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第7章 二度目の実践授業は大ピンチ!
(3)大ピンチ、襲来!
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『きゃあ、なによこれ!』
『もー、魔法が使えたら楽なのにー!』
森のあちこちから聞こえる悲鳴。みんな苦労しているみたいだ。わたしたちも、招待状を見つけられず、ぐるぐると森をさまよっている。ロゼがふうとため息をついて、わたしを見た。
「魔法が使えないって不便だわ。人間は、魔法なしでよく生活できているわね」
「ほんと、かわいそうな生きものですわね~」
同じようにため息をついたイエローさんに、ロゼはじとっとした視線を向けた。
「イエローさん、わたしは、リリイに話しているのだけど」
「あら、ロゼさんってば、心のせまい悪魔ね」
「勝手に会話に入ってくるイエローさんは、失礼な悪魔だわ」
ロゼとイエローさんはにらみ合って、ふんっとそっぽを向いた。あああ~……。
「ね、ねえ、ロゼ。いまは同じチームなんだからさ、イエローさんとも仲よくしない?」
「嫌よ」
「でもほら、夜会に出たいなら、協力しなきゃ」
「……それでも嫌」
「ロゼ~……」
ため息をつくわたし、イライラするロゼとイエローさん、困った顔のシトリン。どうしたらいいのかなあ。こんなんじゃ、課題クリアできないかも。イエローさんが。はあああ、と肩を落としてから、首をふった。
「……まったく、もめてる場合じゃないですわね。つぎは、あちらの道に行きましょう」
でもロゼは、べつの道を指さす。
「だめよ、イエローさん。こっちの道のほうがいいわ」
「なんですって。わたしの勘に間違いなんてなくってよ!」
「さっきから、あなたの勘で進んでるのに迷ってるのよ! 当てになっていないの!」
「ちょっ、だからもう! ふたりとも、やめなって……!」
とっさに止めに入るけど、イエローさんがぴしぴしっと青筋を浮かべた。そして。
「もう、これだから貧乏な方って嫌ですわ……っ!」
そう叫んだ。……でもこれ、まずいかも。だってそれは、言っちゃいけない言葉のはずで――。
「……いま、なんて?」
ロゼのひとみが、どんどん冷たくなっていく。氷よりも、もっと冷たく。やっぱり。「貧乏」はNGワードなんだ。や、やばい、ロゼがきれちゃう……!
「ろ、ロゼ、落ち着い――」
「きゃああああああああっ!」
突然、わたしの言葉を遮るように、つんざくような悲鳴がした。……な、なに!?
わたしたちは顔を見合わせる。
「なにかしら。すごい声だったわね……」
ロゼが眉を寄せ、イエローさんが緊張した顔であたりを見渡した。
「また、だれかが先生の罠に引っかかったのかしら……?」
「いや、お嬢。それにしては、本気の叫び声でしたよ」
(……そうだよね、いまの声は、なんか、やばかった)
授業開始してから、悲鳴はいろいろな場所から聞こえていた。でも、いまの声は、それまでのものとはちがう。体がぞわっとする、本気の叫びだった。湿った風に乗って、鼻をさすような獣の臭いがした。ひどい臭いだ。
……なんだか、まずい気がする。鼓動がどくどくと速くなる。なんなの、いったいなにが起きて――。
「あ、あなたたち!」
ひとりのお嬢さまが、木々の間から飛び出してきた。顔が、真っ青だ。
「はやく……、はやく、お逃げなさいっ!」
お嬢さまは、必死の顔で走り去る。え?
『もー、魔法が使えたら楽なのにー!』
森のあちこちから聞こえる悲鳴。みんな苦労しているみたいだ。わたしたちも、招待状を見つけられず、ぐるぐると森をさまよっている。ロゼがふうとため息をついて、わたしを見た。
「魔法が使えないって不便だわ。人間は、魔法なしでよく生活できているわね」
「ほんと、かわいそうな生きものですわね~」
同じようにため息をついたイエローさんに、ロゼはじとっとした視線を向けた。
「イエローさん、わたしは、リリイに話しているのだけど」
「あら、ロゼさんってば、心のせまい悪魔ね」
「勝手に会話に入ってくるイエローさんは、失礼な悪魔だわ」
ロゼとイエローさんはにらみ合って、ふんっとそっぽを向いた。あああ~……。
「ね、ねえ、ロゼ。いまは同じチームなんだからさ、イエローさんとも仲よくしない?」
「嫌よ」
「でもほら、夜会に出たいなら、協力しなきゃ」
「……それでも嫌」
「ロゼ~……」
ため息をつくわたし、イライラするロゼとイエローさん、困った顔のシトリン。どうしたらいいのかなあ。こんなんじゃ、課題クリアできないかも。イエローさんが。はあああ、と肩を落としてから、首をふった。
「……まったく、もめてる場合じゃないですわね。つぎは、あちらの道に行きましょう」
でもロゼは、べつの道を指さす。
「だめよ、イエローさん。こっちの道のほうがいいわ」
「なんですって。わたしの勘に間違いなんてなくってよ!」
「さっきから、あなたの勘で進んでるのに迷ってるのよ! 当てになっていないの!」
「ちょっ、だからもう! ふたりとも、やめなって……!」
とっさに止めに入るけど、イエローさんがぴしぴしっと青筋を浮かべた。そして。
「もう、これだから貧乏な方って嫌ですわ……っ!」
そう叫んだ。……でもこれ、まずいかも。だってそれは、言っちゃいけない言葉のはずで――。
「……いま、なんて?」
ロゼのひとみが、どんどん冷たくなっていく。氷よりも、もっと冷たく。やっぱり。「貧乏」はNGワードなんだ。や、やばい、ロゼがきれちゃう……!
「ろ、ロゼ、落ち着い――」
「きゃああああああああっ!」
突然、わたしの言葉を遮るように、つんざくような悲鳴がした。……な、なに!?
わたしたちは顔を見合わせる。
「なにかしら。すごい声だったわね……」
ロゼが眉を寄せ、イエローさんが緊張した顔であたりを見渡した。
「また、だれかが先生の罠に引っかかったのかしら……?」
「いや、お嬢。それにしては、本気の叫び声でしたよ」
(……そうだよね、いまの声は、なんか、やばかった)
授業開始してから、悲鳴はいろいろな場所から聞こえていた。でも、いまの声は、それまでのものとはちがう。体がぞわっとする、本気の叫びだった。湿った風に乗って、鼻をさすような獣の臭いがした。ひどい臭いだ。
……なんだか、まずい気がする。鼓動がどくどくと速くなる。なんなの、いったいなにが起きて――。
「あ、あなたたち!」
ひとりのお嬢さまが、木々の間から飛び出してきた。顔が、真っ青だ。
「はやく……、はやく、お逃げなさいっ!」
お嬢さまは、必死の顔で走り去る。え?
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