王子と内緒の人魚姫

黒蝶

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黄乃本 遥 続篇

第8話

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『家で作れる簡単ピザ』
『ふわとろオムライス』
色々なレシピを見ながら、黒羽は着々と料理の準備を進めた。
☆「黒羽、手伝えることはあるか?」
「それなら、このベーコンを同じ大きさに切ってくれる?」
☆「任せろ」
御曹司がこんなことを...料理をしているなどとは、決して誰も考えていないだろう。
「待って、そんなにバラバラだと火のとおりが...」
「これではダメなのか?」
「ううん、いいと思うよ」
黒羽は笑いを堪えた。
(遥らしくて、悪くない)
☆「なにをにやにやしている?」
「こうやって一緒にお料理するの、楽しいなって」
☆「おまえが喜ぶのなら、またしてもいい」
「本当?」
☆「嘘は言わない」
▲「ちょっと失礼しますよ...と!」
☆「真人、まだくるには早すぎるんじゃないか?」
真人はせっせと花のセッティングを完成させた。
▲「禊ちゃんもきてるよ」
★「...」
「禊ちゃん、こんにちは」
★「お豆腐、ある?」
「勿論、湯豆腐ならあるよ」
禊はまるで子どものように、嬉しそうな表情をしていた。
♪「雪、ここの照明はこれでいい?」
○「はい、次は隣のライトをデコレーションしましょうか」
▲「禊ちゃんは体を壊したらいけないから、座っててね」
★「...分かった」
みんながみんな、思い思いのことをしはじめた。
(みんなの為のパーティーのはずなのに、みんなで準備してる...。みんなで食事会をするみたい)
...食事会?
そのとき、黒羽の頭にアイデアが降ってきた。
「ワインを持ってきたよ!」
☆「黒羽、重いものを持つな」
ひょい、と遥にとられてしまった。
♪「黒羽と禊は一応これね」
そう言われて、二人は葡萄ジュースを渡された。
▲「あれはアルコール度数が強いから、二人なら酔っちゃうと思うんだ」
★「...そういうことなら」
「ありがとう、みんな」
乾杯という声と同時に、宴ははじまった。
○「これはお酒に合いますね」
♪「これ遥が作ったの?信じられない!」
☆「信じられないとはなんだ、信じられないとは」
▲「だって遥、料理できなさそうだもん」
☆「なっ...」
そんな輪を、黒羽と禊は少し離れたところから見ていた。
★「ここまでこられたのも、あなたのおかげ。ありがとう」
「私だけじゃないよ。...みんなのお陰だよ」
★「...みんな頑張ったから?」
「私はそう思ってる」
他のメンバーを見守りながら、二人はふっと柔らかい笑みを溢した。
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