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期待をこめて※

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「あ、またおっきくなってる……」

「ああ。今度はベッドでいいか?」

「じゃあ、連れてって……」

絢斗が断らないとわかっている。でも絢斗からのおねだりが欲しかった。

「仰せの通りに」

いつもならこのまますぐに寝室に行くところだが、濡れてしまった肌襦袢も脱がさないといけないし、それに何より今日は一度絢斗の中から引き抜きたっぷりの蜜を溢すのを忘れない。なんせ、征哉くんからこの部屋の映像が記録されていると教えてもらったんだ。この部屋に入ってからチェックアウトまでのすべての映像を残せるとあっては、たっぷりと最高の映像を残しておかないと勿体無い。どこにカメラが仕掛けてあるのかもわからないが征哉くんがあれほど自信たっぷりに死角なしで映像をおさめていると教えてくれたんだ。きっとこの映像も、さっきの肌襦袢が張り付いた艶かしい絢斗の姿も全ておさめられているはずだ。後で確認するのが楽しみだな。

ぽっかりと開いた絢斗の後孔からポタポタと私の欲望の蜜が垂れる瞬間を残せるなんて本当に秘蔵映像だ。
自分の見られるアングルとはちがう方向から見られるのは最高だろうな。

絢斗を抱きかかえたまま腰を動かして引き抜くと、

「ああ、でちゃう……」

と絢斗の可愛い声が漏れる。私の蜜が垂れるのすら感じてくれるようだ。

「身体を清めてからベッドに行こう」

「うん。お願い」

洗い場の椅子に綾人を抱きかかえたまま座り、濡れた肌襦袢を上下共に脱がし、蜜に塗れた後孔も綺麗に清める。
そして脱衣所の大きなバスタオルを絢斗にかけてからテラスを通り寝室に連れて行った。

軽く水気を吸い取りながら、ベッドに横たわらせると真っ暗な寝室に差し込んだ月明かりと星の光が裸の絢斗を淡く照らし、なんとも美しい。

「絢斗、綺麗だよ。女神のようだ」

「嬉しい。卓さん、きてぇ……」

私に伸ばす可愛らしい手を絡めながら握り、絢斗の身体に重なるように横たわるとトクトクと鼓動が伝わってくる。

「ドキドキしてる?」

「ああ。私はいつだって絢斗にドキドキしっぱなしだよ。ずっと私は絢斗に恋してるんだから」

「卓さん……好き」

「私もだ。絢斗、好きだよ」

どちらからともなく重なった唇を合図に私たちはまた深く愛し合った。
若い頃に比べて激しさは衰えたかもしれないが、絢斗を確実に気持ちよくさせる術は知っている。横たわったまま、背中から包み込むように抱きしめてそのまま最奥で繋がる。絢斗の気持ちい場所に当たるように腰を動かすと、絢斗の可愛い声が寝室に響く。

「絢斗……可愛い!」

「あっ、はぁん……そ、こぉ……ああっ、きもち、いぃ……っ、もぅ、イっちゃうっ!」

ギュッと抱きしめあったまま、絢斗が蜜を飛ばすのと同時に私も絢斗の最奥に欲望の蜜を叩きつけた。

「はぁっ、はぁっ……」

もう三度も蜜を出しているから疲れているだろう。私は身を乗り出して絢斗の唇を奪い、

「このまま寝ていいよ。あとは私に任せて」

というと絢斗はホッとしたように笑って目を瞑った。朝からの疲れも重なって絢斗はあっという間に深い眠りに落ちていった。

私はそっと絢斗の体勢を変え、向かい合わせに抱きかかえるとベッド脇のボタンを押してテラスに戻った。
そして、先ほどと同じように身体を清め、寝ている絢斗の身体を拭いてから寝室に戻ると、ベッドは新しいシーツがピンとはった綺麗な状態になっていた。

素晴らしいシステムだな。これを作った倉橋くんはさすがだ。絢斗と愛し合った後、ボタンを押すだけでシーツが綺麗になるのはありがたい。前から薦められていたが、やっぱり今度我が家のベッドもこのシステムを導入しようか。
直くんと昇が一緒に暮らすようになって、夜にバタバタしないように気をつけないといけないからな。帰ったら早速連絡しておこう。

そんなことを思いながら、私は裸の絢斗とともにベッドに横たわった。

絢斗との濃厚で甘い時間を過ごせたことの幸せを感じながら、また明日、いやもう今日か……今日は家族の時間をたっぷりと楽しもうと心に決め、スウスウと気持ちよさそうな絢斗の寝息を聞きつつ私も目を瞑った。

それにしても昇と直くんはどんな夜を過ごしただろうか……。
明日の朝の直くんの表情を見る怖さももちろんあるが、顔を見てホッとしたい気もする。
この複雑な心境をきっと賢将さんも感じたことだろう。私が賢将さんをホッとさせることができたように、昇にも頑張ってもらいたい。

昇への大いなる期待をこめて、私もようやく深い眠りについた。



  *   *   *

これで大人の夜は終わりです。
次回は昇と直くんのお部屋の朝の様子をお届けします♡
どうぞお楽しみに♡
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