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第二部 高校生編

あんな締めしといてなんだが既に若干ドアが開けたいぞ

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「ふむ・・・なんというか」
「んー、あー・・・」

 ワゴンに乗せられ、運ばれてきた諸々の料理。
 定食というか、ディナーセットみたいなものを頼んだ。

 レタスとトマトを主としたサラダ、ポテトとブロッコリーが付け合わせのステーキ、豆寄りのポークビーンズ、真っ白なライス、ブレンドのストレートティー。
 一応のデザートだろうか、小さ目ながらプリンも添えられていた。

 客観的に見て、まあ良いメニューではあるだろう。
 旅先というには少々質素にも思えるが、安ホテルで出てくる課金料理としては妥当な所ではないだろうか。

 メニュー自体は良いのだ。
 俺たちが微妙な空気感になっているのはもっと別の件である。

 要するに。

「そんなにおいしくないな」
「私の方が上手く出来る自信がある」

 美味しくない。この一点に尽きる。

 別に不味いわけではないのだ。しかし絶対的になじみの手料理の方が美味い。
 恋人の欲目と好みの味付けを知っているという点を抜いた単純な技量で言えば、なじみがやや優勢といったところだろうが。

 これならなじみが弁当を作って持ち込んだ方がよっぽど満足できただろう。

「まあ、なんだ。高い栄養補給ペーストでも買ったと思う事にしよう」
「ただの栄養補給ならゼリーで出来るのに・・・」

 何とも気だるげに溜息を吐くなじみ。
 半ば勢いでこの宿を手配したわけだが・・・色々後悔する点もあったからな。アメニティと言い、食事と言い。

 今後の反省点だな。今後があるかは知らないが。

「ご馳走様。よし、風呂入るか。どうする?」
「最初は別々にしよ? 一回一緒になったらもう離れられないと思うし」
「OK、じゃあ先に入っても?」
「いいよー」

 というわけで、ソロ入浴である。
 ちなみにシャンプーはなじみの分だけ買った。昨今は野郎もヘアケアの必要な時代であるが、割と時代を逆行するタイプの人間である俺はそこまで神経質にその辺りを行わない。

「手狭な二人用か・・・一人用で過ごしてる俺には広く感じるな」

 思えば、随分と狭い環境で過ごしているものだ。
 学生の一人暮らしという前提の賃貸に二人で済んでいるのだから当然か。むしろワンルームで同棲して気疲れしないという事実の方がよっぽどおかしい。

 そういえばこの後実家に帰るわけだが、なじみという抱き枕のいない環境で眠れるだろうか。逆もまた然り。

 その辺りの思索に耽りながら自分の体を手早く洗い、ひとまず清潔にする。
 この後汚れるのだとしても大切な事である。

「ん、このバスローブでいいか」

 備え付けのちょっとゴワゴワするバスローブを纏って風呂場を出る。こういうとこまで安物仕様なのか・・・。

「出たぞー」
「はーい、じゃあ今度は私ね」

 少し顔を赤らめ、目も逸らし気味ななじみとすれ違う。

 見ればワゴンの上に鞭が置いてあった。
 ワゴンを部屋の中に入れる時にメイド服の下に隠しておいたのだが、どうやら風呂場にメイド服を持っていくときに見つけてしまったようだ。

「・・・ちと悪いことしたか?」



 待つこと30分。
 女の風呂は長いが相場。待つのも男の器量なり。
 常人なら完全に湯冷めする時間だが、超能力者にそんなこと起こるわけもなく。基本的に面倒臭い事を全部帳消しにできるこの力は、まこと便利な限りである。

「うぅ・・・キツイ・・・」

 一応最大のEを注文したのだが、三つもサイズが違うといくら柔らかい部位でもしんどいのだろう。
 日本人と出会ってしまった方のメイド服を着るなじみは、今にも弾け飛びそうなボタンを憂いながら脱衣所から姿を現した。
 胸元を緩めに緩めているのは傍から見ていてもよくわかるのだが、それでもボタンの方は瀕死である。
 全身フリフリでプリムもあるが、ストッキングは無いらしい。あと尻が大きいせいでミニスカートが更に短くなり、上から下という珍しい構造のジッパーが下がらないせいでその部分がスリットの様になっている。

 ただでさえ萌えに寄ったデザインなのに、そこからセルフでエロも増やしていくスタイルは圧巻の一言。

「これ流石に無理があったかな?」
「サイズ的にはそこそこ無理があったと思うが、デザイン的には最高だと思うぞ」
「なら良いんだけど・・・」
「まあもう少し着崩してみるか」

 手招きでなじみを近くに寄せ、アイコンタクトで身を委ねるよう指示する。
 当然その通りに棒立ちになるなじみ。

 さて、どこから手を付けたものか・・・ひとまずウエスト周りは良いだろう。布が余ってるぐらいだ。
 胸元のボタンを二、三個外すか。

「ここはなんで締めたままなんだ?」
「ブラ見えたら衣装の雰囲気が台無しかなって」
「体調犠牲にしてまでそう言う事するんじゃない」
「えへへ、了解」

 確かに白い衣装でこの紫のセクシーランジェリーは・・・。

「これ、注文してなかったよな? 持ち込んでたのか?」
「仁科さんと一緒に作って、お風呂で着替えたの」
「へえ・・・」

 なじみが着ているのは確か・・・オープンブラ、だったか。
 普段着けているブラジャーはクーパー靱帯へ負担を掛けず、形を美しく補正するという長期的な用途が主であり、バストの大部分が隠されているフルカップのものだ。
 翻って、オープンブラはそのカップの部分を大胆に切り飛ばし、バストを露出させる代物だ。ずっと着けていると垂れかねないので常用には不向きだが、こういう時には最高の武器となる。

 前者での『日常の生々しさ』は結構身近であったが・・・後者の『非日常的なエロス』は正直初めての経験となる。

 どっちも大好物だね、うん。

「凄く肌出てるな。これ用意してたってことは、相当期待してたんだ?」
「え、いや、そんな事・・・」
「隠さなくていいって。俺に内緒でラブホまで手配しといて、何も期待してないなんて無理があるだろ」
「うん。期待、してた・・・」
「コラコラ、メイドなんだろ? ちゃんと敬語使わなきゃ」
「は、はい、期待してましたぁ」
「へえ、期待してたのか。じゃあ具体的にどんな事期待してた?」

 赤く、もじもじしながらなじみは言い淀む。

「ほら、ちゃんと言わないと分からないぞ? 何して欲しいか言ってくれないと、俺もどうしたらいいか分からないぞ?」
「ケーくんに・・・」
「なんだって? メイド」
「ンンッ。ご、ご主人様に、一晩中犯されて。ずっと気持ちよくされちゃって、朝までずっとそうで・・・朝になっても朝って分からなくなるぐらいご主人様に夢中になりたいです」

 良いシャンプーで保護されたトリートメントを楽しむように髪を撫でる。

「よしよし、よく言えたな。ところで、ブラジャーがこうってことは、下の方もちゃんとそうなんだろうな?」

 乳輪に触れない程度の所を指でつつきながら、もう少し続ける事にした。

「勿論、です」
「見せて?」
「はい」

 少し体を離したところで、なじみは自分で自分のスカートの端を摘まみ上げて中身を晒す。
 恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら、それでも懸命に、しかし隠し切れぬ愉悦の混じった笑みを作る。

 たくし上げられたスカートの中から覗くのは、これまた紫の下着。
 指三本分程度の横幅しかない布で性器の割れ目を隠す。ある意味質素で、ある意味豪勢なTバック。

 一本たりとも陰毛が生えていないおかげで白い肌によく映える。
 紫にしてはちょっと黒いが、これは単純に愛液の所為だ。

 なじみは妙に多くの愛液を流す。普段の布地の多いショーツでも受け止めきれないのに、こんなきれっぱしではなおの事。
 案の定、太ももまで滴っていた。

「ちゃんと揃ってるな」
「はい。揃えて、来ました」
「乳首も立ってる」
「え、あっ」

 やはり薄手故か、なじみの小さな乳首でもブラの上から視認できた。
 それを知って慌てて隠そうとするが、駄目だろう。

「隠すな」
「ッ、はぃ・・・」

 腕で隠されたそれらが露わになるまで数秒かかり、そこから元のたくし上げに戻るのに数秒かかった。
 乳首は更に大きくなり、身動ぎする度に擦れて喘ぐ。

「よし、じゃあそのままベッド行こうか」
「仰せのままに、ご主人様ぁ・・・」
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