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33:披露パーティー
しおりを挟む先程入って来た扉まで歩く間、両脇から大きな拍手とフラワーシャワーが降り注いできました。
白い小さな花や花びらがとても幻想的です。
あら、幻想的な世界に不似合いのビビッドカラーが……
やはり見間違いではなかったようですね。相変わらずのチューリップを逆さにしたような黄色いドレスです。フリルが全て緑なのもどうなのでしょう?本人的には花の妖精とか思ってるのでしょうか?
そして、その横には全身ピンクな王太子。それなりのイケメンのはずなのに、とても残念にしか見えません。
陛下と王妃も一緒に来ているはずなのに、どこにいるのでしょうか。
控え室でドレスを着替え、殿下と合流します。次は披露パーティーです。
王国では立食形式でしたが、帝国ではテーブルに座って、フルコースが出されます。
こう言っては何ですが、この辺にも資本力の違いが出てしまいますね。
招待客の人数も帝国の方が多いのに、全員を給仕できる人員が揃えられるという事ですから。
祝辞やプレゼントなどを受け取りながら、食事をします。受け取ると言っても、贈り主と目録が読み上げられるだけなのですが、それでも凄い量です。
見せられる宝飾品や調度品は、オークションのように台に乗せられて前に置かれていますが。
来賓客のテーブルでは、それぞれ歓談しているようです。
切りの良い所で後ろからコッソリと侍従が声を掛けて来ました。
「そろそろ各テーブルへご挨拶へ行かれる頃合いです」
私と殿下は視線を合わせてから、ゆっくりと立ち上がりました。
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