南国特有のスコールが初恋を連れてきてくれました

波木真帆

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番外編

ラブホテルに行こう!※ 伊織&悠真Ver. 3

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今日もなんとか更新できましたが、楽しすぎてもう少し長くなりそうです。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです♡


  *   *   *



<side悠真>

バスルームに向かう伊織さんを見送りながら、扉が閉まる音が聞こえてホッとした。

ああ……緊張した……。

でも、なんとかうまくいってくれてよかった……。


――いいですか? 悠真さん、これは絶対に秘密ですよ。実は……


そう言って敬介さんが教えてくれたこの部屋の秘密。

部屋の不思議な場所にあるカーテンを開くと、シャワーを浴びている伊織さんの無防備な姿が見られるらしい。

しかも、こちらからは伊織さんのそんな姿が見られるけれど、あちらからは全く何も見えないんだそうだ。

そんな不思議な仕掛けがあるなんて!!

いくら恋人同士とはいえ、お風呂に入っている様子を覗き見するなんて申し訳ない気もするけれど、いつもお風呂に一緒に入るたびにすぐに余裕がなくなって、ぐずぐずに蕩かされてしまう身としては、一度くらい伊織さんの裸をじっくりと観察してみたい。

そんな邪なことを思ってしまう。

でも……本当にいいのかな……。

どうしよう……。

悩んでいると、ふっとカーテンの後ろから灯りが漏れているのに気づいた。

あっ! 
敬介さんの教えてくれたのはあれだっ!!

でも……勝手にみちゃっていいかな……?
うーん、でもこんな機会そうそうないし……。

頭の中で天使と悪魔が戦いを始めたけれど、結局悪魔が勝ってしまった。

後で謝ろう。
ごめんなさい、伊織さん……。

ごくっと息を呑みながら、私はカーテンの光に吸い寄せられるように近づいた。

このカーテンの後ろに伊織さんが……。
そう思ったらたった今まで悩んでいた罪悪感から、あっという間に好奇心に移り変わってしまった。

思い切ってカーテンを開けると、

「――っ!!!」

本当に目の前に裸の伊織さんが現れた。

無駄のない筋肉に覆われた逞しい身体。
引き締まった腹部にシャワーのお湯が流れていくのが見える。

そして、緩く勃ち上がっている伊織さんの大きなモノ。
きっとさっきまでの私とのキスで興奮してくれたんだろう。

興奮してしまっていたのは、私だけじゃなかったんだ。
それがわかるだけでとてつもなく嬉しい。。・

さっきまで勝手にみてはいけないとか思っていたくせに、もう目の前の彫刻のような伊織さんの綺麗な裸体に釘付けになってしまっている。

「すごぃ……かっこ、いぃ……っ」

こんな正面から見られるなんて……。
これだけでここに来た甲斐がある。

敬介さんに教えてもらっておいて本当によかった。

芸術品として写真に残しておきたいくらいだけど、流石にスマホで撮るわけにはいかないよね。
何かの拍子で伊織さんに見られちゃったら困るし……。
だからしっかりと目に焼き付けておかなくちゃ。

ああ、あの大きな手で私を喜ばせてくれるんだ……。
それにあの大きなモノで、私の奥を……。

改めてあんなに大きなモノが自分の中に入っていることを実感する。

あれでゴリゴリと私の気持ちいい場所を……。

あっ、だめだっ。

そんな想像してるから、身体の奥が疼いてきてしまった。
もう、ズボンの下で痛いくらいに張り詰めてきてる。

伊織さんと愛し合うようになってからは自分ですることなんてほとんどないから、どうしたら気持ち良くなるかもわからなくなっているというのに……。

遠く離れて過ごしていても、伊織さんがいなければ興奮することも何もなかったけれど、今は違う。
目の前にいつも私を気持ち良くさせてくれる伊織さんの身体があって、しかも私と愛し合うために興奮してくれている。

伊織さんのこんな姿を見て、我慢なんてできるわけがない。

気がつけば私は伊織さんの裸をみながら、ささやかながらも昂ってしまった自分のモノを取り出して慰めてしまっていた。


<side伊織>

バスルームの扉を閉め、緊張しながらも服を脱ぎ捨てるとすでに下着の一部分に濃いシミができてしまっていた。

あれだけ煽られ続ければこうなるのも仕方がない。
元々今日は宿泊予定で着替えは持ってきていたし、その点は問題ない。

だが、すでにこんなにも昂ってしまっているモノを悠真に見せて、何事もないような表情でいないといけないのか……。
そんなにも上手くポーカーフェイスができるかどうか……。

それを私に話したということは、周平さんはそれをやってのけたということだ。
やはり、さすがだな。

これ以上ここにいても悠真の存在があるかぎり、萎えることはない。
それならば、行くしかないだろう。

いつのタイミングで悠真が見てくれているかわからないが、とりあえず私は浴室に入りシャワーを頭から被った。

この鏡の向こうで悠真が……

ああ、いけないっ!
そんな妄想だけでどんどん昂りを増していく。

あまりにも恥ずかしい姿を見せるわけにはいかないが、どうだろう。
そろそろ悠真は私を見てくれているだろうか……。

もしかしたら緊張のあまり、この仕掛けに気づかずにソファーに座ったままだということも考えられるが……。

いちかバチか、私はガラスにつけられたスイッチにそっと触れた。

「――っ!!!!」

フッと一瞬にして景色が変わったその先にいたのは、恍惚とした表情で私を見つめる悠真。

「くつ――!!」

しかも、ズボンの前を寛げ、悠真の可愛らしいモノを自らの手で慰めている。

――いいか。彼の極上の姿が見られても絶対に反応してはいけないぞ。表情も、そしてあっち・・・もな。

そう言われたものの、悠真が私の裸を見て興奮し、さらに自慰に耽っている姿を見て冷静でいられるわけがない。
だが、せっかくのこの姿を終わらせてしまうのも勿体無い。

もっと私に興奮してもらうにはどうしたらいいか……。

そうだ!

悠真が自慰に耽っている表情を見て私が興奮したように、私もそんな姿を見せれば悠真はもっと興奮してくれるのではないか?

ちょうどいいことに、部屋での声は浴室には聞こえないが浴室の声は外に聞こえるらしい。

ならば、やってみよう。

私はゆっくりと自分の昂りに手を伸ばした。

離れ離れでいる時、電話の後にどうしても興奮を抑えられない時、こっそりと撮った悠真の写真や動画で昂りを慰めることがある。
悠真の身体を知った今では虚しくなることもあるが、悠真以外では興奮もしないのだから仕方がない。

何度も何度も見た写真や動画でも一気に欲を放出させることができるのに、今日は目の前で私の裸に興奮してくれている悠真がおかずだ。

できるだけ悠真に視線を向けないように、

「悠真っ! ああっ! 悠真っ!」

悠真の声をひたすら呼びながら、昂りを扱き始めた。

視界の隅で悠真が私の突然の姿に驚きつつも、嬉しそうな表情を浮かべたのがわかった。
ああ、なんて可愛い顔をするんだ。

もう我慢できなくなる。

このまま一度出しておこうか……。
そう考えた瞬間、突然部屋から悠真の姿が消えた。
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