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1人向け・慰め系
心の拠り所(箱庭シリーズです)
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こんばんは。今日はいつもより早いんだね。
...最近、ここに来る時間が増えてきたような気がする。
ううん、なんでもない。そうだ、さっき彼岸花を見つけたんだ。それから、四つ葉のクローバーもあったよ。
たしか、見つけられたら幸せになれるんだよね?君が言ってたからよく覚えてる。
なんだか初めて会った日のことを思い出したよ。
今日みたいに星空が煌めいてたあの日、君は独りでクローバーを探していたよね。
やっぱりちょっと懐かしいな...。
そうだ、今日はご飯を用意してきたんだ。
初めてだから全然上手くできてる自信がないんだけど...食べてくれる?
ありがとう。それじゃあ、いただきます。
よかった、味つけは間違ってなかったみたい...って、ごめん。泣くほど不味かった?
そっか、君はいつも家で独り分のご飯を作って自分で食べてるんだっけ。
まさかそんなふうに感動してもらえるなんて思ってなかったから、嬉しいな。
いつも君がお弁当を用意してくれるけど、それに甘えてばかりじゃ申し訳ないなって思ったんだ。
作れるものは限られているけど、何か食べたいものがあったら言ってね。
次のときまでに練習しておくから。
今日も嫌なこと、あったの?
大丈夫。どんなに小さなことでもいいから、君が困っていることを話してみて?
...その為に俺は存在するんだから。
それってつまり、まともに話すら聞いてくれないってこと?
それだけ周りに敵がいると辛いよね。
聞いてもらえないと、その事が心に大きく残る...。それで、次から誰にも言えなくなる。
今までずっと我慢してきたんだもんね。やっぱり君はすごいね。
だけど、ここでは我慢しなくていいんだよ。
ここでは俺と君のふたりだけなんだから。
言いふらしたりなんてしないし、どんな悩みだってくだらなくないと思う。
もう無理だ、辛いって思ったらその気持ちをここで話して。
迷惑だなんて思わないよ。君の話を聞くのが好きだから。
...そろそろ眠くなってきたんじゃない?
大丈夫だよ、朝までは一緒にいるから。
1日中か...それができたら楽しいのかな?
どうなんだろうね。...おやすみ。
今回も彼女は違和感に気づかなかったのかな。
それとも、気づいていないふりをしている...?
...どのみち、このままだと確実にまずい。
君は今夜も現実では大量の薬を一気に飲んで、死んだように眠ってる。
それに、この理想の箱の中でさえ現実の体にある切った痕が出てくるようになっているし...。
今夜もまた言えなかったけど、ここに来る頻度があがってるということはそれだけ現実が辛いってこと。
...やっぱり、言えないよ。
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想像を創造できる世界というのは羨ましく思います。
私も箱庭に閉じ籠ってしまいたい、なんて考えるのはおかしいでしょうか。
...最近、ここに来る時間が増えてきたような気がする。
ううん、なんでもない。そうだ、さっき彼岸花を見つけたんだ。それから、四つ葉のクローバーもあったよ。
たしか、見つけられたら幸せになれるんだよね?君が言ってたからよく覚えてる。
なんだか初めて会った日のことを思い出したよ。
今日みたいに星空が煌めいてたあの日、君は独りでクローバーを探していたよね。
やっぱりちょっと懐かしいな...。
そうだ、今日はご飯を用意してきたんだ。
初めてだから全然上手くできてる自信がないんだけど...食べてくれる?
ありがとう。それじゃあ、いただきます。
よかった、味つけは間違ってなかったみたい...って、ごめん。泣くほど不味かった?
そっか、君はいつも家で独り分のご飯を作って自分で食べてるんだっけ。
まさかそんなふうに感動してもらえるなんて思ってなかったから、嬉しいな。
いつも君がお弁当を用意してくれるけど、それに甘えてばかりじゃ申し訳ないなって思ったんだ。
作れるものは限られているけど、何か食べたいものがあったら言ってね。
次のときまでに練習しておくから。
今日も嫌なこと、あったの?
大丈夫。どんなに小さなことでもいいから、君が困っていることを話してみて?
...その為に俺は存在するんだから。
それってつまり、まともに話すら聞いてくれないってこと?
それだけ周りに敵がいると辛いよね。
聞いてもらえないと、その事が心に大きく残る...。それで、次から誰にも言えなくなる。
今までずっと我慢してきたんだもんね。やっぱり君はすごいね。
だけど、ここでは我慢しなくていいんだよ。
ここでは俺と君のふたりだけなんだから。
言いふらしたりなんてしないし、どんな悩みだってくだらなくないと思う。
もう無理だ、辛いって思ったらその気持ちをここで話して。
迷惑だなんて思わないよ。君の話を聞くのが好きだから。
...そろそろ眠くなってきたんじゃない?
大丈夫だよ、朝までは一緒にいるから。
1日中か...それができたら楽しいのかな?
どうなんだろうね。...おやすみ。
今回も彼女は違和感に気づかなかったのかな。
それとも、気づいていないふりをしている...?
...どのみち、このままだと確実にまずい。
君は今夜も現実では大量の薬を一気に飲んで、死んだように眠ってる。
それに、この理想の箱の中でさえ現実の体にある切った痕が出てくるようになっているし...。
今夜もまた言えなかったけど、ここに来る頻度があがってるということはそれだけ現実が辛いってこと。
...やっぱり、言えないよ。
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想像を創造できる世界というのは羨ましく思います。
私も箱庭に閉じ籠ってしまいたい、なんて考えるのはおかしいでしょうか。
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