人類サンプルと虐殺学園

田原摩耶

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第一章【烏と踊る午前零時】

国立カルネージ学園

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 ――国立カルネージ学園。
 そこが、俺がこれから人間代表として生活していくことになる施設だという。
 学園とは名ばかりの魑魅魍魎蠢く無法地帯の収集所。そう、黒羽は言った。その言葉にすぐに納得することになれ。
 車を降り、見上げる。まず視界に入ったのは、巨大な壁だった。
 街の中央、嫌でも目につくその壁には見たことのない文字が赤黒い絵の具で無数に書き殴られていた。
 辺りを見渡す。先程の役所周辺と打って変わって辺りは閑散としていた。壊れた建物に、転がる肉塊、腐ったような悪臭に具合が悪くなった。足元をネズミのような形をした魔物が走っていく。
 巨大な壁、その門の前では凡そ人間とは掛け離れた容姿をした二人組のスーツの門番がいた。
 盛り上がった筋肉に、開いた顎から覗く尖った牙。額を突き破るように生えた太い角。赤い色と青い色の肌をした鬼は、俺たちの姿を見るなり大きな足をどすどすと慣らしながらやってくる。
 食われる、と、直感で恐怖を感じたときだ。二体の大鬼は、腰を深く折り、頭を下げる。

「「お待ちしておりました、伊波様」」

 低く、地を揺らすようなその声に似つかわぬ、丁寧な言葉に俺は驚愕する。

「この度は我がカルネージ学園を滞在場所と選んでいただきありがとうございます。こうして伊波様と共に生活できることができるとは、恐悦至極に存じます」

 赤鬼は、深々と頭を下げた。
 その隣、青鬼はつられてぺこりと頭を下げる。

「迎えを寄越すことも出来ず申し訳ないっす。なんか、クソガキ共が暴れ回って皆手一杯だったんすよ。長旅ご苦労様です……って、いてえ!!」

 そして、青鬼は赤鬼に殴られていた。

青崎あおざき、お前口の聞き方にはあれほど気をつけろと言ってるだろうが!伊波様に向かってご苦労様とはどういう了見だ!」
「な、なんだよ……ちゃんと敬語で話せてるじゃんかよ……っておい!殴るのやめろ!お前の棍棒まじでいてーんだよ!」

 青崎と呼ばれた青鬼をボカスカと容赦なく太い棍棒で殴りつける赤鬼。俺は今何を見せつけられてるのだろうか。
 黒い血をどくどくと流す青崎に見兼ねた黒羽が仲裁に入る。

「赤穂殿、それまでにしておけ。……それと、我が主は疲れている。早速だが伊波様の部屋まで通して貰いたい」
「……これは見苦しいところをお見せしてしまい申し訳ございません。畏まりました。直ちに門を開きましょう。……青崎!」
「はいよー」

 あれだけ殴られたにも関わらずどこか抜けてる青崎に、赤穂と呼ばれた赤鬼は今にも殴り掛かりそうだったが堪えていた。
 大きな門の左右端、並んだ青崎と赤穂。二人が何かをしたと同時に、石造りの門はゆっくりと上部へと持ち上げられていく。
 そして、現れたのは闇夜に広がる巨大な建物だ。古めかしいレンガ造りの城に、白い石で出来た様々な植物に包ま三つれた神殿。そして、吊るされた提灯に照らされる五重塔。
 その三つの塔の中央、巨大な施設がそこにはあった。和洋折衷全て取り入れたような歪な建物。それこそが。

「カルネージ学園……」

 矯正が必要な魔物を全員隔離するための施設。俺が、これから生活することになる場所だ。
 学園ということもあり、基本は学ぶことになっている。それは魔術であったり、生きる術であったり、社交術であったり、内容は様々で、基本受講したいものに応じてその教室へ向かい、受講する形になっているそうだ。
 そして、授業が終われば自由時間になる。
 大抵の施設はこの学園の敷地内に揃っているようだ。
 黒羽曰く、卒業認定を受けるまで生徒はこの施設からは一歩も出ることを許されないからだと言う。
 学園と生徒とは名ばかり、刑務所と囚人と現した方がしっくりきた。
 卒業認定は、学園長が許可した魔物のみ。社会適合者と判断された者のみだ。
 そして、俺はその模範生徒となり、周りを卒業へと誘導することになるのだそうだ。

「基本、学園内部は三つの勢力で分かれているそうだ。一つは魔界で産まれ魔界で育った者、これが大半を占めてるだろう。そして、もう一つは妖界……昔、魔界と天界とはまた別の世界が存在していた。それが、人間の信仰により産まれた物の怪たちが住まう世界だ。妖怪といえば、伊波様も聞いたことはあるのでは」

 妖怪――小さい頃におじいちゃんやおばあちゃんが口にしていた。悪いことをしたら妖怪がやってくると。
 けれど、どれもただの脅しだと思っていた。

「妖界は、昔こそ巨大でしたが現在はなくなり、魔界の一部として取り込まれている。居場所はなくなったものの、魔界で暮らす妖怪も少なくはない。……自分の一族も、その内の一人です」
「えっ? そうなの?」
「烏天狗をご存知か?」

 聞いたことある。頷き返せば、黒羽は少しだけ嬉しそうに目を細めた。「私の一族がそれだ」と。
 魔界なのだから人間ではないと分かっていたはずなのに、改めて突き付けられる事実に正直、どう反応したらいいのかわからなかった。けれど、黒羽は俺の反応を求めていたわけではないようだ。話を続ける。

「魔界育ちに、移住してきた妖怪、そして最後が天界堕ちした者たちだ」
「天界堕ち……?」
「神々が住まう天界と我々が生活する魔界は相容れぬものだった。まさに天地。けれど、天界では罪を犯した者は強制的に魔界へと送還されることがあり、我が国ではそれを受け入れて民として生活をさせていた。三つ目の勢力、これが元々天界の住民だった堕天者だ」

 ……元々神様とか神話とか、そのような話には疎かった。
 現実話のように聞かされてもまだ実感がわかないが、目の前のこの男は烏天狗だ。堕天使が暮らしてようが、それはおかしくないことなのだろう。

「……あちらに見える三つの塔があるな。あの五重塔が妖怪達が生活してる拠点、洋館が魔物達が暮らしてる場所、そしてあの神殿が、堕天者達がいる場所だ」
「なるほど、だからあんなにバラバラの外観なんだ……」
「伊波様は日本人だからと、学園側は五重塔に部屋を用意したようだ。大丈夫だったか?」
「うん、それは全然良いんだけど……あの、黒羽さんも一緒に学園で暮らすんだよね」
「……ああ」
「じゃあ、黒羽さんも一緒?」
「私も伊波様と同じ塔にしていただいた。部屋は別室を用意してもらったが、伊波様の許可があればいつでも駆けつける所存」
「……そっか、それならよかった」

 流石に、和風がいいとは言えど妖怪がいるという建物で一人は心細い。安堵する。


 五重塔は近付けば近付くほど豪奢な作りだった。日本の観光地でもここまで飾ってはいないだろうというレベルで提灯をぶら下げライトアップし、入り口側の池には鯉に似た魚が泳いでいる。
 ペンキを塗りたくったような真っ赤な塔は隅々まで磨き上げられていて。扉を開く黒羽。瞬間、扉の隙間からはドロリとした黒い影が溢れ出した。
 それは風に吹かれ、ふわりと霧散する。

「挨拶もなしか、無礼者めが」

 吐き捨てる黒羽。もしかして今のも生徒だったのか、と今更になって気付く俺。
 黒羽は「足元、気をつけて」と声をかけてくれる。咄嗟に足元に目を向ければ、一寸法師のようなサイズの人がぺこりと頭を下げ、そのまま寮の中へと駆け抜けていった。

「あらま、こりゃまた随分と愛らしい方がきなさったなぁ」

 そして、どこからともなく聞こえてきたのは甘い男の声。
 顔を上げれば、そこには着物を着崩した男が立っていた。
 金髪に、開いてるのかすら分からない糸のような目。口元に弧を描き、長身痩身の男は「こんにちは」と俺の前までやってくる。

「話は聞いてますよ、曜クン。ずっと、君に会えるんを楽しみにしてたんですよ、あ、ボクは能代って言います。どうぞ、よろしゅうお願いします」

 そう言って、金髪の男、能代は俺に白い手を差し出した。黒羽は「おい」と口を割って入ろうとしたが、それよりも先に能代に手を握りしめられる。

「……こうやってまた人間の坊っちゃんと触れ合えるなんて、夢でも見とるようやわ」

 指と指の谷間を指先で撫でられ、背筋が震える。薄っすらと開いたその瞳から覗く金色の眼に、得体のしれないものを覚え、咄嗟に俺は「よろしく」とだけ口にし、能代から離れた。

「ふふ、そないな反応される日がくるなんてなぁ……世の中捨てたもんじゃありまへんな」
「……貴様、場を弁えろ」
「なんや、余計なもんもついとるけど」
「……」
「冗談もわからへんのか、自分。ジョークやジョーク、な、曜クンからも言ったってや」

 言いながら、能代は肩に触れてくる。馴れ馴れしい人だと思ったが、この人の場合、黒羽を煽るから余計質が悪い。
 腰の刀に手を伸ばそうとする黒羽に気付き、まずい、と思ったときだ。

「能代さーん、ご飯の準備できたってよー。ほら、能代さんの大好きな稲荷寿司が……」

 パタパタと足音を立てながら通路の奥から現れたのは、ラフなシャツを着た地味な青年だ。
 青年は、俺たちの姿を見るなり驚いたように目を丸くする。

「あれ、伊波君? 能代さん、彼らが来るのって明日じゃなかったっけ?」
「何言うとんの、ボクあんだけ今日や言うたやろ」
「うっそ、まじか……どうしよう、俺、なんの準備もしてないな」
「あ、あの……」

 能代に小突かれ、あたふたする青年。どっからどう見ても一般人のようにしか見えないが、ここにいるということは、彼も。

「……紹介が遅れたな。俺は巳亦って言うんだ。君が来るのを楽しみにしてたんだ、よろしくな」

 巳亦と名乗る青年はそう、照れたように笑う。表情から仕草から、人間臭い。提灯の灯りで照らされた瞳は時折赤く光っていた。

「それと、そこの彼は……」
「……」
「ええと……?」
「あー、この人は、黒羽さん。……俺の面倒を見てくれる人なんだ。今日から一緒にここでお世話になるから、よろしく」
「……」
「く、黒羽さん……」
「……よろしく」

 ようやく口を開いてくれたと思えば、黒羽はそれだけを言って再び口を閉じてしまった。
 俺と喋る時は普通に話してくれるのに、この差はなんだろう。口下手なのか。元よりお喋りなタイプではないと思っていたが極端すぎるのではないか。
 巳亦は返事をしてくれたことが嬉しかったのか「よろしく」と微笑んだ。

「クロちゃんはどうも照れ屋さんのようですなぁ、愛らしい愛らしい」
「ちょっ、能代さん……」
「馬鹿馬鹿しい、ほざけ。……伊波様、行くぞ。これ以上いたら肺の空気まで汚染されてしまいそうだ」
「え、あ、ちょっと、黒羽さん……」

 売り言葉に買い言葉。俺の手を取った黒羽は、そのまま歩き出す。無骨な大きな手はびくともしない。
 怒った黒羽に焦るどころか愉快そうにからからと笑う能代は「ほなまた」と手を振る。巳亦も隣で「じゃあねー」と楽しげに笑っていた。
 奇妙な二人だ。けれど、悪い人……ではないのだろうか?



 散々イメージが悪かったせいか、思ったよりも意思疎通が出来ている現状にほっとする。
 階段を上がり、最上階までやってくる。
 遠くから聴こえてくる鹿威し。
 最上階ということもあってか、空から覗く月と人口樹木がマッチしてなかなか風情がある。

「伊波様の部屋は確かこの階の突き当りとのことでしたが……あそこか」

 黒羽の視線の先、そこには一枚の扉が存在していた。
 ここが、俺の部屋になるのか。ドキドキしながらその扉へと一歩、また一歩と近づいたときだ。
 いきなり、通りかかった扉が開いた。
 心臓が飛び出しそうになるのを堪えながらゆっくりと開いた扉に目を向け、凍り付いた。そこにいたのは、二メートル近い大柄な男だった。
 それだけでも驚いたのだが、それ以上に目を引いたのは男の体だ。

「……なんだ、やけに臭うと思えば……人間か」

 着物を羽織った男、その上半身は全面色鮮やかな刺青で染め上げられていた。そして両足には鉄製の枷。黒く濡れた艷やかな髪。顔は色男の部類に入るだろうが、如何せん、纏うものも全て堅気のそれではなかった。

「っ、……京極様」

 現れた男の名前を呼んだのは、黒羽だった。
 緩やかに視線を黒羽へと向けたその男、京極は艶やかに笑う。ほう、と、懐かしそうに。

「貴様、黒羽か。……久しいな。まさか、こんな場所で会うなど運命とは真、奇怪なものよ」
「何故、貴方のようなお方がここに……」
「俺がここにいるのがそんなに不思議か。……それもそうだな。俺のような年寄りが今更学ぶことなどあるかどうかすら怪しい」
「いえ……そのようなことは……」

 あの黒羽が和光以外に謙る相手となると、立場はなかなか上の人間としか思えない。冷や汗が滲む。今更緊張してくる。
 京極の視線がこちらを向いた。心臓が早鐘打つ。

「……そうか、黒羽、お前がこの小僧のお目付けか」
「京極様、この方は……」
「伊波曜。……日の光りが輝く川の水面か、良い名だ」

 何も言っていないのに、その男は俺の名前を口にした。
 予め聞いていたのだろうか。そう思ったが、男の先程の反応からして俺の事を知っているようには思えなかった。

「……ありがとうございます」
「ここへきてもう長らく日は見ていない。そこへ現れるのが貴様が。まるで、皮肉だと思わんか」
「あっ、あの……」
「そう怯えるな。……別に取って食いやしない。硬い肉を食うほど飢えてもおらん。安心しろ」

 京極なりのジョークなのだろうか、全く笑えない。
 見兼ねた黒羽が「京極様」と仲裁に入れば、京極は「そう睨むな」と笑った。

「同郷同士、仲良くようではないか、曜」

 耳元で囁かれる。鼓膜から染み込み、体の奥まで染み渡るその声は呪縛にも似ていた。
 京極は、それだけを言えばまともに帯も締めぬまま、階段の下へとゆっくりと降りていく。
 軋む床。ふわりと甘い薫りだけがそこに残されていた。
 この薫りには憶えがあった、確かこれは沈丁花の……。

「伊波様」

 名前を呼ばれ、ハッとする。
 そこには珍しく不安そうな顔をした黒羽がいた。

「黒羽さんの知り合いなんだね、あの人」
「京極様には、あまり近付かないように気をつけてください」
「え?」
「それにしても、何故、京極様がここに……いつの間に、牢から拔けたというのだろうか……」

 牢と言う言葉に京極の両足に嵌められた枷が脳裏を過る。
 余程恐ろしい相手なのか、俺はそれ以上言及することができなかった。

 用意された部屋は、今まで俺が生活していた部屋よりも広く、贅沢な作りだった。
 窓の外から見える月は大分満ちている。外では空を飛び回る魔物がいて、改めてここが今まで住んでいた場所とは違うということを知る。
 ここには父も母も、今年小学校に上がったばかりの甘えん坊の双子の弟妹もいない。今になって、不安感がどっと押し寄せてきた。
 もう、自分の体は普通ではない。役目を果たすまで、人間界には戻れない。もうあの騒がしい声も聞くことも、叱られることもないのだと思うと、込み上げてくるものがある。

「今日は疲れただろう、ゆっくりと休んでくれ。午後六時に食事が配膳されるそうだ。その頃にまた迎えに来る」

 黒羽はそういって部屋を後にした。扉は生物のようで、部屋の持ち主と認識しないと絶対に開かない仕組みになってるらしい。下手なオートロックよりも心強いが、なんとなく、落ち着かない。理由は分かってる。俺自身の問題だ。
 黒羽からもらった懐中時計を取り出した。約束の時間までまだ大分ある。この塔の人間には何人か会えたが、まだ顔すら合わせていない相手も居る。
 赤穂や青崎以外の他の教員たちにも挨拶しに行くべきではないのか。そんなことをぐるぐる考えるが、一人で出歩く元気はなかった。
 和光は、俺の体は仮死状態に当たると言っていた。
 けれど不思議なもので、食欲や睡眠欲を感じる部分は生き残ってるようだ。
 少しだけ眠るか。そう目を閉じるのもつかの間、俺は、懐中時計を握りしめたまま眠りに落ちていた。

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