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第一部
episode30 「どうして」
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途端。
魔獣が放つ輝きが弾けたように炸裂すると、視界が真っ白に奪われた。今まで経験したことのない光量に目が眩み、ただでさえ動きを制限されていた私は完全にその場で縛りつけられる。
戦闘において視界に対する依存度はあまりに高い。世には音や気配だけで戦闘を行える達人が存在するが、そのような訓練は受けたことがない。従って、私はこの瞬間において無力である。両腕を顔の前で交差させて盾を模すことが唯一の抵抗だが、ひび割れた鎧がどれほど役に立つか。
今度こそ、諦め時ということだろうか。いくら体が丈夫と言えど、こればかりは仕方がない。なにせ無抵抗の頭部があるのだ。どうにかなるものではないという苦い諦めが胸を覆う。
滲み出た汗が頬を伝い、そして落ちる。先ほど水浴びをしたばかりだと言うのに。
考えるのをやめて、大きなため息をひとつつく。
すると不思議な沈黙が訪れた。あれほど喚いていた魔獣はいつの間にかすっかり黙り、代わりに聞こえるのは喘ぐような呼吸音だ。焼けるよう暑さは少しずつ下がりつつあり、正常な空間に修正されていく。
文字通り渾身、という様を見せつけたのだ。何事もないはずがない。だがどうだろう。現に放熱は収まり、空間の振動は既にない。
唐突過ぎて事が呑み込めなかった。対処を諦めていた攻撃が突然消失したのだ。考えれば考えるだけ分からなくなる。
やがて拭い去ったように視界の白さが回復すると、果たしてそこにいたのは断続の急な呼吸で項垂れる魔獣の姿だった。力なく腕を前に垂らし、その佇まいには影を差しているように見える。炎熱による攻撃を受けていたのは確かに私だったはずだ。それによって私はその場に縛り付けられ、溶けてしまいそうなほどの熱で苦しんだ。まさか自傷する魔法を放つとは考えづらい。優位性は、たしかに魔獣にあったのだ。
であれば、考えられるのは自らを巻き込むほどの渾身の攻撃。しかし私を殺す前に自分が限界を迎えてしまった。私が至れるところはそこだった。もしかしたら疲弊していることが嘘である可能性もあるが、炎熱の影響から私が回復する時間を与えてしまっている。演技ならば視界を奪っている最中に攻撃しているであろうことから、その線は薄い。
どのみち、この猶予を無駄にする必要はない。購入した最後のペティナイフを握り、魔獣に近づいていく。
「やめろ」
力なく、声というよりは息に近かった。
対して、無視する。歩を進めつつ、返事を考えすらしない。
「どうして」
責務を果たすため。それ以上でも、それ以下でもない。そう思いながら目の前へと到達すると、魔獣は苦鳴と共に横へ倒れた。恐らくは諦めたか、罠だろう。
「ふっ……、魔力が十全であればお前など一捻りだったろうに。やはり三つを同時に使用するには無理があった」
息も絶え絶えに、それでも気丈に言う。戦闘が発生するとき、万全であるとは限らない。それでも護らなければならないのが守護というもの。実際この時点になっても膜を維持しているということは、命を賭して護ろうとする意志はあるのだろう。ただ、護りきることが出来なければ意味はない。
その言葉と共に力尽きたのか。今まで緑だった領域が崩壊し、ただの水中へと戻り呼吸という行為を遮断した。それは急なことで、思わず大きく口を開いて息を吐いてしまう。首を絞められたような、そんな息苦しさ。
恐らくは、ただの池を魔法で変容させてこの空間を作り出していたのだろう。水中さえ上書きしてしまうとは、なんて驚異的な魔法か。ただそれもいまは解かれて、ただの池の中だ。
水中は得意ではない。泳ぎは得意でなく、そもそも鎧を装備している今では泳ぐこと自体に難がある。だがしかし、溺死してしまいそうという瀬戸際で、そうは言っていられない。
全力で水をかきながら、水面を目指す。先ほどの緑の領域であるときよりも遥かに遅く、そして抵抗も重い。手足で足掻くことをやめたなら、瞬く間に沈んでいってしまうだろう。
当初の目的である風使いがどうなっているのか、それを見るという余裕は私にはなかった。鎧を着ている状態で、ひと一人助けることが出来るほど私に泳力はない。なら武装を解除し、改めて潜ったほうがまだ可能性がある。水中で脱ぎ捨ててもいいが、その場合鎧を再び回収出来るかどうか怪しいが。この池は未だ魔獣の領域であることには変わりないのだから。
そうしてようやく水面から浮上すると、何度か深呼吸をして神経を鎮めた。肺に新しい空気を取り込み、ゆっくりと周囲を見渡す。斜陽が水面に金色の影を落として煌めいており、今が夕方なのだと知覚する。
背後から獣じみた影が伸びていた。引き伸ばされてはいるが、その輪郭はグリフォンのものだ。風使いに飼い慣らされたらしいそれは、犬を連想させる姿で座っている。よほど関係性がしっかりしているのだろう。しかし、その主人は未だ救い出せてはいない。水面から顔を出すのは私ではなく、風使いを期待していただろうに。浮き上がった私をじっと見ていたため、期待には応えられていないと首を振る。するとふっと視線を下に向けたあと、別の箇所へ目を向けてしまった。
役に立たない人間だ。
そう言われている気がした。
責務を果たせていないのだから。
とはいえ、あの膜に包まれている状態をどうにか出来るものなのだろうか。万が一として解除されて溺水している可能性もあるが、魔獣の意識がまだある以上は健在と考えていい。沈黙してしまっているが、膜を維持するという意志だけは考慮するべきだろう。もちろんそれすらも放棄してしまっている可能性は十分にあるため、どちらにしろもう一度水中へいく必要がある。
思って、鎧を外す。内部には大量の水が入り込んでいて、部位を解除して放り投げていくたびに水が吐き出されていく。ただ一々その量に感心している場合ではなく、こうしている間にも風使いが溺死しているかもしれない確率は上がっている。外した部位をはそのまま浮かばせて放置した。一々陸に上げている余裕はない。
そうして全て解除し終えたとき、図ったようなタイミングで何かが水面から姿をのぞかせた。揺らめく水面がその輪郭になぞってベールのように盛り上がる。
魔獣。
先ほど沈黙していた半蛇がそのベールを被ったまま、私をじっと見つめている。身体は力なく、しかし意思だけは強く。
「呆れた。装備を外して、また入って来るつもりだったのか。そんなに彼女を返してほしいの?」
首肯する。それが役目なのだ。
すると魔獣は水中にいるであろう風使いへと目を落とし、口元に憐れむよう悲しい微笑を浮かべた。
「もういい、勝手にして」
言って、それを合図とするように指をパチンと鳴らした。途端に水面が泡立って、風使いを覆った膜が姿を現す。そしてそれは水面に浮かびながらゆっくりと近づいて来た。
律儀な魔獣だ。私を追い返すことが敵わないと悟ると、あれほど大事そうに囲っていた風使いを返そうとしている。勝者は敗者を蹂躙出来る権利があるのが世の理だが、まさか魔獣がそれを守るとは。引きずり込んだのはあちらとはいえ、決闘という事柄に対して正々堂々とした態度ではある。そのまま水中に引きこもってしまえば私には手出しが出来ないというのに。少なくとも兵士時代に会ったどの人よりも、義理堅い行為だと思う。
膜はそのまま野原へ上陸し、そこで破裂した。閉じ込められていた風使いは浮力を失って、バックパックと共に野草の上に横たわる。水中にいたにも関わらず一切濡れていないことを見るに、魔獣はずっとあの膜を維持し続けていたらしい。
なんて、意地の強い魔獣だろうか。人よりも人らしい思いを持った、半蛇。
そう思っていると、魔獣はすうっと鳥のように近づいて来た。何をするつもりなのだろう。まさか、この期に及んで取り返そうとでも言うのだろうか。念のためペティナイフを握る。
しかし、それは違った。
魔獣は割れ物でも扱うかのように丁寧に風使いの頬を撫でたあと、その唇に口を付けた。ほんのわずかな間だったが、魔獣の瞳はうっとりとしていて何度も自分の指でその感触を確かめている。それが何の意味があってなのかは、私には分からない。
名残惜しそうな表情で、魔獣が離れていく。それが合図かのように、呻き声を上げながら風使いが目覚める。しばらく眠っていたせいなのか呆けたような状態だったが、グリフォンがその顔を覗き込むとおもむろに手を伸ばしその頭を撫でた。
魔獣が放つ輝きが弾けたように炸裂すると、視界が真っ白に奪われた。今まで経験したことのない光量に目が眩み、ただでさえ動きを制限されていた私は完全にその場で縛りつけられる。
戦闘において視界に対する依存度はあまりに高い。世には音や気配だけで戦闘を行える達人が存在するが、そのような訓練は受けたことがない。従って、私はこの瞬間において無力である。両腕を顔の前で交差させて盾を模すことが唯一の抵抗だが、ひび割れた鎧がどれほど役に立つか。
今度こそ、諦め時ということだろうか。いくら体が丈夫と言えど、こればかりは仕方がない。なにせ無抵抗の頭部があるのだ。どうにかなるものではないという苦い諦めが胸を覆う。
滲み出た汗が頬を伝い、そして落ちる。先ほど水浴びをしたばかりだと言うのに。
考えるのをやめて、大きなため息をひとつつく。
すると不思議な沈黙が訪れた。あれほど喚いていた魔獣はいつの間にかすっかり黙り、代わりに聞こえるのは喘ぐような呼吸音だ。焼けるよう暑さは少しずつ下がりつつあり、正常な空間に修正されていく。
文字通り渾身、という様を見せつけたのだ。何事もないはずがない。だがどうだろう。現に放熱は収まり、空間の振動は既にない。
唐突過ぎて事が呑み込めなかった。対処を諦めていた攻撃が突然消失したのだ。考えれば考えるだけ分からなくなる。
やがて拭い去ったように視界の白さが回復すると、果たしてそこにいたのは断続の急な呼吸で項垂れる魔獣の姿だった。力なく腕を前に垂らし、その佇まいには影を差しているように見える。炎熱による攻撃を受けていたのは確かに私だったはずだ。それによって私はその場に縛り付けられ、溶けてしまいそうなほどの熱で苦しんだ。まさか自傷する魔法を放つとは考えづらい。優位性は、たしかに魔獣にあったのだ。
であれば、考えられるのは自らを巻き込むほどの渾身の攻撃。しかし私を殺す前に自分が限界を迎えてしまった。私が至れるところはそこだった。もしかしたら疲弊していることが嘘である可能性もあるが、炎熱の影響から私が回復する時間を与えてしまっている。演技ならば視界を奪っている最中に攻撃しているであろうことから、その線は薄い。
どのみち、この猶予を無駄にする必要はない。購入した最後のペティナイフを握り、魔獣に近づいていく。
「やめろ」
力なく、声というよりは息に近かった。
対して、無視する。歩を進めつつ、返事を考えすらしない。
「どうして」
責務を果たすため。それ以上でも、それ以下でもない。そう思いながら目の前へと到達すると、魔獣は苦鳴と共に横へ倒れた。恐らくは諦めたか、罠だろう。
「ふっ……、魔力が十全であればお前など一捻りだったろうに。やはり三つを同時に使用するには無理があった」
息も絶え絶えに、それでも気丈に言う。戦闘が発生するとき、万全であるとは限らない。それでも護らなければならないのが守護というもの。実際この時点になっても膜を維持しているということは、命を賭して護ろうとする意志はあるのだろう。ただ、護りきることが出来なければ意味はない。
その言葉と共に力尽きたのか。今まで緑だった領域が崩壊し、ただの水中へと戻り呼吸という行為を遮断した。それは急なことで、思わず大きく口を開いて息を吐いてしまう。首を絞められたような、そんな息苦しさ。
恐らくは、ただの池を魔法で変容させてこの空間を作り出していたのだろう。水中さえ上書きしてしまうとは、なんて驚異的な魔法か。ただそれもいまは解かれて、ただの池の中だ。
水中は得意ではない。泳ぎは得意でなく、そもそも鎧を装備している今では泳ぐこと自体に難がある。だがしかし、溺死してしまいそうという瀬戸際で、そうは言っていられない。
全力で水をかきながら、水面を目指す。先ほどの緑の領域であるときよりも遥かに遅く、そして抵抗も重い。手足で足掻くことをやめたなら、瞬く間に沈んでいってしまうだろう。
当初の目的である風使いがどうなっているのか、それを見るという余裕は私にはなかった。鎧を着ている状態で、ひと一人助けることが出来るほど私に泳力はない。なら武装を解除し、改めて潜ったほうがまだ可能性がある。水中で脱ぎ捨ててもいいが、その場合鎧を再び回収出来るかどうか怪しいが。この池は未だ魔獣の領域であることには変わりないのだから。
そうしてようやく水面から浮上すると、何度か深呼吸をして神経を鎮めた。肺に新しい空気を取り込み、ゆっくりと周囲を見渡す。斜陽が水面に金色の影を落として煌めいており、今が夕方なのだと知覚する。
背後から獣じみた影が伸びていた。引き伸ばされてはいるが、その輪郭はグリフォンのものだ。風使いに飼い慣らされたらしいそれは、犬を連想させる姿で座っている。よほど関係性がしっかりしているのだろう。しかし、その主人は未だ救い出せてはいない。水面から顔を出すのは私ではなく、風使いを期待していただろうに。浮き上がった私をじっと見ていたため、期待には応えられていないと首を振る。するとふっと視線を下に向けたあと、別の箇所へ目を向けてしまった。
役に立たない人間だ。
そう言われている気がした。
責務を果たせていないのだから。
とはいえ、あの膜に包まれている状態をどうにか出来るものなのだろうか。万が一として解除されて溺水している可能性もあるが、魔獣の意識がまだある以上は健在と考えていい。沈黙してしまっているが、膜を維持するという意志だけは考慮するべきだろう。もちろんそれすらも放棄してしまっている可能性は十分にあるため、どちらにしろもう一度水中へいく必要がある。
思って、鎧を外す。内部には大量の水が入り込んでいて、部位を解除して放り投げていくたびに水が吐き出されていく。ただ一々その量に感心している場合ではなく、こうしている間にも風使いが溺死しているかもしれない確率は上がっている。外した部位をはそのまま浮かばせて放置した。一々陸に上げている余裕はない。
そうして全て解除し終えたとき、図ったようなタイミングで何かが水面から姿をのぞかせた。揺らめく水面がその輪郭になぞってベールのように盛り上がる。
魔獣。
先ほど沈黙していた半蛇がそのベールを被ったまま、私をじっと見つめている。身体は力なく、しかし意思だけは強く。
「呆れた。装備を外して、また入って来るつもりだったのか。そんなに彼女を返してほしいの?」
首肯する。それが役目なのだ。
すると魔獣は水中にいるであろう風使いへと目を落とし、口元に憐れむよう悲しい微笑を浮かべた。
「もういい、勝手にして」
言って、それを合図とするように指をパチンと鳴らした。途端に水面が泡立って、風使いを覆った膜が姿を現す。そしてそれは水面に浮かびながらゆっくりと近づいて来た。
律儀な魔獣だ。私を追い返すことが敵わないと悟ると、あれほど大事そうに囲っていた風使いを返そうとしている。勝者は敗者を蹂躙出来る権利があるのが世の理だが、まさか魔獣がそれを守るとは。引きずり込んだのはあちらとはいえ、決闘という事柄に対して正々堂々とした態度ではある。そのまま水中に引きこもってしまえば私には手出しが出来ないというのに。少なくとも兵士時代に会ったどの人よりも、義理堅い行為だと思う。
膜はそのまま野原へ上陸し、そこで破裂した。閉じ込められていた風使いは浮力を失って、バックパックと共に野草の上に横たわる。水中にいたにも関わらず一切濡れていないことを見るに、魔獣はずっとあの膜を維持し続けていたらしい。
なんて、意地の強い魔獣だろうか。人よりも人らしい思いを持った、半蛇。
そう思っていると、魔獣はすうっと鳥のように近づいて来た。何をするつもりなのだろう。まさか、この期に及んで取り返そうとでも言うのだろうか。念のためペティナイフを握る。
しかし、それは違った。
魔獣は割れ物でも扱うかのように丁寧に風使いの頬を撫でたあと、その唇に口を付けた。ほんのわずかな間だったが、魔獣の瞳はうっとりとしていて何度も自分の指でその感触を確かめている。それが何の意味があってなのかは、私には分からない。
名残惜しそうな表情で、魔獣が離れていく。それが合図かのように、呻き声を上げながら風使いが目覚める。しばらく眠っていたせいなのか呆けたような状態だったが、グリフォンがその顔を覗き込むとおもむろに手を伸ばしその頭を撫でた。
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