が明るくなりいつもよりにぎやかな声が聞こえる。
「2枚使いとか運よすぎでしょ…」
「本当にラッキーだった!」
「今日はばば抜きとか7並べじゃなくて、大富豪でゲーム大会やろう」
「賛成!」
あるときは災厄としてふりかかり、あるときは何者かの代わりの役割を果たし、またあるときは勝利を呼び寄せる。
──ジョーカー
それが僕の名前だ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
13をテーマに書いたものです。
どのグループにも入れない、誰とも分かりあえない存在。
この世界でただ独り与えられた役割は、決していいとは言い難いものだ。
「うわ……」
今日もこうして煙たがられ、ひたすら嫌われる。
他人を貶めるため押しつけあう者、自ら犠牲になる者…見ていて疲れる。
この世界で僕はずっと嫌われ者なのだと諦めていた。
そんな日々がどれほど続いただろう。
「……こんにちは」
「どうして…」
その姿を見て驚いた。
僕に瓜二つの人物に出会ったのだ。
「あなたも僕と同じなんですか?」
「おそらくそういうことだと思います。いつもはずっと独りで箱の中にいたんですけど、今日はこうやって外に出られて……」
あなたに会えて幸せだと裏表なく微笑む彼女は眩しい。
僕がいつかどこかに置いてきた純粋な想いを持っているようだ。
そのとき、視界が明るくなりいつもよりにぎやかな声が聞こえる。
「2枚使いとか運よすぎでしょ…」
「本当にラッキーだった!」
「今日はばば抜きとか7並べじゃなくて、大富豪でゲーム大会やろう」
「賛成!」
あるときは災厄としてふりかかり、あるときは何者かの代わりの役割を果たし、またあるときは勝利を呼び寄せる。
──ジョーカー
それが僕の名前だ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
13をテーマに書いたものです。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる