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第四章 空と大地の交差
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暗闇の中で、声がする。
「裏切り者!」
その叫びは最初は一つだったが、次第に数を増やしていった。
「ギフトを持った化け物!」
「強い力を持っているくせに……!」
男と女の声が交じりあう。
どうして誰も救えないのだと、それらは彼女を苛む。
力を持ってこの世界に来たのならば。
救い続けろと、誰かは言う。
だから、英雄と呼ばれた。
力ある者の証。弱者のために戦う正義の御旗。
その名で呼ばれる意味をよく考えろと、人々は口々に言った。
「英雄が居てくれれば安心だよ」
「なんで救えなかったんだ! 英雄の癖に!」
「英雄なんだから、これぐらいできるよな」
勝手なことを、彼等は言い続ける。
そうして弱さを盾にして、無理を強い続ける。
だが、彼女にはそれができた。
英雄と呼ばれるに足る力は、それを全て可能としてしまっていた。
そうしなければならない。
それは力を持った者の義務だから。それを使って人々の役に立とう。もっと沢山の人を救わなければ。
――殺してしまったあの子に、申し訳が立たない。
――あの子を殺すしかできなかった自分を許すことができない。
だから大勢の人を救おう。
手を差し伸べ続けよう。
彼等がそれを求める限り。
「あれ」
少女の声が暗闇に響く。
「でも、ボク」
ならば。
力を持つことが人を救い続けなければならない理由となるのならば。
「ボクを助けてくれるのは……?」
その疑問が形となる前に。
頭の上から被せられた冷水が、カナタの意識を無理矢理に現実へと引き戻した。
「裏切り者!」
その叫びは最初は一つだったが、次第に数を増やしていった。
「ギフトを持った化け物!」
「強い力を持っているくせに……!」
男と女の声が交じりあう。
どうして誰も救えないのだと、それらは彼女を苛む。
力を持ってこの世界に来たのならば。
救い続けろと、誰かは言う。
だから、英雄と呼ばれた。
力ある者の証。弱者のために戦う正義の御旗。
その名で呼ばれる意味をよく考えろと、人々は口々に言った。
「英雄が居てくれれば安心だよ」
「なんで救えなかったんだ! 英雄の癖に!」
「英雄なんだから、これぐらいできるよな」
勝手なことを、彼等は言い続ける。
そうして弱さを盾にして、無理を強い続ける。
だが、彼女にはそれができた。
英雄と呼ばれるに足る力は、それを全て可能としてしまっていた。
そうしなければならない。
それは力を持った者の義務だから。それを使って人々の役に立とう。もっと沢山の人を救わなければ。
――殺してしまったあの子に、申し訳が立たない。
――あの子を殺すしかできなかった自分を許すことができない。
だから大勢の人を救おう。
手を差し伸べ続けよう。
彼等がそれを求める限り。
「あれ」
少女の声が暗闇に響く。
「でも、ボク」
ならば。
力を持つことが人を救い続けなければならない理由となるのならば。
「ボクを助けてくれるのは……?」
その疑問が形となる前に。
頭の上から被せられた冷水が、カナタの意識を無理矢理に現実へと引き戻した。
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