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女神アリア編
Chapter 001 やっと解放 またまた 災難
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必死に働くこと約三年、やっとエネルギーシステム障害に対する対応をすべてを終え、女神アリアは、もうすぐ惑星メラへと旅立つための自由の切符を手に入れようとしていた。
「ボッスゥゥ、そろそろ私の後任って決まりました?」
「あっ?」
「『あっ?』ってなんの『あっ』ですか?」
「そういえば、今朝、本社から連絡が来て、君の後任が決まったそうだ!」
「よっしゃぁー!! やったぁ、やっと私を惑星メラへと解き放ってくれる救世主が来るのね」
「おいおい浮かれすぎ──他の働いている神の身にもなれ」
「はぁーい、すみません……ところで後任の神はいつ頃ここへ来るんですか?」
「一か月後と聞いているぞ。それよりどうだ? そろそろ復旧作業も落ち着いたし、おまえの退職の時期も決まるし、有休も結構たまってるだろ? ここらで引っ越し前の下見で自分ん家でも見てきたらどうだ?」
「うぇぇ、いいんですかぁ? 私、お休みを頂いて??」
「いいぞぉ──三年間、お前というシステム構築の天才が頑張ってくれたお陰で何とかエネルギー循環システムの方も持ち直したしなっ、よくやってくれた」
「有難うございます。ボスのこと『神でなし』だと思ってましたけど、今日から悔い改めます!!」
「ほぉぉぉお、俺のことそんな風に思ってたのか……んー、まぁいいやっ! じゃあ少し羽を伸ばしてこい!!」
「え、え? アリアさん有休取るんですか? ずるい、インチキ、薄情者!!」
課長から休暇の許可が出たところで、部屋に同僚の男神が入ってきて、非難を口にし始めた。
「ふっふっふっ!! 君がなんと言おうとボスの許可をもらったんだから、私は新居に向かうのさ!! っていうか、結構、休みをもらってるよね? 私の何倍も? 考えたら君にだけは言われたくないわっ!!」
「えーだって……アリアさんと違って俺、私事が結構忙しくて……」
「てってめぇ……ごほんっ、君の個人的なことなんて、どうでもよろしい!! では留守の間、私の仕事をすべて任せたのだッ!!」
「くっ!!」
アリアと同僚の男神の休暇取得について決着がついたところで、課長があることを思い出して口を開く。
「そういえば、おまえの新居の惑星、魔物が住んでるって本当か?」
「ふぇ?」
☆
──なんてこった。
どうしてこうなった??
契約書にこんなこと一言も書いてないんだけど……
私のお家、魔物で蔓延てるんですけどぉぉぉぉっ!!
アリアは、現在、惑星「メラ」の二つの衛星の一つ、「神の箱庭」の監視室で、ひとり両手で頭を抱えて蹲っている。
地球の職場で課長たちと会話した日から三日後、予定通り、休暇取得してようやく、念願の「惑星メラ」をこの目で拝んだが、そこには、緑あふれる美しい大自然はなく、各方面で瘴気が漂っていそうな暗澹とした景色が画面上に映し出されていた。
うぅ──どうしよう?
魔物が跳梁跋扈して我が物顔で謳歌しているのはわかったけど、確か契約書に自分の神力の直接行使は禁忌って書いてなかったっけ?
あっ……でもなんか抽選会の授与式で副賞があるとか言ってたような気がぁ……。
舞い上がっちゃってちゃんと聞いてなかったわ……。
えーと、確か、惑星授与についての問い合わせ番号はっと……。
監視室のモニターを天界通信で繋げて、宇宙抽選会の担当とモニター越しで問い合わせをしてみた。
その結果、副賞として、通常、上位の神につき従う天使が八人も女神であるアリアに部下として、配置されるという特典がついていた。
うーん……どうしましょうかねぇ?
私は当然、魔物に手を下せないにしても天使ちゃん達にやらせるのはOKなのかな?
直接行使じゃないからセーフ?
あと、天使ちゃん達って戦えるんだっけ?
うーん、悩む……。
悩みながら、抽選会実行委員会から監視室に追加で転送してもらった天使達の各人物評をモニターで眺めている。
──!?
あっ、これ! いいんじゃない?
他惑星の知的生命体との交渉能力。
アリアの目に留まったのは、天使が保有する「啓示」の能力だった。
アリア的には、この誰も住んでいない惑星メラは非常に魅力があるのだが、いかんせん、魔物に好き放題にされてはせっかくの美しい星が台無しである……。
ここはひとつ他の惑星の知的生命体を「引っ越し(=惑星間移住)」させてでも、この魔物問題を何とか解決する方向で進められないかという思考にたどり着いたのだった。
よし、これでいこう!!
えーと、ふーーん……。
交渉先の惑星って私が「任意」か「指定」かを選べるんだぁ。
うーん……。
まぁいいや!
魔物を駆除してくれるならどこの惑星の知的生命体でも!!
それではさっそく、ポチっとな……。
「ボッスゥゥ、そろそろ私の後任って決まりました?」
「あっ?」
「『あっ?』ってなんの『あっ』ですか?」
「そういえば、今朝、本社から連絡が来て、君の後任が決まったそうだ!」
「よっしゃぁー!! やったぁ、やっと私を惑星メラへと解き放ってくれる救世主が来るのね」
「おいおい浮かれすぎ──他の働いている神の身にもなれ」
「はぁーい、すみません……ところで後任の神はいつ頃ここへ来るんですか?」
「一か月後と聞いているぞ。それよりどうだ? そろそろ復旧作業も落ち着いたし、おまえの退職の時期も決まるし、有休も結構たまってるだろ? ここらで引っ越し前の下見で自分ん家でも見てきたらどうだ?」
「うぇぇ、いいんですかぁ? 私、お休みを頂いて??」
「いいぞぉ──三年間、お前というシステム構築の天才が頑張ってくれたお陰で何とかエネルギー循環システムの方も持ち直したしなっ、よくやってくれた」
「有難うございます。ボスのこと『神でなし』だと思ってましたけど、今日から悔い改めます!!」
「ほぉぉぉお、俺のことそんな風に思ってたのか……んー、まぁいいやっ! じゃあ少し羽を伸ばしてこい!!」
「え、え? アリアさん有休取るんですか? ずるい、インチキ、薄情者!!」
課長から休暇の許可が出たところで、部屋に同僚の男神が入ってきて、非難を口にし始めた。
「ふっふっふっ!! 君がなんと言おうとボスの許可をもらったんだから、私は新居に向かうのさ!! っていうか、結構、休みをもらってるよね? 私の何倍も? 考えたら君にだけは言われたくないわっ!!」
「えーだって……アリアさんと違って俺、私事が結構忙しくて……」
「てってめぇ……ごほんっ、君の個人的なことなんて、どうでもよろしい!! では留守の間、私の仕事をすべて任せたのだッ!!」
「くっ!!」
アリアと同僚の男神の休暇取得について決着がついたところで、課長があることを思い出して口を開く。
「そういえば、おまえの新居の惑星、魔物が住んでるって本当か?」
「ふぇ?」
☆
──なんてこった。
どうしてこうなった??
契約書にこんなこと一言も書いてないんだけど……
私のお家、魔物で蔓延てるんですけどぉぉぉぉっ!!
アリアは、現在、惑星「メラ」の二つの衛星の一つ、「神の箱庭」の監視室で、ひとり両手で頭を抱えて蹲っている。
地球の職場で課長たちと会話した日から三日後、予定通り、休暇取得してようやく、念願の「惑星メラ」をこの目で拝んだが、そこには、緑あふれる美しい大自然はなく、各方面で瘴気が漂っていそうな暗澹とした景色が画面上に映し出されていた。
うぅ──どうしよう?
魔物が跳梁跋扈して我が物顔で謳歌しているのはわかったけど、確か契約書に自分の神力の直接行使は禁忌って書いてなかったっけ?
あっ……でもなんか抽選会の授与式で副賞があるとか言ってたような気がぁ……。
舞い上がっちゃってちゃんと聞いてなかったわ……。
えーと、確か、惑星授与についての問い合わせ番号はっと……。
監視室のモニターを天界通信で繋げて、宇宙抽選会の担当とモニター越しで問い合わせをしてみた。
その結果、副賞として、通常、上位の神につき従う天使が八人も女神であるアリアに部下として、配置されるという特典がついていた。
うーん……どうしましょうかねぇ?
私は当然、魔物に手を下せないにしても天使ちゃん達にやらせるのはOKなのかな?
直接行使じゃないからセーフ?
あと、天使ちゃん達って戦えるんだっけ?
うーん、悩む……。
悩みながら、抽選会実行委員会から監視室に追加で転送してもらった天使達の各人物評をモニターで眺めている。
──!?
あっ、これ! いいんじゃない?
他惑星の知的生命体との交渉能力。
アリアの目に留まったのは、天使が保有する「啓示」の能力だった。
アリア的には、この誰も住んでいない惑星メラは非常に魅力があるのだが、いかんせん、魔物に好き放題にされてはせっかくの美しい星が台無しである……。
ここはひとつ他の惑星の知的生命体を「引っ越し(=惑星間移住)」させてでも、この魔物問題を何とか解決する方向で進められないかという思考にたどり着いたのだった。
よし、これでいこう!!
えーと、ふーーん……。
交渉先の惑星って私が「任意」か「指定」かを選べるんだぁ。
うーん……。
まぁいいや!
魔物を駆除してくれるならどこの惑星の知的生命体でも!!
それではさっそく、ポチっとな……。
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