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第八話 腐った片割れ
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「いいか、イザベラ。お前の罪は巡礼者でもない者をこの神殿に寝泊まりさせたことだ。しかも、十日間も!」
ズキリっと、心臓が見えない手によって掴まれたように感じた。
胃の奥がキリキリと痛み、思わずうえっとそれを吐き出しそうになる。
凄まじいストレスを感じて、眼の奥にぐっと力が入り、頭のどこかで耳鳴りがした。
神官長は傍目にも動揺する彼女を見て、屑が、と侮蔑の言葉を吐きだす。
彼の態度があまりにもあからさまに小馬鹿にしてくるものだから、イザベラはあれ? と違和感を感じた。
恐怖に凝り固まった全身から、不思議と力が抜けていく。彼女はいつものお小言かなと思い、緊張の面持ちを和らげた。
こう言った時、下手な言い訳は逆効果になる。
事実のみを述べてやり過ごすのが一番賢い、とイザベラは知っていた。
「あっ、あれはちゃんと神官様の許可を得て……」
「黙らんか!」
「うひいっ」
イザベラは怒鳴り声に再び首を竦める。
意地悪や嫌味、罵りの言葉を浴びせられるのは慣れているが、男性の怒鳴り声だけは苦手だ。
まだ実家にいた子供の頃、父親が母親を怒鳴りちらしては、拳で殴っていたのを見て来たからかもしれない。
無意識のうちに、理不尽な暴力というものを恐れるようになってしまった。
……冒険者たちに混じって魔獣と戦うことなんて何も怖くないのに。
凶暴な魔獣と戦うよりも、人間の男性のほうがよほど怖い。魔獣は生きるために戦うが、人間の男は己の愉悦を満たすために暴力を振るう。それは受け入れがたいものだった。
「巡礼者は巡礼者のために用意してある宿泊施設に案内しなくてはならない」
「そ、それはそうですけど。でも宿代がないって」
「……お前、先払いで立て替えただろう? 金貨5枚も」
「そ、そうです。ね、はい……立て替えました」
「立て替えたならどうしてその施設に案内しない?」
「案内しないんじゃなくて、順序は逆です」
「どういうことだ」
「ですから、その。最初、お金が無くて行く当てがなく、夜を過ごせなかった。だから、仕方なくわたしの部屋を貸しました。そうしたら、宿代を請求された……んです」
イザベラが怯えながら事情を説明すると、神官長は申し訳程度に生やした口ひげをなぞりながら、ああん? と訝しんだ。
「宿代を請求されて立て替えてやれるなら、その時点でお前の部屋を貸すことを止めて、宿泊施設に案内するべきだったのではないのか? どうなんだ!」
「うひっ、ですから! そうしようとしましたけど! 部屋が空いてないって……それに老人ですよ、おまけに血だらけになって神殿の裏門で倒れていたんです。助けないのは……その」
「その、なんだ?」
「その――女神ラーダの教義に反する、かと」
おずおずと上目遣いに申し述べるイザベラの左目が、瞼の内側だけかすかに朱色に染まった。
そこに宿る女神ラーダは、イザベラの言葉をそうだそうだ、と肯定する。
だが、神官長はそうではなかった。彼にとって、ブレイクを泊めたことなど本当はどうでも良かったのだ。
後ろに控えた、本当の目的をイザベラに承諾させるための、方便に過ぎないのだから。
「女神様の教えを、まだまだ若造のお前が、語るのか。世も末だな……こんな、姉は出来損ない。妹は聖女候補という、双子が生まれたのも、女神様の思し召しかもしれん」
「と、言います、と?」
「お前に一つの試練を与える」
「うえっ」
試練? 試練って何? これはいつものお説教とか延々と数時間も続く苦痛の奉仕を与えられるのとは、なにか別の新しい体験のような気がしてならない。
神官長はどこか誇らしげな顔をして胸を張る。
「試練だ。不細工な上に魔力もなく、人の花瓶を割る様な無能で、神殿から給金だけをいただいて奉仕活動から逃れている給料泥棒。最低最悪のろくでなしのお前だからこそできる、素晴らしい試練だ」
「……そこまでこき下ろすことはないんじゃ?」
ちょっと言い過ぎな感がしたので、それとなく文句を言ってみる。
神官長は死んだ魚のようなぎょろりとした目を向けて、イザベラを睨みつけた。
「何か言ったか?」
「いいいいっ、いえいえ。何も、何も言っておりません。それで、試練とは?」
両手のひらを縦にして左右に振り、イザベラは慌てて自分の言葉を打ち消す。
そんなことだから、いつまで経っても成長せんのだお前は、と小言をぼやきながら、彼は一枚の書類を机の引き出しから取り出して、イザベラの前に置いた。
「何ですか、これ?」質問しながら、見ることができる右目を近づけて、書類の内容を読み取る。
そこにあるのは、イザベラも幾度か見たことのある書類。婚姻届のひな型が、置かれていた。
「……神官長はわたしと結婚したい? 奥様がいらっしゃるのに?」
思わず早合点して訝し気な視線を向けるイザベラに、神官長は顔を赤くした。
「誰がお前のような出来損ないと!、わしにはよくできた可愛い妻がおるわ!」と、大声で否定されて、イザベラは涙目になる。
それならば、誰が誰と結婚するというのか。
誰かと誰かをくっつける恋の橋渡しをやれとでもいうのだろうか、まったくもって検討がつかない。
「むっ、ごほん。……いまこの神殿は未曽有の経営危機にある」
「は? いきなりなんですか? わたしの預金なんてもうないですよ、あの老人のせいで全額使い切りましたから」
お金の話は、まったくの素人のイザベラだ。
もしかして、ブレイクが置いて行ったあの小切手を奪おうというのだろうか、と邪推したりする。しかし、現実はもっとひどかった。
しかしその目は獲物に狙いをつけた猟犬のように、いまにも襲い掛かろうと爛々と輝いていて、とても不気味だ。
神官長は馬鹿か、お前は。とまた侮蔑の言葉を吐くと、呆れ顔で言葉を続けた。
ズキリっと、心臓が見えない手によって掴まれたように感じた。
胃の奥がキリキリと痛み、思わずうえっとそれを吐き出しそうになる。
凄まじいストレスを感じて、眼の奥にぐっと力が入り、頭のどこかで耳鳴りがした。
神官長は傍目にも動揺する彼女を見て、屑が、と侮蔑の言葉を吐きだす。
彼の態度があまりにもあからさまに小馬鹿にしてくるものだから、イザベラはあれ? と違和感を感じた。
恐怖に凝り固まった全身から、不思議と力が抜けていく。彼女はいつものお小言かなと思い、緊張の面持ちを和らげた。
こう言った時、下手な言い訳は逆効果になる。
事実のみを述べてやり過ごすのが一番賢い、とイザベラは知っていた。
「あっ、あれはちゃんと神官様の許可を得て……」
「黙らんか!」
「うひいっ」
イザベラは怒鳴り声に再び首を竦める。
意地悪や嫌味、罵りの言葉を浴びせられるのは慣れているが、男性の怒鳴り声だけは苦手だ。
まだ実家にいた子供の頃、父親が母親を怒鳴りちらしては、拳で殴っていたのを見て来たからかもしれない。
無意識のうちに、理不尽な暴力というものを恐れるようになってしまった。
……冒険者たちに混じって魔獣と戦うことなんて何も怖くないのに。
凶暴な魔獣と戦うよりも、人間の男性のほうがよほど怖い。魔獣は生きるために戦うが、人間の男は己の愉悦を満たすために暴力を振るう。それは受け入れがたいものだった。
「巡礼者は巡礼者のために用意してある宿泊施設に案内しなくてはならない」
「そ、それはそうですけど。でも宿代がないって」
「……お前、先払いで立て替えただろう? 金貨5枚も」
「そ、そうです。ね、はい……立て替えました」
「立て替えたならどうしてその施設に案内しない?」
「案内しないんじゃなくて、順序は逆です」
「どういうことだ」
「ですから、その。最初、お金が無くて行く当てがなく、夜を過ごせなかった。だから、仕方なくわたしの部屋を貸しました。そうしたら、宿代を請求された……んです」
イザベラが怯えながら事情を説明すると、神官長は申し訳程度に生やした口ひげをなぞりながら、ああん? と訝しんだ。
「宿代を請求されて立て替えてやれるなら、その時点でお前の部屋を貸すことを止めて、宿泊施設に案内するべきだったのではないのか? どうなんだ!」
「うひっ、ですから! そうしようとしましたけど! 部屋が空いてないって……それに老人ですよ、おまけに血だらけになって神殿の裏門で倒れていたんです。助けないのは……その」
「その、なんだ?」
「その――女神ラーダの教義に反する、かと」
おずおずと上目遣いに申し述べるイザベラの左目が、瞼の内側だけかすかに朱色に染まった。
そこに宿る女神ラーダは、イザベラの言葉をそうだそうだ、と肯定する。
だが、神官長はそうではなかった。彼にとって、ブレイクを泊めたことなど本当はどうでも良かったのだ。
後ろに控えた、本当の目的をイザベラに承諾させるための、方便に過ぎないのだから。
「女神様の教えを、まだまだ若造のお前が、語るのか。世も末だな……こんな、姉は出来損ない。妹は聖女候補という、双子が生まれたのも、女神様の思し召しかもしれん」
「と、言います、と?」
「お前に一つの試練を与える」
「うえっ」
試練? 試練って何? これはいつものお説教とか延々と数時間も続く苦痛の奉仕を与えられるのとは、なにか別の新しい体験のような気がしてならない。
神官長はどこか誇らしげな顔をして胸を張る。
「試練だ。不細工な上に魔力もなく、人の花瓶を割る様な無能で、神殿から給金だけをいただいて奉仕活動から逃れている給料泥棒。最低最悪のろくでなしのお前だからこそできる、素晴らしい試練だ」
「……そこまでこき下ろすことはないんじゃ?」
ちょっと言い過ぎな感がしたので、それとなく文句を言ってみる。
神官長は死んだ魚のようなぎょろりとした目を向けて、イザベラを睨みつけた。
「何か言ったか?」
「いいいいっ、いえいえ。何も、何も言っておりません。それで、試練とは?」
両手のひらを縦にして左右に振り、イザベラは慌てて自分の言葉を打ち消す。
そんなことだから、いつまで経っても成長せんのだお前は、と小言をぼやきながら、彼は一枚の書類を机の引き出しから取り出して、イザベラの前に置いた。
「何ですか、これ?」質問しながら、見ることができる右目を近づけて、書類の内容を読み取る。
そこにあるのは、イザベラも幾度か見たことのある書類。婚姻届のひな型が、置かれていた。
「……神官長はわたしと結婚したい? 奥様がいらっしゃるのに?」
思わず早合点して訝し気な視線を向けるイザベラに、神官長は顔を赤くした。
「誰がお前のような出来損ないと!、わしにはよくできた可愛い妻がおるわ!」と、大声で否定されて、イザベラは涙目になる。
それならば、誰が誰と結婚するというのか。
誰かと誰かをくっつける恋の橋渡しをやれとでもいうのだろうか、まったくもって検討がつかない。
「むっ、ごほん。……いまこの神殿は未曽有の経営危機にある」
「は? いきなりなんですか? わたしの預金なんてもうないですよ、あの老人のせいで全額使い切りましたから」
お金の話は、まったくの素人のイザベラだ。
もしかして、ブレイクが置いて行ったあの小切手を奪おうというのだろうか、と邪推したりする。しかし、現実はもっとひどかった。
しかしその目は獲物に狙いをつけた猟犬のように、いまにも襲い掛かろうと爛々と輝いていて、とても不気味だ。
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