物置小屋

１人向け・other

深夜のお供(物念シリーズです)

どうかしたの？もしかして眠れない？
そっか…もしかして寝具が合ってないのかな？あれ、また僕を連れていってくれるの？
一体どこまで行くんだろう…ああ、いつもの部屋か。ここちょっと寒い気がするんだけど、本当にいいの？
結構重いはずなのに、君は泣きながらでも僕のことをしっかりふるよね。
そういうところ、本当にすごいと思う。
ちょっと疲れてない？すごい汗だし、1回休憩を挟んだ方がいいよ。
君が何を思いつめているのかなんてただの木刀の僕には分からないけど、君が沢山頑張ってることを僕は知ってる。
周りの人たちが何を言おうと、君はすごい人だと思う。…ただ、ひとりで戦い続けているところは心配。
今だって眠れなくて悩んでいることを誰にも話してないし、これから先ずっとひとりで抱えようとしてるでしょ？
…僕の前の持ち主さんが言ってたんだ。体が丈夫な方とは言えない君がすごく心配だって。
僕にできるのは眠れないときにこうやって素振りにつきあうくらいだけど、何かあるなら教えてほしいな。
…なんて、僕の声は届かないか。
だけど、時々目が合うよね。もしかして本当は聞こえてたりして。
…また目が合った。もし聞こえているなら、少し横になって休んだ方がいいよ。
眠れなくてもいいから、体を休めて。
それでも眠れなかったら、また僕のことをふってくれればいいから。
或いは、僕が知ってる前の持ち主さんのことを教えてあげる。
誰かと話していればそのうち眠れるかもしれないでしょ？…やっぱり聞こえてた。
それなら最初からもっとちゃんと君に話しかけてみればよかった。
眠れないなら、やっぱり話をしよう。君はそのまま横になっててね。
…僕が知らないあの人のことも教えてほしいな。
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木刀の話にしてみました。
きっとこの後話が盛りあがったことでしょう。