1,289 / 1,797
1人向け・イベント系
天使な悪魔と甘いティータイム(シリーズものです)
しおりを挟む
...ああ、おはよう。
ごめん、少しぼんやりしてた。
どうかしたの?
別になんでもないならいいけど、今日は大人しく寝てて。
クマができてるってことは、夜更かししたってことでしょ?
...夜眠れなかったなら僕を起こせばよかったのに。
仕事をしていて起きていたし、悪魔に睡眠は必要ないから。
...たまに寝るとすごく気持ちいいから、そういうときは眠るときもあるけどね。
それより、この甘ったるいにおいは何?
責めている訳じゃないけど、お菓子は食べ過ぎないように。
取り敢えず傷の消毒をするから、こっちに来て。
今朝は水やりのついでに雑草も抜いたでしょ?
指が荒れているからすぐに分かる。
それもついでに手当てするから...この火傷はどうしたの?
話したくないなら構わないけど、誰かに傷つけられた訳じゃない?
...それならいい。話したくないことがあるのは悪いことじゃない。
人間なんて、大抵は嘘を吐くか隠し事をするものだしね。
手当て終わり。またご飯を作ってくれたの?
...いただきます。
それから、どうしてそんなに哀しそうな顔をしているの?
なんでもないわけがない。...でも、君が隠し事なんて珍しいなと思っただけ。
いいんだ、話したくないことがあるなら別に...どうかしたの?
え、チョコレート...だから最近、何かほしいものがあるか聞いてもチョコレート1択だったのか。
人間に溶けこんでいるときに何度かもらったことがある。
確か、感謝や思いを伝える日とか何とか...よく覚えていないけど、そういうものがあるんだったね。
でも、どうして君はそんな行事を知っているの?
...そうか、テレビで見たのか。
さっきは言い方がきつくてごめん。...もしかすると、君も嫌な人間になったのかと思ったんだ。
いつも君は正直で純粋で...優しい。
それはきっと長所だ。
ただ、頑張りすぎるところはもう少し変えてほしい。
...もう理不尽に暴力を振るうような人間は、君の近くにはいないのだから。
甘ったるいにおいがするのは苦手だけど、別に甘いものが嫌いな訳じゃない。
いい茶葉が手に入ったから、君も一緒にお茶しよう。
天気があまりよくないから、中で楽しんだ方がいいかもしれない。
大丈夫、あの花たちは少しの雨で枯れたりしないから。
...あの人間たちのところに帰りたいとは思わないの?
君の願いを叶えて魂を貰おうとしていた僕と一緒にいて楽しいなんて...本当に変わっているね。
いただきます。...こんなに美味しいチョコレートは初めてだ。
このお礼は必ずするよ。何かほしいものはある?
...君が望む限り、僕は契約者の君から離れられない。
いつか君がこの場所から去るその日まで、今のこの生活は変わらない。
だから、もっと他に欲しいものを考えておいて。
...また今度、これ作って。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
久しぶりの『天使な悪魔』シリーズです。
なんだか人間ではないものばかりで綴っているような気が...気のせいでしょうか。
ごめん、少しぼんやりしてた。
どうかしたの?
別になんでもないならいいけど、今日は大人しく寝てて。
クマができてるってことは、夜更かししたってことでしょ?
...夜眠れなかったなら僕を起こせばよかったのに。
仕事をしていて起きていたし、悪魔に睡眠は必要ないから。
...たまに寝るとすごく気持ちいいから、そういうときは眠るときもあるけどね。
それより、この甘ったるいにおいは何?
責めている訳じゃないけど、お菓子は食べ過ぎないように。
取り敢えず傷の消毒をするから、こっちに来て。
今朝は水やりのついでに雑草も抜いたでしょ?
指が荒れているからすぐに分かる。
それもついでに手当てするから...この火傷はどうしたの?
話したくないなら構わないけど、誰かに傷つけられた訳じゃない?
...それならいい。話したくないことがあるのは悪いことじゃない。
人間なんて、大抵は嘘を吐くか隠し事をするものだしね。
手当て終わり。またご飯を作ってくれたの?
...いただきます。
それから、どうしてそんなに哀しそうな顔をしているの?
なんでもないわけがない。...でも、君が隠し事なんて珍しいなと思っただけ。
いいんだ、話したくないことがあるなら別に...どうかしたの?
え、チョコレート...だから最近、何かほしいものがあるか聞いてもチョコレート1択だったのか。
人間に溶けこんでいるときに何度かもらったことがある。
確か、感謝や思いを伝える日とか何とか...よく覚えていないけど、そういうものがあるんだったね。
でも、どうして君はそんな行事を知っているの?
...そうか、テレビで見たのか。
さっきは言い方がきつくてごめん。...もしかすると、君も嫌な人間になったのかと思ったんだ。
いつも君は正直で純粋で...優しい。
それはきっと長所だ。
ただ、頑張りすぎるところはもう少し変えてほしい。
...もう理不尽に暴力を振るうような人間は、君の近くにはいないのだから。
甘ったるいにおいがするのは苦手だけど、別に甘いものが嫌いな訳じゃない。
いい茶葉が手に入ったから、君も一緒にお茶しよう。
天気があまりよくないから、中で楽しんだ方がいいかもしれない。
大丈夫、あの花たちは少しの雨で枯れたりしないから。
...あの人間たちのところに帰りたいとは思わないの?
君の願いを叶えて魂を貰おうとしていた僕と一緒にいて楽しいなんて...本当に変わっているね。
いただきます。...こんなに美味しいチョコレートは初めてだ。
このお礼は必ずするよ。何かほしいものはある?
...君が望む限り、僕は契約者の君から離れられない。
いつか君がこの場所から去るその日まで、今のこの生活は変わらない。
だから、もっと他に欲しいものを考えておいて。
...また今度、これ作って。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
久しぶりの『天使な悪魔』シリーズです。
なんだか人間ではないものばかりで綴っているような気が...気のせいでしょうか。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
お尻たたき収容所レポート
鞭尻
大衆娯楽
最低でも月に一度はお尻を叩かれないといけない「お尻たたき収容所」。
「お尻たたきのある生活」を望んで収容生となった紗良は、収容生活をレポートする記者としてお尻たたき願望と不安に揺れ動く日々を送る。
ぎりぎりあるかもしれない(?)日常系スパンキング小説です。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ピアノ教室~先輩の家のお尻たたき~
鞭尻
大衆娯楽
「お尻をたたかれたい」と想い続けてきた理沙。
ある日、憧れの先輩の家が家でお尻をたたかれていること、さらに先輩の家で開かれているピアノ教室では「お尻たたきのお仕置き」があることを知る。
早速、ピアノ教室に通い始めた理沙は、先輩の母親から念願のお尻たたきを受けたり同じくお尻をたたかれている先輩とお尻たたきの話をしたりと「お尻たたきのある日常」を満喫するようになって……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる