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第三章
たっぷりの愛で※
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<sideルーディー>
「アズール。少しの間離れ離れになるが、待っていてくれるか?」
「うん。本当は行かないでって言いたいけど……我慢する。でも、ごめんね。笑顔で行ってらっしゃいはできないかもしれない」
「アズール……素直な気持ちが嬉しいよ」
本当は私もアズールとは離れたくない。
だが、『神の御意志』として生まれた以上、この国の兵力を上げるための手助けはしなくてはいけない。
特別遠征訓練はそのために絶対に必要なことなのだ。
アズールが自分の気持ちを素直に打ち明けてくれたことはもちろん嬉しいし、その上で我慢してくれると言ってくれたことも嬉しかった。
「ルー、怪我しないでね」
「ああ、もちろん。アズールを泣かせるようなことはしないよ」
「ロルフとルルと待ってるから」
涙を浮かべながらも一生懸命伝えてくれる。
ああ、私は本当に愛されているのだな。
「ねぇ、ルー。あれ、見て」
「んっ? あのテーブルの紙か?」
「うん。今日ね、ヴェルと考えたの。ロルフとルルの一歳のお祝いに着る服はどんなのがいいかなって」
「ほぉ、それで考えてくれたのか」
「アズールの一歳のお祝いの服はルーが作ってくれたでしょ? 誕生日よりもずっとずっと前からルーはずっとマティアスさんと相談して作ってたの覚えてた」
「そうか、覚えていてくれたのか。アズールのために何がいいかを毎日毎日悩んでいたが、完成したものをアズールが着てくれたときは最高に嬉しかったぞ」
「アズールも、ルーとお揃いで嬉しかった。だから、今度はロルフとルルの可愛い服を考えてみたの」
アズールが考えてくれた二人の服。
それだけでロルフもルルも喜んで着てくれそうだ。
「こ、これは……」
アズールが書いてくれた紙を見ると、あの日の私たちの服によく似た衣装が描かれていて、ルルは女の子らしくふわりとした華やかなドレス仕立てになっていた。
ロルフのフリルのシャツや、ジャケットの色味、ルルのドレスとリボンの色まで指定されていて、二人の雰囲気にあった可愛らしい衣装だ。
「これなら、そのまま注文してもマティアスが訂正するところもなさそうだな」
「ふふっ。ヴェルも同じことを言ってくれたよ。それでね、ルーが訓練に行っている間にマティアスさんを呼ぶか、アズールがマティアスさんの工房を訪ねて、ロルフとルルの衣装をお願いしようかなって思ったんだけど、ヴェルがルーも一緒じゃなきゃダメだっていうんだ。やっぱりルーも一緒がいい?」
私が訓練に行っている間に、アズールがマティアスと話をする?
しかもアズールがマティアスの工房に出向く?
そんなこと許せるはずがない。
なんせ、マティアスの工房には、私から一瞬でもアズールを奪おうとしたあのパウルがいるのだ。
ヴェルナーが私と一緒でないといけないと言わなければ、私が訓練に出ている間にアズールが工房に出向きパウルと出会うことになったかもしれない。
そう考えれば、アズールにきちんと意見をしてくれたヴェルナーがいてくれて感謝しかない。
「マティアスと話をするときは私も一緒の時だけだ。アズール、守れるか?」
「うん、アズール……ちゃんと守るよ」
私の真剣な表情にアズールはすぐに理解を示してくれた。
こう言っておけば、アズールは決してそれを裏切ることはしない。
「訓練から帰ってきてから注文しても、ロルフとルルの祝いまでには十分間に合う。それまで、吟味を重ねておいてくれないか?」
「わかった、ヴェルといっぱいいっぱい考えておくね」
「ああ、アズール。頼むよ」
「んん……っ」
アズールの柔らかな唇に重ね合わせたら、それは愛し合うサイン。
クチュクチュとアズールの口内を堪能してゆっくり離すと、アズールの目に欲情の色が見えた。
「今日は離れなくていいのだろう?」
「うん。ずっと離れないで……」
ロルフとルルは今夜は父上がついていてくれることになっている。
だから、たっぷりと愛しあっても問題はない。
アズールを抱きかかえて寝室に連れて行く。
「アズール、どうしたい?」
「ルーの蜜、欲しい……っ」
「ああ、わかった」
本当はすぐにでもアズールの中に挿入りたい。
だが、アズールが蜜を飲んだら、アズールの体力が向上するからたっぷり愛し合えるのも事実。
だから、長く愛し合いたいのなら、先にアズールに蜜を飲ませた方がいい。
アズールはその事実を知っているのかはわからないが、きっと本能で理解しているのかもしれない。
アズールに見せつけるように服を脱ぎ捨てる。
もうとっくに興奮状態になっている昂りが下着を押し上げているのを見るだけで、アズールがゴクリと喉を鳴らした。
「おいで、アズール」
私のその声に誘われるように、アズールは私の下着に顔を擦り寄せた。
「アズール。少しの間離れ離れになるが、待っていてくれるか?」
「うん。本当は行かないでって言いたいけど……我慢する。でも、ごめんね。笑顔で行ってらっしゃいはできないかもしれない」
「アズール……素直な気持ちが嬉しいよ」
本当は私もアズールとは離れたくない。
だが、『神の御意志』として生まれた以上、この国の兵力を上げるための手助けはしなくてはいけない。
特別遠征訓練はそのために絶対に必要なことなのだ。
アズールが自分の気持ちを素直に打ち明けてくれたことはもちろん嬉しいし、その上で我慢してくれると言ってくれたことも嬉しかった。
「ルー、怪我しないでね」
「ああ、もちろん。アズールを泣かせるようなことはしないよ」
「ロルフとルルと待ってるから」
涙を浮かべながらも一生懸命伝えてくれる。
ああ、私は本当に愛されているのだな。
「ねぇ、ルー。あれ、見て」
「んっ? あのテーブルの紙か?」
「うん。今日ね、ヴェルと考えたの。ロルフとルルの一歳のお祝いに着る服はどんなのがいいかなって」
「ほぉ、それで考えてくれたのか」
「アズールの一歳のお祝いの服はルーが作ってくれたでしょ? 誕生日よりもずっとずっと前からルーはずっとマティアスさんと相談して作ってたの覚えてた」
「そうか、覚えていてくれたのか。アズールのために何がいいかを毎日毎日悩んでいたが、完成したものをアズールが着てくれたときは最高に嬉しかったぞ」
「アズールも、ルーとお揃いで嬉しかった。だから、今度はロルフとルルの可愛い服を考えてみたの」
アズールが考えてくれた二人の服。
それだけでロルフもルルも喜んで着てくれそうだ。
「こ、これは……」
アズールが書いてくれた紙を見ると、あの日の私たちの服によく似た衣装が描かれていて、ルルは女の子らしくふわりとした華やかなドレス仕立てになっていた。
ロルフのフリルのシャツや、ジャケットの色味、ルルのドレスとリボンの色まで指定されていて、二人の雰囲気にあった可愛らしい衣装だ。
「これなら、そのまま注文してもマティアスが訂正するところもなさそうだな」
「ふふっ。ヴェルも同じことを言ってくれたよ。それでね、ルーが訓練に行っている間にマティアスさんを呼ぶか、アズールがマティアスさんの工房を訪ねて、ロルフとルルの衣装をお願いしようかなって思ったんだけど、ヴェルがルーも一緒じゃなきゃダメだっていうんだ。やっぱりルーも一緒がいい?」
私が訓練に行っている間に、アズールがマティアスと話をする?
しかもアズールがマティアスの工房に出向く?
そんなこと許せるはずがない。
なんせ、マティアスの工房には、私から一瞬でもアズールを奪おうとしたあのパウルがいるのだ。
ヴェルナーが私と一緒でないといけないと言わなければ、私が訓練に出ている間にアズールが工房に出向きパウルと出会うことになったかもしれない。
そう考えれば、アズールにきちんと意見をしてくれたヴェルナーがいてくれて感謝しかない。
「マティアスと話をするときは私も一緒の時だけだ。アズール、守れるか?」
「うん、アズール……ちゃんと守るよ」
私の真剣な表情にアズールはすぐに理解を示してくれた。
こう言っておけば、アズールは決してそれを裏切ることはしない。
「訓練から帰ってきてから注文しても、ロルフとルルの祝いまでには十分間に合う。それまで、吟味を重ねておいてくれないか?」
「わかった、ヴェルといっぱいいっぱい考えておくね」
「ああ、アズール。頼むよ」
「んん……っ」
アズールの柔らかな唇に重ね合わせたら、それは愛し合うサイン。
クチュクチュとアズールの口内を堪能してゆっくり離すと、アズールの目に欲情の色が見えた。
「今日は離れなくていいのだろう?」
「うん。ずっと離れないで……」
ロルフとルルは今夜は父上がついていてくれることになっている。
だから、たっぷりと愛しあっても問題はない。
アズールを抱きかかえて寝室に連れて行く。
「アズール、どうしたい?」
「ルーの蜜、欲しい……っ」
「ああ、わかった」
本当はすぐにでもアズールの中に挿入りたい。
だが、アズールが蜜を飲んだら、アズールの体力が向上するからたっぷり愛し合えるのも事実。
だから、長く愛し合いたいのなら、先にアズールに蜜を飲ませた方がいい。
アズールはその事実を知っているのかはわからないが、きっと本能で理解しているのかもしれない。
アズールに見せつけるように服を脱ぎ捨てる。
もうとっくに興奮状態になっている昂りが下着を押し上げているのを見るだけで、アズールがゴクリと喉を鳴らした。
「おいで、アズール」
私のその声に誘われるように、アズールは私の下着に顔を擦り寄せた。
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