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番外編
いつかこっそり
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「おはよう」
「わっ!」
突然聞こえた声にびっくりして声を上げると、
「ごめん、ごめん。驚かせたかな?」
と少し笑いを含みながら、駆け寄ってくる音が聞こえた。
「平松くんの姿が見えたから嬉しくて声かけちゃったよ」
「な、名嘉村さん……あの、昨日まで休んでしまってすみません」
「全然謝ることなんてないよ。社長が認めてるんだし、無理する方が良くないんだから」
「はい。ありがとうございます」
「それに平松くんが休むのは連絡が来る前からわかってたし」
「えっ?」
どうして? と尋ねようと思ったけれど、名嘉村さんは俺じゃなく、崇史さんの方を見てる。しかもなんだか嬉しそう。
「八尋さん。よかったですね。やっとですね。浩輔さんも喜んでましたよ」
「ああ、ありがとう」
崇史さんも笑顔で俺をピッタリと寄り添わせて名嘉村さんにお礼を言っていた。
「平松くんもよかったね。恋人になれて……」
「えっ、あっ! ありがとう、ございます……」
――友貴也だけだよ、私の気持ちに気づいていなかったのは……
崇史さんにそう言われたことを思い出す。
本当に名嘉村さんも知っていたんだ。それに俺によかったねっていうってことは、俺が崇史さんを好きだったことも知ってたってことか。名嘉村さん、凄すぎる。いや、俺が鈍感なだけか?
「名嘉村くん、私がみていない間、友貴也を頼むよ」
「はい。任せてください。じゃあ、平松くん、そろそろ中に入ろうか」
「は、はい」
「友貴也、行っておいで」
ギュッと抱きしめられて、離れていく。それが少し寂しいと思ってしまうのはここ数日片時も離れずに一緒にいたからだろう。
崇史さんは俺たちが会社の中に入るまでみていてくれた。
「体調は大丈夫?」
席に座ると優しい声をかけられる。
「はい、なんともないです」
「それならいいけど、辛かったら無理しないでいいよ。こういう時、大変なのはよくわかってるから」
「えっ? それって……」
「大丈夫、隠さなくてもいいよ。僕も経験者だからよくわかってるし。幸せだけど、動けないから大変だよね。八尋さんの場合は、ずっと我慢していたから余計に大変だったんじゃない? だから本当のこと言うと、今日も休みかなって思ってたんだ」
名嘉村さんに当然のように言われて一気に顔が赤くなる。これって俺たちがエッチしたのも全部バレちゃってるよね?
「あ、もしかして照れてる?」
「まさかそこまでバレてるとは思ってなかったので……」
「そっか、でも幸せそうでよかったって思ってるんだよ。平松くんのことも、八尋さんのことも僕も含めてみんな大切な存在だって思ってるから」
「名嘉村さん……」
「平松くん、本当によかったね」
「はい。ありがとうございます」
「正式に恋人になったことだし、石垣でも楽しめるね」
「あっ! そうだ!」
石垣に行けるんだっけ。すっかり忘れてた。
「みんなカップルで参加だから、仲良くできるよ。当日はイリゼホテルにお泊まりだし。ふふっ。楽しんでおいでよ。僕はその日は浩輔さんの家に泊まりだからね」
そんな話をしていると、
「<綺>の話ですか?」
という声が聞こえた。
「えっ? あっ、砂川さん!」
「おはようございます、平松くん。体調は大丈夫ですか?」
「――っ、は、はい。大丈夫です。ご心配おかけしました」
出会って早々に体調を聞かれて恥ずかしくなる。これってやっぱり砂川さんにもバレちゃってるよね? でもそれは仕方ないか。砂川さんにはあの告白の時から知られてるし……。
「いえ。八尋さんと平松くんのことですから心配はしてませんでしたよ。三日くらいお休みになるのは最初から想定してましたし。心配したのは藤乃くんの方です」
「えっ? 藤乃くん? どうしてですか?」
「社長は、八尋さんと違ってすぐに理性を飛ばして獣になりますから。八尋さんは我慢していてそこまでではないと思ってましたし」
「社長が、けだもの……」
確かに倉橋社長の溺愛っぷりはすごかったけど、崇史さんも結構すごいと思ったけどな。社長はあれ以上ってことなんだろうか? どんな感じだったんだろう? あまり聞きにくいけど……。今度藤乃くんにこっそり聞いてみようかな……。
「わっ!」
突然聞こえた声にびっくりして声を上げると、
「ごめん、ごめん。驚かせたかな?」
と少し笑いを含みながら、駆け寄ってくる音が聞こえた。
「平松くんの姿が見えたから嬉しくて声かけちゃったよ」
「な、名嘉村さん……あの、昨日まで休んでしまってすみません」
「全然謝ることなんてないよ。社長が認めてるんだし、無理する方が良くないんだから」
「はい。ありがとうございます」
「それに平松くんが休むのは連絡が来る前からわかってたし」
「えっ?」
どうして? と尋ねようと思ったけれど、名嘉村さんは俺じゃなく、崇史さんの方を見てる。しかもなんだか嬉しそう。
「八尋さん。よかったですね。やっとですね。浩輔さんも喜んでましたよ」
「ああ、ありがとう」
崇史さんも笑顔で俺をピッタリと寄り添わせて名嘉村さんにお礼を言っていた。
「平松くんもよかったね。恋人になれて……」
「えっ、あっ! ありがとう、ございます……」
――友貴也だけだよ、私の気持ちに気づいていなかったのは……
崇史さんにそう言われたことを思い出す。
本当に名嘉村さんも知っていたんだ。それに俺によかったねっていうってことは、俺が崇史さんを好きだったことも知ってたってことか。名嘉村さん、凄すぎる。いや、俺が鈍感なだけか?
「名嘉村くん、私がみていない間、友貴也を頼むよ」
「はい。任せてください。じゃあ、平松くん、そろそろ中に入ろうか」
「は、はい」
「友貴也、行っておいで」
ギュッと抱きしめられて、離れていく。それが少し寂しいと思ってしまうのはここ数日片時も離れずに一緒にいたからだろう。
崇史さんは俺たちが会社の中に入るまでみていてくれた。
「体調は大丈夫?」
席に座ると優しい声をかけられる。
「はい、なんともないです」
「それならいいけど、辛かったら無理しないでいいよ。こういう時、大変なのはよくわかってるから」
「えっ? それって……」
「大丈夫、隠さなくてもいいよ。僕も経験者だからよくわかってるし。幸せだけど、動けないから大変だよね。八尋さんの場合は、ずっと我慢していたから余計に大変だったんじゃない? だから本当のこと言うと、今日も休みかなって思ってたんだ」
名嘉村さんに当然のように言われて一気に顔が赤くなる。これって俺たちがエッチしたのも全部バレちゃってるよね?
「あ、もしかして照れてる?」
「まさかそこまでバレてるとは思ってなかったので……」
「そっか、でも幸せそうでよかったって思ってるんだよ。平松くんのことも、八尋さんのことも僕も含めてみんな大切な存在だって思ってるから」
「名嘉村さん……」
「平松くん、本当によかったね」
「はい。ありがとうございます」
「正式に恋人になったことだし、石垣でも楽しめるね」
「あっ! そうだ!」
石垣に行けるんだっけ。すっかり忘れてた。
「みんなカップルで参加だから、仲良くできるよ。当日はイリゼホテルにお泊まりだし。ふふっ。楽しんでおいでよ。僕はその日は浩輔さんの家に泊まりだからね」
そんな話をしていると、
「<綺>の話ですか?」
という声が聞こえた。
「えっ? あっ、砂川さん!」
「おはようございます、平松くん。体調は大丈夫ですか?」
「――っ、は、はい。大丈夫です。ご心配おかけしました」
出会って早々に体調を聞かれて恥ずかしくなる。これってやっぱり砂川さんにもバレちゃってるよね? でもそれは仕方ないか。砂川さんにはあの告白の時から知られてるし……。
「いえ。八尋さんと平松くんのことですから心配はしてませんでしたよ。三日くらいお休みになるのは最初から想定してましたし。心配したのは藤乃くんの方です」
「えっ? 藤乃くん? どうしてですか?」
「社長は、八尋さんと違ってすぐに理性を飛ばして獣になりますから。八尋さんは我慢していてそこまでではないと思ってましたし」
「社長が、けだもの……」
確かに倉橋社長の溺愛っぷりはすごかったけど、崇史さんも結構すごいと思ったけどな。社長はあれ以上ってことなんだろうか? どんな感じだったんだろう? あまり聞きにくいけど……。今度藤乃くんにこっそり聞いてみようかな……。
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