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13話 ワインとチーズ
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最低なふたり13
速水side
『やまと♡行こ♡』
お仕事が終わって、帰る準備をしているとだいきが大きな声で言った
チラっと蓮くんを見たけど、皆と話してて、その声に気が付いていないようだった
…よかった
???
よかった?
なんで俺、今…良かったって思った?
蓮くんに聞かれなくて良かった?
なんで?
……
『いいですね。姫川さん、今日は速水さんお泊りですか?』
『そう♡俺たちラブラブだから』
だいきが俺にぴったりとくっついてきて、ラブラブアピールをする
俺は少し距離を取りながら
『そう…だね…』って小さい声で言った。
そしたら、だいきが
『あべちゃんだって、蓮くんとラブラブでしょ?』って、少し離れた蓮くんにも聞こえるように大きな声で言った
『はいっ。もう、蓮くん可愛くてっ!』
『よかったね♡ずっと蓮くんの事好きだったもんね。えっちも出来た事だし!もう、言う事無いじゃん』
『あ…でも、蓮くん…あんまりキス好きじゃないみたいで…、キスあんまりできないのは残念です』
『えっ?』
思わず驚きが声となって出てしまった…
キスが好きじゃないって?
蓮くんが?
いつもキスしてってねだってくるのに?
『ん?どうしました?』
俺の驚いた顔をあべちゃんが覗き込んだ。
俺は慌てて、驚きを隠そうと必死で会話を続けた
『そうなんだぁ。へぇ~。ちゅーとか嫌いな人いるんだぁ?へぇ~、そう~~ふぅ~ん』
『そうなんですよ。なんか、一緒に寝るのも苦手みたいで、ひとりの方が落ち着くからって…俺、ほんとは、ぎゅっって抱きしめて寝るのが夢だったんですけど、蓮くんが嫌なら…仕方ないですよね』
『えっ?』
また、また驚きは声になって俺の口から飛び出した
蓮くんが?
あの蓮くんが?
一緒に寝るの嫌い?
聞いたことないけど?
いつも俺の腕の中で爆睡してるけど?
???
どういう事?
俺の知らない蓮くんがいる?…
俺と一緒に居る時は、無理にキスしたり一緒に寝てるってこと?
どういう事?
驚く俺をだいきは少し寂しそうに見ていた
そんなだいきは
『…ちゃんと、蓮くん捕まえてて!蓮くんの事、しっかり捕まえててよ!!あべちゃん!!』
それは、心の叫びみたいに必死で…苦しそうな声だった
そんなだいきとは、真逆で明るく元気にあべちゃんは答えた
『はいっ!任せてください!!姫川さんが応援してくれたので、付き合うことが出来たので、ほんとに感謝してます。しっかり捕まえて、逃がしませんから!大丈夫です!』
ハッとした表情でチラッと俺を見ただいきは、
『…うん。俺たち、もう行くから!じゃあね。また明日。』
俺たちはそのままだいきの家に向かった。
途中で買い物して、夕飯に食べるカレーの材料を買って帰った。
だいきの家に着くと、一緒にキッチンに立って、料理を始めた。だいきと一緒に料理するのは嫌いじゃない。まるで、男の子友達といるみたいに楽しくて、男友達とわちゃわちゃ遊んでるそんな空気感が好き心地よくて、好きだった。
ふたりで作ったカレーを食べ終えると、だいきが…
『お酒飲む?』
と、聞いた。
『どっちでもいいよ』
『じゃ…少しだけ飲もうか?』
って、数種類のお酒を出して来た
ビールに日本酒、焼酎にワイン、サワーやカクテルもあった。
ふたりで家飲み良くするから、だいきの家には沢山のお酒が置いてあった。
それらをテーブルに運ばれて、つまみのチーズと生ハムが並べられた
『つまみがこれなら、合うお酒が限られるじゃん』
って笑った。
チーズとワインすごくよく合う。
チーズに焼酎…合わないことは無いけど、しっくりこないのはなぜだろう。
物事には、合うと合わないがあるのだと思う。
俺はワインを揺らして、チーズを食べた。
すると、隣にいただいきが
俺の膝の上に乗ってきて
『ちゅーして♡』
って、可愛くねだった。
『今、チーズ食べてるところなんだけど…チーズ味のちゅーになっちゃうよ?』
『いいよ♡チーズ味のちゅーでも!』
ちゅっ♡と軽くキスすると
『そんなちゅーじゃないっ!!』
こうなった時のだいきは…
正直、めんどくさい。
ねだるような、甘ったるい仕草や声が俺に絡む
可愛い顔に可愛い仕草…
これを可愛いと思える自分でいたかった…。
速水side
『やまと♡行こ♡』
お仕事が終わって、帰る準備をしているとだいきが大きな声で言った
チラっと蓮くんを見たけど、皆と話してて、その声に気が付いていないようだった
…よかった
???
よかった?
なんで俺、今…良かったって思った?
蓮くんに聞かれなくて良かった?
なんで?
……
『いいですね。姫川さん、今日は速水さんお泊りですか?』
『そう♡俺たちラブラブだから』
だいきが俺にぴったりとくっついてきて、ラブラブアピールをする
俺は少し距離を取りながら
『そう…だね…』って小さい声で言った。
そしたら、だいきが
『あべちゃんだって、蓮くんとラブラブでしょ?』って、少し離れた蓮くんにも聞こえるように大きな声で言った
『はいっ。もう、蓮くん可愛くてっ!』
『よかったね♡ずっと蓮くんの事好きだったもんね。えっちも出来た事だし!もう、言う事無いじゃん』
『あ…でも、蓮くん…あんまりキス好きじゃないみたいで…、キスあんまりできないのは残念です』
『えっ?』
思わず驚きが声となって出てしまった…
キスが好きじゃないって?
蓮くんが?
いつもキスしてってねだってくるのに?
『ん?どうしました?』
俺の驚いた顔をあべちゃんが覗き込んだ。
俺は慌てて、驚きを隠そうと必死で会話を続けた
『そうなんだぁ。へぇ~。ちゅーとか嫌いな人いるんだぁ?へぇ~、そう~~ふぅ~ん』
『そうなんですよ。なんか、一緒に寝るのも苦手みたいで、ひとりの方が落ち着くからって…俺、ほんとは、ぎゅっって抱きしめて寝るのが夢だったんですけど、蓮くんが嫌なら…仕方ないですよね』
『えっ?』
また、また驚きは声になって俺の口から飛び出した
蓮くんが?
あの蓮くんが?
一緒に寝るの嫌い?
聞いたことないけど?
いつも俺の腕の中で爆睡してるけど?
???
どういう事?
俺の知らない蓮くんがいる?…
俺と一緒に居る時は、無理にキスしたり一緒に寝てるってこと?
どういう事?
驚く俺をだいきは少し寂しそうに見ていた
そんなだいきは
『…ちゃんと、蓮くん捕まえてて!蓮くんの事、しっかり捕まえててよ!!あべちゃん!!』
それは、心の叫びみたいに必死で…苦しそうな声だった
そんなだいきとは、真逆で明るく元気にあべちゃんは答えた
『はいっ!任せてください!!姫川さんが応援してくれたので、付き合うことが出来たので、ほんとに感謝してます。しっかり捕まえて、逃がしませんから!大丈夫です!』
ハッとした表情でチラッと俺を見ただいきは、
『…うん。俺たち、もう行くから!じゃあね。また明日。』
俺たちはそのままだいきの家に向かった。
途中で買い物して、夕飯に食べるカレーの材料を買って帰った。
だいきの家に着くと、一緒にキッチンに立って、料理を始めた。だいきと一緒に料理するのは嫌いじゃない。まるで、男の子友達といるみたいに楽しくて、男友達とわちゃわちゃ遊んでるそんな空気感が好き心地よくて、好きだった。
ふたりで作ったカレーを食べ終えると、だいきが…
『お酒飲む?』
と、聞いた。
『どっちでもいいよ』
『じゃ…少しだけ飲もうか?』
って、数種類のお酒を出して来た
ビールに日本酒、焼酎にワイン、サワーやカクテルもあった。
ふたりで家飲み良くするから、だいきの家には沢山のお酒が置いてあった。
それらをテーブルに運ばれて、つまみのチーズと生ハムが並べられた
『つまみがこれなら、合うお酒が限られるじゃん』
って笑った。
チーズとワインすごくよく合う。
チーズに焼酎…合わないことは無いけど、しっくりこないのはなぜだろう。
物事には、合うと合わないがあるのだと思う。
俺はワインを揺らして、チーズを食べた。
すると、隣にいただいきが
俺の膝の上に乗ってきて
『ちゅーして♡』
って、可愛くねだった。
『今、チーズ食べてるところなんだけど…チーズ味のちゅーになっちゃうよ?』
『いいよ♡チーズ味のちゅーでも!』
ちゅっ♡と軽くキスすると
『そんなちゅーじゃないっ!!』
こうなった時のだいきは…
正直、めんどくさい。
ねだるような、甘ったるい仕草や声が俺に絡む
可愛い顔に可愛い仕草…
これを可愛いと思える自分でいたかった…。
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