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結婚式を終えた夜に 2
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幼い頃に生き別れたまま一度も会っていない実の母が今どこで何をしているのかは知らないけれど、祖母が母のことを俺に一言も話さないところを見ると、きっと俺のことなど忘れて幸せに暮らしているのだろう。
そんなことを考えていたらつい長湯してしまい、のぼせそうになりながら湯舟を出ようとすると、葉月が浴室のドアをノックした。
「志岐、えらい長風呂やけど大丈夫?寝てもうてへん?」
「ちゃんと起きてるよ。一緒に入る?」
「入らへんわ!志岐がはよ上がってくれんと私が入られへんから待ってんねん!」
相変わらずつれない新妻だ。
葉月が素直に甘えたり簡単にデレたりできない性格なのはよくわかっているし、そんなところもたまらなく可愛いのだけど、神様の前で永遠の愛を誓った今日くらいはもう少しデレて欲しい気がして、ちょっとしたいたずら心がわき上がる。
「えー、そんなこと言わずにさぁ。俺は葉月が入って来るの待ってたんだけどなぁ」
「待たんでええからはよ上がって!」
「いやだ!葉月が入って来るまで動かない!」
俺が子どものように駄々をこねると、葉月は浴室のドアを勢いよく開け、ツカツカと中に入ってきて俺の腕をつかんだ。
「子どもみたいなこと言うてんと、はよ上がれ!」
葉月は部屋着のTシャツに短パンというラフな格好をしているし、濡れても問題なさそうだ。
つかまれた腕とは反対の手で葉月の腕をつかんで強く引っ張り、バランスを崩して倒れそうになった体ごと思いきり引き寄せると、葉月はお湯を跳ね上げながら見事に湯舟の中に突っ込んだ。
「なにすんのよ!」
「ん?一緒に入ろうと思って」
「だからって普通は服着たまんま入らへんやろ!」
「じゃあ脱がせてやる」
首筋に唇を這わせながら濡れて肌に貼り付いたTシャツをまくり上げると、葉月はあわてふためき手足をバタバタさせて暴れだした。
「ちょっ……!やめえや!」
「やだ、葉月が一緒に入ってくれないとやめない」
「もう!ええ加減にせんと……!あっ……」
逃げられないように羽交い締めにして、形の良い胸を撫でながら短パンの中に手を忍び込ませると、葉月は肩をすくめて甘い声をあげる。
葉月の弱いところなんて知り尽くしている。
唇にキスをして舌を絡めながら柔らかいところを指先でゆっくり探るうちに、葉月は借りてきた猫のようにおとなしくなって俺に身を委ねた。
「かわいいな、葉月。俺もうヤバイ……」
葉月の肩に額を乗せて耳元で囁くと、葉月は唇から吐息混じりの小さな声をもらしながらうなずく。
もう少しゆっくりじっくり焦らしてやろうと思ったけれど、俺の方がもう限界みたいだ。
「マジでヤバイ……。完全にのぼせた……」
「えっ?!ヤバイってそっちか!」
「とりあえず俺は先に上がるから、続きは葉月が風呂から上がったあとで」
「カッコ悪……。あんたホンマにアホやな……」
かなり惜しい状況ではあったけど、ここでぶっ倒れてしまってはどうしようもないので、少しふらつきながら浴室を出た。
濡れた頭や体を拭いて部屋着に着替え、リビングのソファーで冷たい水を飲みながらぼんやりしていると、また子どもの頃のことや母のことを思い出した。
俺の遠い記憶の中の母は、二つの顔を持っている。
壊れてしまいそうなほど儚げで寂しげな顔と、あやしげな笑みを浮かべる華やかな女の顔だ。
そんなことを考えていたらつい長湯してしまい、のぼせそうになりながら湯舟を出ようとすると、葉月が浴室のドアをノックした。
「志岐、えらい長風呂やけど大丈夫?寝てもうてへん?」
「ちゃんと起きてるよ。一緒に入る?」
「入らへんわ!志岐がはよ上がってくれんと私が入られへんから待ってんねん!」
相変わらずつれない新妻だ。
葉月が素直に甘えたり簡単にデレたりできない性格なのはよくわかっているし、そんなところもたまらなく可愛いのだけど、神様の前で永遠の愛を誓った今日くらいはもう少しデレて欲しい気がして、ちょっとしたいたずら心がわき上がる。
「えー、そんなこと言わずにさぁ。俺は葉月が入って来るの待ってたんだけどなぁ」
「待たんでええからはよ上がって!」
「いやだ!葉月が入って来るまで動かない!」
俺が子どものように駄々をこねると、葉月は浴室のドアを勢いよく開け、ツカツカと中に入ってきて俺の腕をつかんだ。
「子どもみたいなこと言うてんと、はよ上がれ!」
葉月は部屋着のTシャツに短パンというラフな格好をしているし、濡れても問題なさそうだ。
つかまれた腕とは反対の手で葉月の腕をつかんで強く引っ張り、バランスを崩して倒れそうになった体ごと思いきり引き寄せると、葉月はお湯を跳ね上げながら見事に湯舟の中に突っ込んだ。
「なにすんのよ!」
「ん?一緒に入ろうと思って」
「だからって普通は服着たまんま入らへんやろ!」
「じゃあ脱がせてやる」
首筋に唇を這わせながら濡れて肌に貼り付いたTシャツをまくり上げると、葉月はあわてふためき手足をバタバタさせて暴れだした。
「ちょっ……!やめえや!」
「やだ、葉月が一緒に入ってくれないとやめない」
「もう!ええ加減にせんと……!あっ……」
逃げられないように羽交い締めにして、形の良い胸を撫でながら短パンの中に手を忍び込ませると、葉月は肩をすくめて甘い声をあげる。
葉月の弱いところなんて知り尽くしている。
唇にキスをして舌を絡めながら柔らかいところを指先でゆっくり探るうちに、葉月は借りてきた猫のようにおとなしくなって俺に身を委ねた。
「かわいいな、葉月。俺もうヤバイ……」
葉月の肩に額を乗せて耳元で囁くと、葉月は唇から吐息混じりの小さな声をもらしながらうなずく。
もう少しゆっくりじっくり焦らしてやろうと思ったけれど、俺の方がもう限界みたいだ。
「マジでヤバイ……。完全にのぼせた……」
「えっ?!ヤバイってそっちか!」
「とりあえず俺は先に上がるから、続きは葉月が風呂から上がったあとで」
「カッコ悪……。あんたホンマにアホやな……」
かなり惜しい状況ではあったけど、ここでぶっ倒れてしまってはどうしようもないので、少しふらつきながら浴室を出た。
濡れた頭や体を拭いて部屋着に着替え、リビングのソファーで冷たい水を飲みながらぼんやりしていると、また子どもの頃のことや母のことを思い出した。
俺の遠い記憶の中の母は、二つの顔を持っている。
壊れてしまいそうなほど儚げで寂しげな顔と、あやしげな笑みを浮かべる華やかな女の顔だ。
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