物置小屋

１人向け・other

火花が散りきった後も(双翼の秘密基地)

こんばんは、お姉さん。
最近天気が悪かったから、あんまり会えてなかったよね。
…花火、ここからじゃ見えないよ。
お姉さんは見に行った？…僕は家にいたから知らないんだ。
ただ、家の人間たちがわいわいしてたから見に行ったんだと思う。
…君もひとりでいたんだ？やっぱり僕たちってちょっと似てるのかもしれないね。
そういえば、これ。もしよかったらやらない？
お姉さんも持ってきてくれたの？…それなら、今日は半分やろう。
残りの花火はここに隠しておけばいい。
…首筋の傷、痛そうだね。先に手当てだけやらせて。
そっか、家の人たちが荒れてるんだね。
せめてお姉さんに当たり散らさなくなればいいんだけど…。
僕？ちょっと暴言を吐かれた程度だから平気。
この間お姉さんが手当てしてくれたところはほとんど治ったし、多分僕の方が元気だよ。
……花火みたいに綺麗な世界ならよかったのにね。
どうしてこんなに他人を傷つけて平気な世界なんだろう。
…まあ、こんなことを考えたところで仕方ないんだろうけど。
お姉さんもそう思ったこと、あるの？…若干違いはあれど、環境が似ているからかな。
花火、もう最後だよ。これが終わったらどうしようか。
僕は今夜もここで過ごすつもり。どうせいなくても気づかないだろうし。
お姉さんはどうする？…もしかして、また夜食を持ってきてくれたの？
ありがとう。これで花火が終わっても寂しくない。
天気予報どおり雨は降らなさそうだし…朝までどんな話をしようか。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
おそらく久しぶりに綴ってみました。