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いろんな意味での初イベントに参加しますよ!
196:予想、予測、予見
しおりを挟む俺には全然わからないが、クランハウスの敷地内の魔力量は、敷地外とは段違いに多いらしい。
魔力量と言うか、本当は『魔素』とか言う魔力の素の量らしい。
ファンタジーに疎い俺の為に、わかる言葉で言ってくれたようだ。
「大量発生は魔力量だとしても~増えたのは何でなのかな~?」
言いながらオーベは魔物蕃茄をインベントリから出して、しばらく考えてから戻した。
カラフル兎が齧って、爆発したら困るからだろう。
一応、収穫後は爆発しないはずだが、原種に近いとか何とかジルドが言ってたから、普通の魔物蕃茄とは違うらしい。
「あと有る魔物野菜は爆発青椒だから、やっぱりやめておこうか~」
魔物野菜のチョイスがおかしいよな、オーベとジルド。
「俺の畑に行けば、またミニトマトが収穫できるはずだ」
リルが魔法で撒く水のお陰なのか、はれひめが言っていたよりも収穫のスパンが短い。
ん?んん?
「そういえば、畑の水撒きはリルの担当だ」
その畑の野菜をカラフル兎にあげたな。
「ついでだからって、よく魔物野菜畑にも撒いてくれてた~」
魔物茄子もカラフル兎にあげてたよな、オーベ。
「汚れない不思議な水も、小屋にはあるな」
幸せそうに寝てるリルを見る。
このチート野郎め。
小屋の中にある野菜も、リルが水撒きした。
しかも、咲樹が縮小の魔法を掛けた。
俺達が居ない間に餓死したりしないように、勝手に餌を食べられるように植えたのだ。
うちのカラフル兎達が口にした物は、全て魔力たっぷりの物ばかりという事になる。
口からも魔力を摂取したから、カラフル兎が分裂したのだろうか。
でも一匹しか居ない兎は増えてないのは何故だろう?
「ただ~いま~」
リビングの方から、疲れた咲樹の声が聞こえてきた。
その両手の中には、カラフル兎(緑)。
「カラフル兎が売ってたのか?」
懐かしき昭和、みたいな番組で見たカラーヒヨコが祭で売られている様を、思い浮かべた俺は悪くないと思う。
「上から降ってきたのよ」
咲樹が溜息と共に呟く。
意味が解らなくてオーベと顔を見合わせてから首を傾げると、全てを見ていたジルドとレイが、面白可笑しく説明してくれた。
要約すると、咲樹の付けているフロントレットのエメラルド様の魔石に、カラフル兎(緑)が発生したらしい。
頭の上に発生したものだから、当たり前だがカラフル兎は滑り落ち、咲樹のメロンに着地したとか。
それに驚いた咲樹が声をあげてから周りは注目したせいで、咲樹のメロンにカラフル兎が発生したと誤解が生まれたそうだ。
現実昨夜の怨みがあったジルドとレイは、一切咲樹を助けず、ただ傍観していたと。
酷いな、双子。
どこでカラフル兎が発生したのか、咲樹もその時点では判らなかったので、集まった見物人に説明できずに終わったらしい。
「カラフル兎は巨乳好き」とか変な噂が広がったら、絶対にコイツら三人のせいだな。
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