あっぱれ!我が青春!

九重ネズ

文字の大きさ
16 / 17

家に上げるのって、今更緊張するんだけど…(ミヤビ side)

しおりを挟む
 今日、恋人のユウシを、家に迎え入れる事になってしまった。
 昼休みのあの時、俺はうずらの卵で作った煮卵を、明日持っていく予定で話したつもりだった。
 なのに、ユウシが「ミヤビの家に行っていいか?」って言うから、せっかくだし、家に呼ぶことにしたのだ。

 正直に言って、めちゃくちゃ恥ずかしい。
 いや、段々と恥ずかしい気持ちが芽生えたっていうのが正しいけれど。

 だって、家に恋人を呼ぶって、絶対アレが始まるに決まってるだろ!?
 そう。せ、せ…セックスのことだよ!ああもう、恥ずかしい!
 しかも、まさかユウシが来るとは思ってなかったから、尻の孔全然解してないし!
 というか、まだ人差し指の第一関節しか入らないから、今日ユウシのちんこ入れるとなったら、無理に決まってるってぇ!

 俺は学校から家に帰る道を、ユウシと縦に並びながらチャリを走らせつつ、家に帰ってからの事を考える。
 その間、ユウシは嬉しそうに笑いながら、俺に話しかけ続けた。

「なぁ、ミヤビ。ミヤビが作った煮卵、美味しかったよなぁ」
「…うん」
「アレ、俺でも作れるかなぁ。今家には脩さんがいるんだろ?教えてもらえるかなぁ?」
「…うん。シュウ兄ちゃん、優しいから。…多分、大丈夫だと思う」
「おう!あー、楽しみだなぁ!ミヤビの家!」
「…うん」

 今、不自然なくユウシと話せてたよな?大丈夫だったよな、俺?
 考えてること、筒抜けになってなかったよな!?

 もう、本当にこの先が怖い。今更ながら、すごく緊張してきた。
 お昼に話した時は「今すぐ結婚する訳ない」とか軽々しく言えたけど、改めて考えると、やっぱりこれって結婚の挨拶っぽい気がする。
 まぁ、ユウシが会うのはシュウ兄ちゃんとばぁちゃんだし、俺の両親にご挨拶ってことでは無いんだけど。
 それでも身内と恋人がご対面するんだし、どう心の準備をしたらいいんだっ!

「あ、ここかなぁ?ミヤビ、家着いたよ」
「ハッ!えっ、ええっ!?もう着いた?早くね?」
「そう?喋ってると、すぐ着いちゃうよな。それにしても立派な家だなぁ」
「あ、あはは。昔、ひぃじぃちゃんが地主でさ。この家を一括で買ってたんだ。今は、ばぁちゃんの所有物になってるけど、ばぁちゃんが亡くなったら、売るつもりなんだ。ばぁちゃんも、その考えに賛成してくれたんだけど、売った時の額はそう高くなくてさ。まぁ、ばぁちゃんは今も足腰弱いこと以外ピンピンしてるし、しばらくそういう心配はしないでおこうかなって思ってるんだ」
「ミヤビ…。そっか。でも、心配だから、この家に住んでるんだろ?ミヤビは本当に、おばあちゃん思いの優しくていい子だね」
「…うん」

 ユウシにそう褒められて、俺の顔が段々と熱くなっていく。
 本当に優しくていい子なのは、ユウシなのに。
 こんな俺を好きになってくれて、いつも話しかけてくれて、俺を笑わせてくれて。
 だから、今回ユウシを家に呼んだからには、ここで彼を幻滅なんかさせたくない。

 なので、俺はここで意を決してチャリを止めて降り、同じくチャリを止めて降りたユウシの腕を引っ張りながら、家へと入ったのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。 本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

壁乳

リリーブルー
BL
ご来店ありがとうございます。ここは、壁越しに、触れ合える店。 最初は乳首から。指名を繰り返すと、徐々に、エリアが拡大していきます。 俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 じれじれラブコメディー。 4年ぶりに続きを書きました!更新していくのでよろしくお願いします。 (挿絵byリリーブルー)

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

水泳部合宿

RIKUTO
BL
とある田舎の高校にかよう目立たない男子高校生は、快活な水泳部員に半ば強引に合宿に参加する。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

処理中です...