物置小屋

黒蝶

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1人向け・イベント系

天使な悪魔と甘いティータイム(シリーズものです)

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...ああ、おはよう。
ごめん、少しぼんやりしてた。
どうかしたの?
別になんでもないならいいけど、今日は大人しく寝てて。
クマができてるってことは、夜更かししたってことでしょ?
...夜眠れなかったなら僕を起こせばよかったのに。
仕事をしていて起きていたし、悪魔に睡眠は必要ないから。
...たまに寝るとすごく気持ちいいから、そういうときは眠るときもあるけどね。
それより、この甘ったるいにおいは何?
責めている訳じゃないけど、お菓子は食べ過ぎないように。
取り敢えず傷の消毒をするから、こっちに来て。
今朝は水やりのついでに雑草も抜いたでしょ?
指が荒れているからすぐに分かる。
それもついでに手当てするから...この火傷はどうしたの?
話したくないなら構わないけど、誰かに傷つけられた訳じゃない?
...それならいい。話したくないことがあるのは悪いことじゃない。
人間なんて、大抵は嘘を吐くか隠し事をするものだしね。
手当て終わり。またご飯を作ってくれたの?
...いただきます。
それから、どうしてそんなに哀しそうな顔をしているの?
なんでもないわけがない。...でも、君が隠し事なんて珍しいなと思っただけ。
いいんだ、話したくないことがあるなら別に...どうかしたの?
え、チョコレート...だから最近、何かほしいものがあるか聞いてもチョコレート1択だったのか。
人間に溶けこんでいるときに何度かもらったことがある。
確か、感謝や思いを伝える日とか何とか...よく覚えていないけど、そういうものがあるんだったね。
でも、どうして君はそんな行事を知っているの?
...そうか、テレビで見たのか。
さっきは言い方がきつくてごめん。...もしかすると、君も嫌な人間になったのかと思ったんだ。
いつも君は正直で純粋で...優しい。
それはきっと長所だ。
ただ、頑張りすぎるところはもう少し変えてほしい。
...もう理不尽に暴力を振るうような人間は、君の近くにはいないのだから。
甘ったるいにおいがするのは苦手だけど、別に甘いものが嫌いな訳じゃない。
いい茶葉が手に入ったから、君も一緒にお茶しよう。
天気があまりよくないから、中で楽しんだ方がいいかもしれない。
大丈夫、あの花たちは少しの雨で枯れたりしないから。
...あの人間たちのところに帰りたいとは思わないの?
君の願いを叶えて魂を貰おうとしていた僕と一緒にいて楽しいなんて...本当に変わっているね。
いただきます。...こんなに美味しいチョコレートは初めてだ。
このお礼は必ずするよ。何かほしいものはある?
...君が望む限り、僕は契約者の君から離れられない。
いつか君がこの場所から去るその日まで、今のこの生活は変わらない。
だから、もっと他に欲しいものを考えておいて。
...また今度、これ作って。
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久しぶりの『天使な悪魔』シリーズです。
なんだか人間ではないものばかりで綴っているような気が...気のせいでしょうか。
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