雑司ヶ谷高校 歴史研究部!!

谷島修一

文字の大きさ
152 / 495
眩暈する秋涼編

東池学園祭~その3

しおりを挟む
 中庭では、茶道部が野点をやっている。
 赤い絨毯を敷いて、その上で和服姿の茶道部員がお茶を点てていた。
 数人の和服姿の部員が居るが、その中に宇喜多さんの姿はなかった。
 まだ、生徒会室で仕事でもしているのだろうか。
 僕は残念で、思わずため息をついてしまった。

 それを見て、毛利さんが尋ねて来た。
「どうしたの?」

「あ、いや、何でもない」
 僕はとっさに誤魔化す。
「じゃあ、座ってお茶でも、もらおうよ」

 お客用には椅子が用意されていて、正座する必要はなかったので楽。
 ちょうど、伊達先輩と松前先輩が先に来て椅子に座っていた。
 僕らはその隣の椅子に座る。

「あら、どこを回っていたの?」
 僕らに気が付いた伊達先輩が話しかけてきた。

「美術部の展示、コーラス部のカフェ、演劇部の『ロミオとジュリエット』とアイドルライブを見てきました。あとはお好み焼きを食べてきました。伊達先輩は?」

「天文部のプラネタリウム、写真部、旅行部、社会問題研究部の展示を見てきたわ」

 プラネタリウムは見てみたいな。
 僕の唯一の興味のあることはSFなので、宇宙には少し惹かれる。

 しばらく、お茶を立てるのを見学する。
 部員が作法に則って、棗《なつめ》、袱紗《ふくさ》、茶匙《ちゃさじ》、茶筅《ちゃせん》などの扱いは細かく手順が決められている。
 表千家、裏千家などの流派によって、作法に違いもある。
 と、学園祭パンフレットに書いてあった。

 部員によってお茶の入った茶碗を配られ、それを飲む。
 苦い。

 お茶を飲み干し、部員に茶碗を返すと僕は毛利さんに提案する。
「次は、プラネタリウムに行ってみよう」

 というわけで、伊達先輩、松前先輩に別れの挨拶をし、茶道部を後にして、パンフレットで天文部がプラネタリウムをやっているという教室を確認してそこに向った。
 教室前では数人が順番待ちをしていたので、その後ろに並ぶ。
 少し待たされた後、お客の入れ替えがあった。入場料を払う。300円。
 部員にカーテンが閉められて真っ暗になっている教室に案内された。

 真ん中あたりに夜空を映し出す(手作り?)装置が置かれ、天井に星空が再現されていた。
 装置を中心に放射状にリクライニングチェアが10数台置かれ、寝ながら天井が見れるようになっている。
 僕らはそこに横になる。
 部員が映し出された星空の星座などの説明をする。約20分。

 プラネタリウムを堪能して教室を後にする。
 たまには夜空を見るのも良い。

 毛利さんが話しかけてくる。
「今度、本物のプラネタリウムに行ってみない?」

「え……? いいけど」
 プラネタリウムと言えば、この近くにプラネタリウムがある。中学の時に行ったことがあった。
「サンシャインシティに、“プラネタリウム満天”があるね」

「それ、行ってみたい」

「じゃあ、そのうちね」
 僕は適当に言う。

 さて、お次はどこの部の展示を見ようかな。
 お化け屋敷は回避するぞ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ト・カ・リ・ナ〜時を止めるアイテムを手にしたら気になる彼女と距離が近くなった件〜

遊馬友仁
青春
高校二年生の坂井夏生(さかいなつき)は、十七歳の誕生日に、亡くなった祖父からの贈り物だという不思議な木製のオカリナを譲り受ける。試しに自室で息を吹き込むと、周囲のヒトやモノがすべて動きを止めてしまった! 木製細工の能力に不安を感じながらも、夏生は、その能力の使い途を思いつく……。 「そうだ!教室の前の席に座っている、いつも、マスクを外さない小嶋夏海(こじまなつみ)の素顔を見てやろう」 そうして、自身のアイデアを実行に映した夏生であったがーーーーーー。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

『俺アレルギー』の抗体は、俺のことが好きな人にしか現れない?学園のアイドルから、幼馴染までノーマスク。その意味を俺は知らない

七星点灯
青春
 雨宮優(あまみや ゆう)は、世界でたった一つしかない奇病、『俺アレルギー』の根源となってしまった。  彼の周りにいる人間は、花粉症の様な症状に見舞われ、マスク無しではまともに会話できない。  しかし、マスクをつけずに彼とラクラク会話ができる女の子達がいる。幼馴染、クラスメイトのギャル、先輩などなど……。 彼女達はそう、彼のことが好きすぎて、身体が勝手に『俺アレルギー』の抗体を作ってしまったのだ!

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...