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黄乃本 遥 続篇
第6話
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「おはよう、遥」
☆「ああ」
「今日も早いね」
☆「まあな」
遥が解任の危機に陥ってから数日が経過した。
☆「黒羽、一緒にどこかへ行かないか?」
「え...いいの?」
☆「折角休みになったのだ。どこかへ出掛けるくらいは許されるだろう」
(お休みというより休まざるを得ない状況なんだけど...。でもきっと、一番辛いのは遥だよね)
「分かった。どこへ行くの?」
☆「そうだな...」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
遥は黒羽を助手席に乗せ、静かに車をはしらせる。
「どこに行くの?」
黒羽は結局はぐらかされてしまい、行く場所を聞けず仕舞いでいた。
☆「まあ待て。行けば分かる」
やがて、何処かの駐車場へ辿り着いた。
☆「あの自動車...」
「どうしたの?」
☆「いや、なんでもない。さっさと行くぞ」
「ちょっと...」
黒羽は急ぎ足で遥の跡を追う。
(なんだか草花が生い茂っている場所だな...)
遥がぴたりと足を止めた。
「遥?」
☆「...やはりおまえか」
目の前に立っていたのは真人だった。
▲「二人もきたの?」
☆「黒羽を連れてきたのははじめてだ」
▲「そうなんだ」
真人は視線を上に向ける。
黒羽もつられて上を向いた。
「すごい...」
前ばかり見ていたので気づいていなかったが、空一面緑で覆いつくされていた。
☆「『緑のカーテン』、だったか」
▲「あたり!遥は忘れてると思ってたよ」
「『緑のカーテン』?」
☆「蔓で覆われている、自然のカーテンだ。本来あれはそう呼ばないのだが、俺と真人はそう呼んでいる」
「そうなんだ...」
真人は遥の手をひく。
▲「ここにきたってことは、やっぱり悩んでるんでしょ」
☆「おまえにだけは見つかりたくなかった」
「どういうこと?」
▲「ここはね、二人でよくきていた場所なんだ。大人になってからは、お互い悩みがあるときは必ずここにきてる。特に遥はね」
真人は懐かしそうに目を細めた。
「昔の二人の話、聞きたいな」
☆「つまらないと思うぞ?」
「でも聞きたい」
▲「遥、話してみようよ。久しぶりに思い出に浸るのも悪くないと思うよ」
☆「...それもそうか」
遥は話しはじめた。
☆「これは、ここを見つけたときの話だ...」
☆「ああ」
「今日も早いね」
☆「まあな」
遥が解任の危機に陥ってから数日が経過した。
☆「黒羽、一緒にどこかへ行かないか?」
「え...いいの?」
☆「折角休みになったのだ。どこかへ出掛けるくらいは許されるだろう」
(お休みというより休まざるを得ない状況なんだけど...。でもきっと、一番辛いのは遥だよね)
「分かった。どこへ行くの?」
☆「そうだな...」
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遥は黒羽を助手席に乗せ、静かに車をはしらせる。
「どこに行くの?」
黒羽は結局はぐらかされてしまい、行く場所を聞けず仕舞いでいた。
☆「まあ待て。行けば分かる」
やがて、何処かの駐車場へ辿り着いた。
☆「あの自動車...」
「どうしたの?」
☆「いや、なんでもない。さっさと行くぞ」
「ちょっと...」
黒羽は急ぎ足で遥の跡を追う。
(なんだか草花が生い茂っている場所だな...)
遥がぴたりと足を止めた。
「遥?」
☆「...やはりおまえか」
目の前に立っていたのは真人だった。
▲「二人もきたの?」
☆「黒羽を連れてきたのははじめてだ」
▲「そうなんだ」
真人は視線を上に向ける。
黒羽もつられて上を向いた。
「すごい...」
前ばかり見ていたので気づいていなかったが、空一面緑で覆いつくされていた。
☆「『緑のカーテン』、だったか」
▲「あたり!遥は忘れてると思ってたよ」
「『緑のカーテン』?」
☆「蔓で覆われている、自然のカーテンだ。本来あれはそう呼ばないのだが、俺と真人はそう呼んでいる」
「そうなんだ...」
真人は遥の手をひく。
▲「ここにきたってことは、やっぱり悩んでるんでしょ」
☆「おまえにだけは見つかりたくなかった」
「どういうこと?」
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「でも聞きたい」
▲「遥、話してみようよ。久しぶりに思い出に浸るのも悪くないと思うよ」
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遥は話しはじめた。
☆「これは、ここを見つけたときの話だ...」
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