天から二物も三物も与えられ過ぎた俺がダンジョンで青春を取り戻す

黒丸

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パーティ?結成

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5人で並んで店へと入る。
時間は14時過ぎ。昼時はずらしたから座敷席に座れそうだ。
「いらっしゃいませ。5名様です…あっ!」
店員の20代くらいのお姉さんが、俺達、というか俺をみて驚いたように表情を変える。
大きいから驚いたってふうでもないけど、なんだろう?
「あのっ、探索者の秋月さんですよね!応援してます!がんばってください!」
「ええ!?あ、はい。頑張ります…?」
えええ、なんで知ってるんだ?
勇一さん達を見回すとなんかニヤニヤしている。これはなにか知ってるな…。
その店員さんに希望通りに座敷席に案内され、俺と真、勇一さん達3人とで向かい合って座る。
「ビールみっつと、2人はどうする?」
「俺はウーロン茶で。」
「ボクもそれで!」
注文を受けて厨房へ入っていく店員さん。
そこでようやく、さっきの疑問を口にする。
「さっきの何だったんでしょう?」
「お前、見てないのか…。」
何を?
「あっ、こりゃ見てねぇな。」
「宗助。自分の支部の公式チャンネルくらいチェックしとけよ。」
めっちゃ突っ込まれる。助けを求めて真を見ると、しょうがないなぁと言わんばかりに苦笑してた。
「あのね、宗助くん。昨日、動画サイトの公式チャンネルで宗助くんが紹介されてたの。」
そういってスマホを取り出して動画を流し始める。
…なにこれ?
ぐだぐだの櫻子さんに、いつの間にか撮られていた俺の写真、そのうえ"なりそこない"との戦いの様子まで…。
こんなの公開していいの?
「そういうことだ…。」
「まったく聞いてないんですけど…。」
「同意書に書いてたろぉ?」
くっ、同意書なんて読まずにサインしそうな見た目のくせに!
「確かに書いてましたけど一言くらいは…。」
あってもいいんじゃないか、と言おうとして、中武さんの「すぐに有名になる」という言葉を思い出す。
あれってこういうことか!
「どうしたの?」
「中武さんが、それっぽいこと言ってた…。」
「言われてたんだ…。」
でもこんな動画にされるなんて聞いてないからな!
「おまたせしましたー。」
さっきの店員さんがビールをみっつ持ってくる。
遅れてウーロン茶ふたつ。
「すいません、注文いいですか!」
はぁいと店員さん。
この時のためにメニューは事前に予習済みだ。
「えっと特上ヒレ5、特上ロース5、特上カルビ5、特上ハラミ5、ねぎタン塩5、豚バラ3、鶏モモ3、焼きしゃぶ3とドライエイジングビーフ3。あ、あとライス大をとりあえず3つお願いします!」
「はい、以上でよろしいですか?」
「あ、待って待って。今の、そいつ1人分っすから。」
「は?」
春人さんの言葉に唖然とする店員さん。
「そういうことなんで、さっきのロース、カルビ、ハラミに5ずつ追加で。」
「鶏モモも2追加で…。」
「おまえ鶏肉好きだよなぁ。あ、真ちゃんどうする?」
「ボクはマルチョウとレバーがいいです!」
真、モツ系好きなの!?
困惑しながらも注文を取って火を入れてから戻っていく店員さん。なんか悪いことした気がしてくる。
「よし、飲むか。」
「ああ…。」
「んじゃ、かんぱーい」
かんぱーいとグラスを合わせる。こういうの初めてだ。
3人はジョッキのビールを一気。なんか少し羨ましい。ビールって美味いのかな。
「かーっ!やっぱ昼真っから飲むビールはうめえ!」
「まったくだ…。」
「すいません、ビール3追加で!」
ものすごくダメな発言に耕介さんまで同意してる。勇一さんも次を頼んでるし。
「よし。じゃあ肉が来る前に真面目な話なんだがな。」
「はい。」
少し真面目な顔の勇一さん。なんの話かはなんとなく想像がつく。これからのことだろう。
「たまに、この5人で組まないか?」
やっぱり。もちろん断る理由はない。これから先、1人では進めなくなる場所もあるかもしれない。それにこの3人、真も入れると4人か。俺に頼りきりで向上心を失くすようなこともないと思う。
「こっちからお願いしたいくらいです。ただ、俺は基本は1人でやりたいので…。」
「ああ、それはもちろんわかってる。だからお互いに必要な時にだ。ま、当分は俺達が頼るだけになりそうだけどな。」
そう言って豪快に笑う。
「真ちゃんはどうよ?」
「はい、ボクもお願いします。ボクは1人じゃ無理ですから、すごく助かります。」
「真がいれば戦略が広がるな…。」
確かに。この4人だったら10層越えも狙えるんじゃないかな。
「じゃあ、目標は5人で未調査の11層ですね。」
「ああ、よろしく頼む。」
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