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1人向け・慰め系
魔法の料理(寂しがっている恋人へ)
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おかえり。今日は君の方が帰るの早かったんだね。
ご飯はもう食べた?...今頷いたけど、本当はまだ食べてないでしょ?
...ほら、おなか鳴ってるし。一緒に食べよう。
これから作るからちょっと時間かかるけど、何がいい?
食べたくないって、何かあった?...言いたくない、か。
分かった、それなら無理にとは言わない。
だけど、ご飯は一緒に食べてほしい。ふたりで食べた方が、独りで食べるよりきっと美味しいと思うんだ。
だから、具合が悪いわけじゃないなら...お願い。
やった、ありがとう。それじゃあ、できあがったら声をかけるね。
え、手伝ってくれるの?君は優しいね。それじゃあ、こっちのサラダが入ってるお皿を並べてもらっててもいいかな?
それから、味噌汁を作ってほしい。...駄目?俺は君が作ってくれたのが食べたくて...嫌ならいいんだけど、もしよかったらお願いしてもいいかな?
ありがとう。それじゃあ、メインは任せて。
ご飯は...まだあるんだね、よかった。もうすぐできるから、味噌汁ができたら座ってて。
ごめん、そっちの方が手間がかかるものだったね...。
楽しかったからいいって...そっか。それじゃあ、いただきます。
どうかな?一応ホイル焼きにしてみたんだけど...えっ、どうして泣いてるの?
やっぱり、不味かった?
美味しくて、どうしてか涙が止まらない...そうだったんだ。
ねえ。何があったかは聞かないけど...何かあったときは、こうやって一緒にご飯を食べることはできる。
ただ側にいることも、君の涙を拭うことだって俺にはできるよ。
たとえどんなことがあっても、俺だけは味方でいるから。
魔法みたい?俺の料理が?...そんなことないと思うけどな...。
ごちそうさまでした。食器は洗うから置いておいてくれれば大丈夫だから。
ところで...もしかして、君が落ちこんでいたのは俺が忙しくしててなかなかゆっくり話せなかったから?
その顔、図星だったんだね。...気づかなくてごめん。
俺にとって、君の笑顔は元気のもとなのに...それを奪うようなことをして、本当にごめんね。
忙しいのに無理は言えないって、そうやって我慢してくれてたんでしょ?
もう少しでゆっくり時間とれるようになると思うから、そうなったら一緒にどこかへ出掛けたりしよう。
君がやりたいこと、考えておいて?
...よしよし、今夜は君のことをめいっぱい甘やかしてあげる。
俺にできることって、何かある?
さっきみたいに頭を撫でてほしい...よしよし、君は自分の気持ちを押し殺しがちだけど、もっと素直に話してくれていいんだよ。
俺は、そうやって気持ちを言葉にしてくれることがすごく嬉しいから。
好きなおかず?急にどうして?...まあ、いいけど。
そうだな...無難に卵焼きとか好きだよ。
君が俺の為にって作ってくれるものなら何でも好きだけどね。
今日はもう布団に入っちゃおうか。
一緒に寝てって...恥ずかしいけど、いいよ。
ベッドじゃちょっと狭いかもしれないけど、こうやって抱きしめていたらきっと大丈夫だよね。
おやすみ。...これからも、こうやって君の隣にいさせてね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
タイトルで気づいた方もいらっしゃるのではないかと思うのですが、『魔法の料理』の前日譚のようなものです。
『魔法の料理』にて、何故彼女がお弁当を作ろうと思ったのか...そういったことを全く綴れていなかったのでやってみました。
単体でも楽しんでいただけるように創ったつもりではありますが...。
ご飯はもう食べた?...今頷いたけど、本当はまだ食べてないでしょ?
...ほら、おなか鳴ってるし。一緒に食べよう。
これから作るからちょっと時間かかるけど、何がいい?
食べたくないって、何かあった?...言いたくない、か。
分かった、それなら無理にとは言わない。
だけど、ご飯は一緒に食べてほしい。ふたりで食べた方が、独りで食べるよりきっと美味しいと思うんだ。
だから、具合が悪いわけじゃないなら...お願い。
やった、ありがとう。それじゃあ、できあがったら声をかけるね。
え、手伝ってくれるの?君は優しいね。それじゃあ、こっちのサラダが入ってるお皿を並べてもらっててもいいかな?
それから、味噌汁を作ってほしい。...駄目?俺は君が作ってくれたのが食べたくて...嫌ならいいんだけど、もしよかったらお願いしてもいいかな?
ありがとう。それじゃあ、メインは任せて。
ご飯は...まだあるんだね、よかった。もうすぐできるから、味噌汁ができたら座ってて。
ごめん、そっちの方が手間がかかるものだったね...。
楽しかったからいいって...そっか。それじゃあ、いただきます。
どうかな?一応ホイル焼きにしてみたんだけど...えっ、どうして泣いてるの?
やっぱり、不味かった?
美味しくて、どうしてか涙が止まらない...そうだったんだ。
ねえ。何があったかは聞かないけど...何かあったときは、こうやって一緒にご飯を食べることはできる。
ただ側にいることも、君の涙を拭うことだって俺にはできるよ。
たとえどんなことがあっても、俺だけは味方でいるから。
魔法みたい?俺の料理が?...そんなことないと思うけどな...。
ごちそうさまでした。食器は洗うから置いておいてくれれば大丈夫だから。
ところで...もしかして、君が落ちこんでいたのは俺が忙しくしててなかなかゆっくり話せなかったから?
その顔、図星だったんだね。...気づかなくてごめん。
俺にとって、君の笑顔は元気のもとなのに...それを奪うようなことをして、本当にごめんね。
忙しいのに無理は言えないって、そうやって我慢してくれてたんでしょ?
もう少しでゆっくり時間とれるようになると思うから、そうなったら一緒にどこかへ出掛けたりしよう。
君がやりたいこと、考えておいて?
...よしよし、今夜は君のことをめいっぱい甘やかしてあげる。
俺にできることって、何かある?
さっきみたいに頭を撫でてほしい...よしよし、君は自分の気持ちを押し殺しがちだけど、もっと素直に話してくれていいんだよ。
俺は、そうやって気持ちを言葉にしてくれることがすごく嬉しいから。
好きなおかず?急にどうして?...まあ、いいけど。
そうだな...無難に卵焼きとか好きだよ。
君が俺の為にって作ってくれるものなら何でも好きだけどね。
今日はもう布団に入っちゃおうか。
一緒に寝てって...恥ずかしいけど、いいよ。
ベッドじゃちょっと狭いかもしれないけど、こうやって抱きしめていたらきっと大丈夫だよね。
おやすみ。...これからも、こうやって君の隣にいさせてね。
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タイトルで気づいた方もいらっしゃるのではないかと思うのですが、『魔法の料理』の前日譚のようなものです。
『魔法の料理』にて、何故彼女がお弁当を作ろうと思ったのか...そういったことを全く綴れていなかったのでやってみました。
単体でも楽しんでいただけるように創ったつもりではありますが...。
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