ドラゴンテイマー

〜旅へ〜

『そういえば、君なんでぼくの言っていることがわかるの？　
もしかしてぼくの知らない間に人間が進化したとか？』
キョトンとした顔
「ふふ」
思わず笑みをこぼす
「私だけよ。私には人以外の心の声がきこえるの。」
『へー！珍しいね　なかなかそうゆう人間っていないからさ』
「そうなの？」
『うん　
じゃあもうそろそろ行こうか』
「うん」
すると、カルがまばゆい光を放ちながら大きくなってゆく。
「えっ…」
大きくなったカルの姿は凛々しく、その瞳には知性の光が宿っていた。
『どうしたの？みとれちゃった？』
少年の様な無邪気な声なのに、まるで…
「ううん、なんでもない。」
今は関係のないことだ
『？…そう、じゃあ乗って』
私は頑張ってよじ登る
「ハァハァ…」そして今更のことながら「ねえカル、どうやって大きくなったの？まるで魔法みたいだけど？」と訪ねた。
カルは、さても当たり前のように
『魔法だよ』
「えっ…」
本日2回目セリフである。
この世界で、魔法といえば命を代償に発動するものだ。
ドラゴンといえどそれは変わらないはずなのにこうもやすやすと…
『ドラゴンは、人間とは違って魔力があるから命を使わなくても魔法を使えるんだ
　　じゃあいくよ』そう言うとカルは、大空に向けてはばたく
「わぁっ！」
今まで見たことのない景色が眼下に広がる
キリアの思考は興奮で包まれていた。