物置小屋

１人向け・看病系

カラメルは恋の味(ヴァンパイアハーフな彼)

こんばんは。今日の予定...ああ、一緒に作ろうって話をしたね。
ちゃんと覚えてるよ。だって、君とした約束なんだから。
もしかして照れてる？...可愛い。
カラメル？甘くしたいなら、あまり煮詰めすぎたら駄目だよ。
そんなに不安そうな顔をしなくても、僕も一緒に作るから大丈夫。
こういうの作りなれてるんだ。
誰かと一緒にやるのは初めてだから、もし分かりづらいところがあったら言ってね。
ちゃんとできてるかどうか、自信がないんだ。
...人に教えるのってすごく難しいから、いつも苦戦してる。
そうそう、そこでちょっとずつ入れていってて...あ、そんなに勢いよくやると...！
大丈夫だった？いいんだ、僕は半分とはいえヴァンパイアなんだから...この程度の傷ならすぐよくなるよ。
ちょっと、何して...冷たっ！それは、まあ、痛くない訳じゃないけど...。
どうしてそんなに怒ってるの？...というよりは、悲しんでるの方が正確なのかな。
僕は怪我しなれているし、君のことを笑顔にしたいんだ。
だから、そんなに泣きそうな顔をされるとちょっと困る。
どうしてって言われても...人間に心配されたことなんて今までなかったから、かな。
半端者の僕じゃ恋人なんて一生できないって思ってたし、君みたいに優しい人に出会えるとも思ってなかったんだ。
...ごめん。本当のことを言うと、結構痛い。
鍋の片づけ、任せてもいいかな？その間に今回は僕がカラメルを作っておくよ。
大丈夫だよ、片づけほど手を動かさずにすむから。
もう充分冷やしたし、君にずっとそんな顔をさせておくわけにはいかないしね。
無自覚だったの？...君は今、自分のことを責めるような顔をしてる。
笑顔がぎこちないし、目が落ちこんでるし、あとは...。
そんなに驚かれるとは思ってなかった。
君のことなら、見ていればすぐ分かるよ。
僕がやりたくてやったことなんだから、もう気にしないで。
...どうしても気にするなら、完成したプリンを一緒に食べてくれる？ありがとう。
よし、話してる間にカラメル完成！
慣れたら誰でもできるようになるよ。今度はもっとゆっくりコツを教えるから、また作ろう。
固めるのにちょっとだけ時間がかかるから、その間にここを片づけて...誤魔化せなかったか。
分かった、それじゃあ手当てお願いします。
それから、君の家を汚してごめん。
今度一緒に料理するときまでに、洗い物も失敗しやすいポイントもしっかりまとめておくね。


...できた。深夜のプリンってちょっと罪悪感あるけど、僕は君と作れて楽しかったよ。
カラメル以外は君が心をこめて担当してくれたでしょ？
絶対美味しいよ。...ふたりで作ったんだから。
それじゃあ、いただきます。
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今日はプリンの日ということで久しぶりにヴァンパイアハーフで綴ってみました。