物置小屋

１人向け・other

アイビーの終わり方(閲覧注意)

大丈夫。今なら誰も見てないよ。
花火に夢中で、こんな場所に目を向けている人なんて誰もいない。
…俺はもう疲れたんだ。
生きている方が偉いだとか、いつかいいことがあるって言える人は幸せな人だよね。
…そして、とても強い人なんだと思う。
だけど、強くないといけない、弱いと切り捨てられる世界ならもういい。
変えられなかった現状と、終わりがない現実…無理をして生きても、結局虚しいだけだ。
君だけはずっと一緒にいてくれたよね。…これからも一緒にいてくれるの？
ありがとう。ゲームセンターで出会ったときからずっと、君だけが心の支えだった。
毎日俺の話を聞いてくれてありがとう。
俺にとって君は、ただのぬいぐるみなんかじゃなかったよ。
…今日も一緒に行くんだって離れなかったもんね。
これは俺の問題だから、君はあの部屋にいてよかったのに…。
俺のこと、独りにしないでくれてありがとう。
これからも君だけはずっと俺の味方でいてくれるんだね。
誰にも文句は言わせない。死がふたりを分かつまで、なんてよく言うけど…俺たちは死んでも離れられないかもしれないね。
どうしてそんなに嬉しそうに笑っているの？
…たしかに。もう二度と傷つけられることはないよね。
そろそろいこう。俺たちだけの世界へ。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
心中ものにしました。
アイビーの花言葉は『永遠の愛』『死んでも離れない』なので、それをイメージしました。