王子と内緒の人魚姫

黒蝶

文字の大きさ
上 下
626 / 732
緑川真人 篇

第36話

しおりを挟む
次の日。いつも黒羽より早く起きる真人の姿がなかった。
「真人...?」
家の隅々を探したがどこにもいない。
すると、庭の方から呻き声が聞こえてきた。
(真人...?)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「真人!」
そこには、
頭から血を流している真人がいた。
▲「黒羽...?きちゃ、ダメだ。危ない、から...」
「待ってて、真人!すぐに人を呼ぶから...」
(渚、お願い電話に出て...!)
普段から渚相手にはメールで相談していたので、電話番号も覚えていた。
しかし...
『ただいま電話に出ることができません』
(嘘、でしょ...?もしかしたら、お仕事してるのかな?)
黒羽は一枚の紙を見つめる。
(お店まで行けば、渚に会えるかもしれない...)
黒羽は走る。
ひたすら、走る。
しかし、やはり痛む足では限界があった。
(どうしよう、でも...真人を死なせたくない!)
痛む足を引きずり、街を歩くか走るか分からない速度で前に進む。
すると...
♪「あれ?黒羽?どうしたの、顔真っ青だよ!?」
「錬...助けて...」
実はこの日、錬はとある仕事で、遥たちといた。
☆「黒羽!?」
○「真人はどうしました?」
「渚を、呼んでほしいの...」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼「すまない、客がきていて電話に出られなかったんだ...」
事情を話し、なんとか渚と連絡がとれた。
他の三人も一緒だ。
♪「真人は?」
「あそこに...」
☆「真人!」
遥の顔は真っ青だった。
雪も無言で立ち尽くしている。
▼「取り敢えず運ぶぞ」
♪「うん」
黒羽がこれからどうなるのかと考えていると、上から何かの破片がふってきて...
(お願い、私の足!動いて...!)
痛みが酷くなっていた足をおもいきり動かし...
「危ない!」














...真人、私にも真人を守らせて。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

【完結済み】運命の相手とベッドの上で体を重ねる<R-18>

恋愛 / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:612

R18完結)夫は私のことが好きだったようです

恋愛 / 完結 24h.ポイント:99pt お気に入り:626

【R18】優しい嘘と甘い枷~もう一度あなたと~

恋愛 / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:934

売られた公爵令嬢と辺境伯の秘密

恋愛 / 完結 24h.ポイント:170pt お気に入り:4,763

秘密の師弟関係

恋愛 / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:792

【R18】エロゲーの世界で愛されすぎです

恋愛 / 完結 24h.ポイント:156pt お気に入り:1,541

【R18】どうか、私を愛してください。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:312pt お気に入り:372

(完結)僕の婚約者は能面令嬢??

恋愛 / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:2,072

【R18】あなたの心を蝕ませて

恋愛 / 完結 24h.ポイント:142pt お気に入り:3,901

【R18】初耳!私って、悪役令嬢だったんですか?!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:35pt お気に入り:1,296

処理中です...