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第二王子に関する情報共有 (オズワルドside)
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ダブルデートから数日経ったある日のお昼時、オズワルドはとある人物に呼び出されて離宮に来ていた。
「…あら。結構来るのが早かったわね、オズ」
「リディア様…。いきなり手紙で俺を呼び出して、何のご用ですか?」
離宮の庭園にある木のベンチに座り、呑気にクラッカーを食べているリディアに、オズワルドはどこか苛立つ気持ちを抑えながら訊く。
すると、リディアは最後のクラッカーを食べたと同時に伸びをして、オズワルドにこう話しかけた。
「ふふっ。そろそろ、色んな出来事が大きく動き出す頃合いかしらって思って、その情報共有のために呼び出したの」
「情報、共有…?」
「ええ。話したい内容は全部で三つ。ロザリア嬢のこと、貴方の好きな子のこと、そして私たちの弟であるウィリアム第二王子殿下のことを、ね」
「なっ!?だ、第二王子の事!?何か情報を掴んだのですか!?」
リュドウィックを殺そうとしてる派閥の第二王子・ウィリアムの情報と聞いて、オズワルドは大股で歩いてきて、リディアに詰め寄る。
その圧の強さと顔の近さに、リディアはため息をついて大きく離れ、ベンチからスクっと立ち上がった。
「全く、好みじゃない顔で私に詰めよらないで欲しいわ。まぁ、最初はロザリア嬢の事を話してキャッキャしたかったけど、彼の話からした方が流れ的にはいいわね。それで、ウィリアムの事についてなんだけど、どうやら次のターゲットをロザリア嬢に決めたらしいの」
「な、なにっ!?ロザリア嬢に決めたんですか、あのクソ王子!」
「…ふっ。ウィリアムをそう言っちゃうのも仕方ないわ。だって、あの子は色んな子に手を出してるヤリチンだもの。そしてロザリア嬢を手に入れたあとは、その件で意気消沈している第一王子をの隙をついて、殺すって算段らしくて」
「はぁ!?そんなの出来る訳ないですって!ロザリア嬢は男嫌いで、最近リュドウィック殿下に心を許し始めたんですよ!?」
ありえないという気持ちを全面に出しながら、オズワルドは握り拳を作って激昂する。
その様子に一理あると思ったリディアは、大きく頷いて、指を口に当てた。
「そうよね。ロザリア嬢は社交界でも知らない人はあまりいない程、男嫌いで有名だものね。けれど、あのクズヤリチンな弟がロザリア嬢を手に入れられる方法って、実は一つあるのよ」
「えっ?一つあるって…?」
「ええ。それはもちろん、性交してロザリア嬢の処女を奪う事よ。そしたら、ウィリアムだけが持つ王家の印がロザリア嬢に刻まれて、彼女が強制的にウィリアムのものになってしまうの」
「…は?はああああああ!?」
リディアの出した答えに、オズワルドは大きな声で叫んで、驚きと怒りを滲み出させた。
「やっぱり、普通はそういう反応するわよね。でも、あの対して顔が美しくない小太りウィリアムが持ってる得意魔法って、知ってるかしら?それは魅了よ。魅了。私も持ってるけれどね」
「…嘘、だろ?だから、あんな容姿でもヤリチンになるんですね。うわぁ、その魔法を使ったらロザリア嬢も一発でダメに…」
「ええ。でも、ウィリアムが本格的に動き出すのは、一ヶ月後に控えた王妃生誕祭の舞踏会当日よ。それまでに私の魅了魔法を使って、擬似的な方法で仮の王家の印をロザリア嬢につけ、ウィリアムから遠ざけたいの。ちょうど、次の話はロザリア嬢のお話だから」
そう言って、リディアはベンチの上に置いてあった鞄から一通の封筒を取り出してオズワルドに見せる。
それは、お茶会参加を了承した旨を書いた、ロザリアの手紙だった。
「…あら。結構来るのが早かったわね、オズ」
「リディア様…。いきなり手紙で俺を呼び出して、何のご用ですか?」
離宮の庭園にある木のベンチに座り、呑気にクラッカーを食べているリディアに、オズワルドはどこか苛立つ気持ちを抑えながら訊く。
すると、リディアは最後のクラッカーを食べたと同時に伸びをして、オズワルドにこう話しかけた。
「ふふっ。そろそろ、色んな出来事が大きく動き出す頃合いかしらって思って、その情報共有のために呼び出したの」
「情報、共有…?」
「ええ。話したい内容は全部で三つ。ロザリア嬢のこと、貴方の好きな子のこと、そして私たちの弟であるウィリアム第二王子殿下のことを、ね」
「なっ!?だ、第二王子の事!?何か情報を掴んだのですか!?」
リュドウィックを殺そうとしてる派閥の第二王子・ウィリアムの情報と聞いて、オズワルドは大股で歩いてきて、リディアに詰め寄る。
その圧の強さと顔の近さに、リディアはため息をついて大きく離れ、ベンチからスクっと立ち上がった。
「全く、好みじゃない顔で私に詰めよらないで欲しいわ。まぁ、最初はロザリア嬢の事を話してキャッキャしたかったけど、彼の話からした方が流れ的にはいいわね。それで、ウィリアムの事についてなんだけど、どうやら次のターゲットをロザリア嬢に決めたらしいの」
「な、なにっ!?ロザリア嬢に決めたんですか、あのクソ王子!」
「…ふっ。ウィリアムをそう言っちゃうのも仕方ないわ。だって、あの子は色んな子に手を出してるヤリチンだもの。そしてロザリア嬢を手に入れたあとは、その件で意気消沈している第一王子をの隙をついて、殺すって算段らしくて」
「はぁ!?そんなの出来る訳ないですって!ロザリア嬢は男嫌いで、最近リュドウィック殿下に心を許し始めたんですよ!?」
ありえないという気持ちを全面に出しながら、オズワルドは握り拳を作って激昂する。
その様子に一理あると思ったリディアは、大きく頷いて、指を口に当てた。
「そうよね。ロザリア嬢は社交界でも知らない人はあまりいない程、男嫌いで有名だものね。けれど、あのクズヤリチンな弟がロザリア嬢を手に入れられる方法って、実は一つあるのよ」
「えっ?一つあるって…?」
「ええ。それはもちろん、性交してロザリア嬢の処女を奪う事よ。そしたら、ウィリアムだけが持つ王家の印がロザリア嬢に刻まれて、彼女が強制的にウィリアムのものになってしまうの」
「…は?はああああああ!?」
リディアの出した答えに、オズワルドは大きな声で叫んで、驚きと怒りを滲み出させた。
「やっぱり、普通はそういう反応するわよね。でも、あの対して顔が美しくない小太りウィリアムが持ってる得意魔法って、知ってるかしら?それは魅了よ。魅了。私も持ってるけれどね」
「…嘘、だろ?だから、あんな容姿でもヤリチンになるんですね。うわぁ、その魔法を使ったらロザリア嬢も一発でダメに…」
「ええ。でも、ウィリアムが本格的に動き出すのは、一ヶ月後に控えた王妃生誕祭の舞踏会当日よ。それまでに私の魅了魔法を使って、擬似的な方法で仮の王家の印をロザリア嬢につけ、ウィリアムから遠ざけたいの。ちょうど、次の話はロザリア嬢のお話だから」
そう言って、リディアはベンチの上に置いてあった鞄から一通の封筒を取り出してオズワルドに見せる。
それは、お茶会参加を了承した旨を書いた、ロザリアの手紙だった。
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