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怒りのハインツ
エピローグ ブラウンの弟子は美味しい所を攫う遺伝子を受け継いでいるようです
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シール王国の謁見の間に主の国王がイスに座り、副官ハインツ、騎士団長、軍務卿1席、司法官1席が居並ぶ中、プリプリとスカパラが縄を打たれ地面に座らされていた。
「で?軍務部は今回の件関わりがないと?」
静かだが威圧感が有る声で、国王は肘置きに右手を着き頬を乗せて、冷や汗を流す軍務卿1席に目を向けた。
「は!我々としては寝耳に水でして・・・」
「ほぅ、騎士は派遣したが・・・知らぬと」
直立不動で答えを返す軍務卿に国王が更に問いかけると、沈黙が返ってきた。
「どうした?スカパラ、貴様はどう答える?
直答を許す」
国王の恐ろしいまでの威圧に、冷や汗が滴り落ち、地面に頭をつけたままスカパラは必死に声を上げた。
「は!この度の計画はまさしく俺・・・いや私の発案ですが、軍務卿1席スヌア様もご存知の事であります!」
スカパラの暴露に驚愕の顔をした軍務卿スヌアは
「へ、陛下!虚言でございます!私は一切知らなかったのです!
き、き、騎士も賊の捕縛のために・・・」
「だまれ、司法官」
国王の一言でスヌアは言葉を止め、司法官が数種の書類を見せながら
「スヌア殿の屋敷から入手したスカパラ殿への指示書の原本と、貴殿の不正を示す裏帳簿もございます」
その言葉を聞くと儀礼服に隠した短刀を抜き、国王に飛び掛るが
「さっさと認めろや!こっちゃあブラウンさんの修行を受けれなくてイライラしてんだよ!」
カウンターに国王が拳を放ち、スヌアは真反対の入り口の扉まで吹き飛んでいく。
「捕えなさい」
ハインツの声に護衛騎士は素早くスヌアを捕縛するとスカパラ達の隣に座らせる。
「ったくよぉ、さっさととっ捕まえてお前の部屋に突っ込めば良いだけだろう?」
「陛下、それは違います。
軍務部が今回の犯罪の温床なのです、私の部屋で再教育より目に見えた陛下の断罪が必要なのですよ」
「は~しかたねぇか」
国王はそう言うと威圧を更に増し、冷たい目を向けると
「プリプリ・・・貴様は申し開きはあるか?
無いな!」
よっぽどさっさと終らせたいのだろうが、国王の威圧にすっかり漏らしているプリプリはガタガタと震えるだけだった。
「陛下」
「ちっ解ったよ
で、どうなんだ」
威圧を少し緩め再び問いかけると
「わ、ワシは化け物と争いをしようとしていたのか・・・
申し開きはございません」
「そうか、じゃあレイトの谷の開拓送り。
次スカパラ、何か申し開きはあるか?」
「ございませぬ、一騎士として負けた上に見苦しく言い訳などあろうはずもありません」
スカパラの答えに国王は少し目を細めると
「そうか、貴様は下級騎士爵としレイト谷の代官をさせる。
何代かかろうとも開拓を成功させろ」
「な!私にチャンスを下さるのか!?」
驚き声を上げるスカパラに国王は面白く無さそうに鼻を鳴らすと。
「あんな所に赴く者はおらん。
貴様の才能を使えて罰にもなる、王国には荷物が一つ減る理が有る。
その気概に免じて特別だ。
貴様みたいな奴は嫌いではない、家族も連れて行け」
「あ、ああぁぁぁぁ!」
スカパラは泣き崩れ、慙愧の念を陳べる。
プリプリとスカパラは謁見の間から取調室に運ばれていった、
二人はその後素直に取り調べに応じたという。
「バカが」
外に連れ出された二人を見てスヌアがそう呟いたのは確り国王とハインツの耳に届いていた。
「さて・・・」
国王がイスに座りなおしスヌアを睨み付けると、濃密な殺気とも威圧とも取れる空気が部屋に満ちた。
騎士団長も、緊張で掌に汗をかき、ハインツ以外は誰もが恐怖で声も出せなくなった。
「スヌア、貴様も俺を殺そうとしていたとは・・・な!」
スヌアはまるで死神の鎌を首に突きつけられたような恐怖で、あらゆる物が漏れた、涙も鼻水もそれ以外も。
そして、ただガタガタと震えることしか出来ずにいた。
国王はハインツから剣を受け取ると、スヌアの方へ靴音を鳴らしながら近づいていく。
「ひゃう」
国王が側に行く前に奇妙な声を上げて白目をむき倒れてしまった。
「なんだ?もう終わりか・・・つまらん。
ハインツ、後は任せた。俺は修行に行って来るからな」
国王はそう言うと剣をハインツに返して謁見の間を出て行った。
国王が去った謁見の間は静かな驚愕に包まれていた。
「へ、陛下は未だに現役ですな」
「まさに、まさに、あの殺気・・・恐ろしいお方だ」
「皆さん間違っていますよ?
陛下は殺気なんて出してませんよ。
あれは愚か者を甚振る、もしくは、折角のブラウン様の特訓を受けれない八つ当たりの気ですよ」
ハインツが驚愕の事実を伝えると、騎士団長も司法官も驚愕に目と口を見開いた。
「あ、あれでまだ遊びレベルとは・・・」
「ま、陛下はある意味ブラウンさんに認められていますからね。
騎士団長も一緒に修行されては?」
ハインツの提案に、一瞬引きつるも
「た、確かに陛下を守る剣が陛下より弱いと問題ですな・・・行ってきます」
その時の騎士団長の顔は死を覚悟した男の顔だったという。
「で?軍務部は今回の件関わりがないと?」
静かだが威圧感が有る声で、国王は肘置きに右手を着き頬を乗せて、冷や汗を流す軍務卿1席に目を向けた。
「は!我々としては寝耳に水でして・・・」
「ほぅ、騎士は派遣したが・・・知らぬと」
直立不動で答えを返す軍務卿に国王が更に問いかけると、沈黙が返ってきた。
「どうした?スカパラ、貴様はどう答える?
直答を許す」
国王の恐ろしいまでの威圧に、冷や汗が滴り落ち、地面に頭をつけたままスカパラは必死に声を上げた。
「は!この度の計画はまさしく俺・・・いや私の発案ですが、軍務卿1席スヌア様もご存知の事であります!」
スカパラの暴露に驚愕の顔をした軍務卿スヌアは
「へ、陛下!虚言でございます!私は一切知らなかったのです!
き、き、騎士も賊の捕縛のために・・・」
「だまれ、司法官」
国王の一言でスヌアは言葉を止め、司法官が数種の書類を見せながら
「スヌア殿の屋敷から入手したスカパラ殿への指示書の原本と、貴殿の不正を示す裏帳簿もございます」
その言葉を聞くと儀礼服に隠した短刀を抜き、国王に飛び掛るが
「さっさと認めろや!こっちゃあブラウンさんの修行を受けれなくてイライラしてんだよ!」
カウンターに国王が拳を放ち、スヌアは真反対の入り口の扉まで吹き飛んでいく。
「捕えなさい」
ハインツの声に護衛騎士は素早くスヌアを捕縛するとスカパラ達の隣に座らせる。
「ったくよぉ、さっさととっ捕まえてお前の部屋に突っ込めば良いだけだろう?」
「陛下、それは違います。
軍務部が今回の犯罪の温床なのです、私の部屋で再教育より目に見えた陛下の断罪が必要なのですよ」
「は~しかたねぇか」
国王はそう言うと威圧を更に増し、冷たい目を向けると
「プリプリ・・・貴様は申し開きはあるか?
無いな!」
よっぽどさっさと終らせたいのだろうが、国王の威圧にすっかり漏らしているプリプリはガタガタと震えるだけだった。
「陛下」
「ちっ解ったよ
で、どうなんだ」
威圧を少し緩め再び問いかけると
「わ、ワシは化け物と争いをしようとしていたのか・・・
申し開きはございません」
「そうか、じゃあレイトの谷の開拓送り。
次スカパラ、何か申し開きはあるか?」
「ございませぬ、一騎士として負けた上に見苦しく言い訳などあろうはずもありません」
スカパラの答えに国王は少し目を細めると
「そうか、貴様は下級騎士爵としレイト谷の代官をさせる。
何代かかろうとも開拓を成功させろ」
「な!私にチャンスを下さるのか!?」
驚き声を上げるスカパラに国王は面白く無さそうに鼻を鳴らすと。
「あんな所に赴く者はおらん。
貴様の才能を使えて罰にもなる、王国には荷物が一つ減る理が有る。
その気概に免じて特別だ。
貴様みたいな奴は嫌いではない、家族も連れて行け」
「あ、ああぁぁぁぁ!」
スカパラは泣き崩れ、慙愧の念を陳べる。
プリプリとスカパラは謁見の間から取調室に運ばれていった、
二人はその後素直に取り調べに応じたという。
「バカが」
外に連れ出された二人を見てスヌアがそう呟いたのは確り国王とハインツの耳に届いていた。
「さて・・・」
国王がイスに座りなおしスヌアを睨み付けると、濃密な殺気とも威圧とも取れる空気が部屋に満ちた。
騎士団長も、緊張で掌に汗をかき、ハインツ以外は誰もが恐怖で声も出せなくなった。
「スヌア、貴様も俺を殺そうとしていたとは・・・な!」
スヌアはまるで死神の鎌を首に突きつけられたような恐怖で、あらゆる物が漏れた、涙も鼻水もそれ以外も。
そして、ただガタガタと震えることしか出来ずにいた。
国王はハインツから剣を受け取ると、スヌアの方へ靴音を鳴らしながら近づいていく。
「ひゃう」
国王が側に行く前に奇妙な声を上げて白目をむき倒れてしまった。
「なんだ?もう終わりか・・・つまらん。
ハインツ、後は任せた。俺は修行に行って来るからな」
国王はそう言うと剣をハインツに返して謁見の間を出て行った。
国王が去った謁見の間は静かな驚愕に包まれていた。
「へ、陛下は未だに現役ですな」
「まさに、まさに、あの殺気・・・恐ろしいお方だ」
「皆さん間違っていますよ?
陛下は殺気なんて出してませんよ。
あれは愚か者を甚振る、もしくは、折角のブラウン様の特訓を受けれない八つ当たりの気ですよ」
ハインツが驚愕の事実を伝えると、騎士団長も司法官も驚愕に目と口を見開いた。
「あ、あれでまだ遊びレベルとは・・・」
「ま、陛下はある意味ブラウンさんに認められていますからね。
騎士団長も一緒に修行されては?」
ハインツの提案に、一瞬引きつるも
「た、確かに陛下を守る剣が陛下より弱いと問題ですな・・・行ってきます」
その時の騎士団長の顔は死を覚悟した男の顔だったという。
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