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青海 錬 続篇
第8話
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♪「黒羽」
「...」
部屋に戻ってからというもの、黒羽はすっかり落ちこんでしまっていた。
♪「黒羽」
「錬、ごめんね...」
♪「謝らないで、僕は黒羽と一緒にいられる時間が一番幸せだから。黒羽と過ごせるなら、場所はどこでもいいんだ」
「でも、折角のお休みだったのに...」
黒羽は錬の久しぶりの休日を、一緒に楽しく過ごしたいと思っただけなのだ。
(それなのに、迷惑しかかけてない)
♪「...黒羽」
錬は耳許で名前を呼ぶと、そのまま黒羽の頬を押さえ、ちゅっと耳朶にキスをした。
「んっ...!」
錬は自らの手をくすぐったそうにする黒羽の頬からうなじへと移動させ、耳朶にかぷりと噛みついた。
「ふぁっ...」
♪「僕は側にいる。黒羽の側に、ずっといる。だから...もっと頼ってよ。それで、僕を困らせて」
「錬...」
黒羽は潤んだ瞳で錬を真っ直ぐ見つめた。
「もう少し、抱きしめていてほしい」
頬を赤く染めながら、黒羽はそれだけ言って視線を下におとした。
♪「御安い御用!」
「わっ...」
錬は黒羽の身体をしっかりと抱きしめ、そのままソファーへ転がりこんだ。
♪「このまま離さないから」
悪魔のような笑顔で黒羽を見下ろした。
(錬はやっぱり優しいな...)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この日の夕食は部屋まで運ばれてきた。
黒羽の足が痛むことを伝えると、従業員が気をきかせてくれたのだ。
ー「ごゆっくり...」
扉が閉まる音を聞いたあと、黒羽は目を輝かせてテーブルに並べられた料理を見回していた。
「美味しそう...!」
♪「きっと美味しいよ。...!この豚カツ、すごく柔らかい」
「こっちのサラダ...ドレッシングは何を使っているんだろう?」
二人で主婦のような会話をしながら、どんどん食べすすめた。
「お箸が止まらないっていうけど...本当に止まらなくなっちゃった」
♪「まさかこんなに美味しいとは、僕も知らなかった」
二人は顔を見あわせ、声をあげて笑った。
そんな黒羽の様子に、錬は内心ほっと息をついた。
♪「...楽しいね」
「うん!」
ふわり。
すっかり元気になった黒羽を見て、錬はいつの間にか自分の気持ちを言葉にしはじめていた。
♪「...実は、プライベートで旅行なんて久しぶりだったんだ」
「...」
部屋に戻ってからというもの、黒羽はすっかり落ちこんでしまっていた。
♪「黒羽」
「錬、ごめんね...」
♪「謝らないで、僕は黒羽と一緒にいられる時間が一番幸せだから。黒羽と過ごせるなら、場所はどこでもいいんだ」
「でも、折角のお休みだったのに...」
黒羽は錬の久しぶりの休日を、一緒に楽しく過ごしたいと思っただけなのだ。
(それなのに、迷惑しかかけてない)
♪「...黒羽」
錬は耳許で名前を呼ぶと、そのまま黒羽の頬を押さえ、ちゅっと耳朶にキスをした。
「んっ...!」
錬は自らの手をくすぐったそうにする黒羽の頬からうなじへと移動させ、耳朶にかぷりと噛みついた。
「ふぁっ...」
♪「僕は側にいる。黒羽の側に、ずっといる。だから...もっと頼ってよ。それで、僕を困らせて」
「錬...」
黒羽は潤んだ瞳で錬を真っ直ぐ見つめた。
「もう少し、抱きしめていてほしい」
頬を赤く染めながら、黒羽はそれだけ言って視線を下におとした。
♪「御安い御用!」
「わっ...」
錬は黒羽の身体をしっかりと抱きしめ、そのままソファーへ転がりこんだ。
♪「このまま離さないから」
悪魔のような笑顔で黒羽を見下ろした。
(錬はやっぱり優しいな...)
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この日の夕食は部屋まで運ばれてきた。
黒羽の足が痛むことを伝えると、従業員が気をきかせてくれたのだ。
ー「ごゆっくり...」
扉が閉まる音を聞いたあと、黒羽は目を輝かせてテーブルに並べられた料理を見回していた。
「美味しそう...!」
♪「きっと美味しいよ。...!この豚カツ、すごく柔らかい」
「こっちのサラダ...ドレッシングは何を使っているんだろう?」
二人で主婦のような会話をしながら、どんどん食べすすめた。
「お箸が止まらないっていうけど...本当に止まらなくなっちゃった」
♪「まさかこんなに美味しいとは、僕も知らなかった」
二人は顔を見あわせ、声をあげて笑った。
そんな黒羽の様子に、錬は内心ほっと息をついた。
♪「...楽しいね」
「うん!」
ふわり。
すっかり元気になった黒羽を見て、錬はいつの間にか自分の気持ちを言葉にしはじめていた。
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