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生徒会長選挙編
男子高生の無駄遣い
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金曜の放課後の生徒会長選挙の真実を聞いた精神的なショックのあまり、体調が悪く、土日も寝込んでいた。
2日も寝込んでいると、怒りも少々治り、体調の悪さもだいぶマシになってきた。
しかし、折れた心はまだ回復しそうにない。
そんな訳で、月曜日になったが体調不良ということにして、しばらく学校を休むことにした。
一日、ベッドでゴロゴロしていると、もう放課後の時間だ。
そして、夕方遅い時間になって、イケメン同級生で幼なじみの足利悠斗がお見舞いということで自宅にやってきた。
家の扉を開けると、悠斗は少々大きな声で話しかけて来た。
「大丈夫か?!」
「ああ、大丈夫だよ」
僕は悠斗を家の中に招き、自分の部屋に入れた。
悠斗は置いてあった座布団の上に座る。僕もローテーブルの反対側の座布団に座る。
悠斗は僕の顔をまじまじと見て言った。
「顔色、良さそうだね。でも、小中学校と休んだことのない純也が休んだので、何事かと思ったよ。風邪か何かだったのかい?」
「いや、実は…」
僕は金曜日の放課後、部室で上杉先輩がから聞いた事を話した。
伊達先輩が票を得るために、僕の噂を広めたこと。そして、その噂を作るために部屋からエロマンガを勝手に持ち出したり、風紀委員と示し合わせて持ち物検査をやったり。そもそも、歴史研に勧誘したのも、半分それが目的だったという。
悠斗は話を聞き終わると、腕組みして言う。
「ひどい話だね。最初から純也を利用しようとしてた訳か」
「そういう事だね。それがショックで、心がへし折られたよ。当面は学校に行く気がしない」
「そうか」
悠斗はそう言って少し黙り込んだ。そして、思い出したように口を開いた。
「そうだ。今日授業で配られたプリントを渡しておくよ」
「悪い」
「ところで、来週から期末試験だけど大丈夫かい?」
そうだった、すっかり忘れていた。
しかし、しばらくの間、伊達先輩に勉強を見てもらっていたから、これまでの分は何とかなるだろう。今週の授業内容が試験に出たら自信がないが。
「純也が休んでいる間のノートは、毛利さんがとっておいてくれるってさ」
毛利さんも悠斗も良い人達だ。先輩たちに爪の垢を煎じて飲ませたい。
「それで、歴史研はどうするんだい?」
「どうするとは?」
「そんなことがあったから、部を辞めようとか思わないのかい?」
「ああ、それは...、いま考えているところ」
何も考えてなかった。
「でも、伊達先輩に勉強を見てもらって、成績が少し上がってたんだろ?」
「ああ、それは事実としてあるな」
「こう考えたらどうだろう。先輩たちは純也を利用した、純也も先輩たちを利用すればいいんじゃないかな?」
「利用する?」
「そうだよ、今後は都合よく勉強を見てもらうだけという関係性で行けばいいんじゃないかな」
「そうだなあ。少し考えてみるよ」
「じゃあ、そろそろ帰るよ」
悠斗は立ち上がった。
「明日は学校に来るのかい?」
「いや、しばらく休むよ」
「そうか。でも、折角の楽しい高校生活が無駄になるぜ」
「そうだけどさ。僕のは、そんなに華やかな高校生活じゃないからな」
僕はため息をついた。
「そんなこと言うなよ」
悠斗は苦笑した。
「まあ、お大事にね」
そう言うと悠斗は部屋を出て行った。
2日も寝込んでいると、怒りも少々治り、体調の悪さもだいぶマシになってきた。
しかし、折れた心はまだ回復しそうにない。
そんな訳で、月曜日になったが体調不良ということにして、しばらく学校を休むことにした。
一日、ベッドでゴロゴロしていると、もう放課後の時間だ。
そして、夕方遅い時間になって、イケメン同級生で幼なじみの足利悠斗がお見舞いということで自宅にやってきた。
家の扉を開けると、悠斗は少々大きな声で話しかけて来た。
「大丈夫か?!」
「ああ、大丈夫だよ」
僕は悠斗を家の中に招き、自分の部屋に入れた。
悠斗は置いてあった座布団の上に座る。僕もローテーブルの反対側の座布団に座る。
悠斗は僕の顔をまじまじと見て言った。
「顔色、良さそうだね。でも、小中学校と休んだことのない純也が休んだので、何事かと思ったよ。風邪か何かだったのかい?」
「いや、実は…」
僕は金曜日の放課後、部室で上杉先輩がから聞いた事を話した。
伊達先輩が票を得るために、僕の噂を広めたこと。そして、その噂を作るために部屋からエロマンガを勝手に持ち出したり、風紀委員と示し合わせて持ち物検査をやったり。そもそも、歴史研に勧誘したのも、半分それが目的だったという。
悠斗は話を聞き終わると、腕組みして言う。
「ひどい話だね。最初から純也を利用しようとしてた訳か」
「そういう事だね。それがショックで、心がへし折られたよ。当面は学校に行く気がしない」
「そうか」
悠斗はそう言って少し黙り込んだ。そして、思い出したように口を開いた。
「そうだ。今日授業で配られたプリントを渡しておくよ」
「悪い」
「ところで、来週から期末試験だけど大丈夫かい?」
そうだった、すっかり忘れていた。
しかし、しばらくの間、伊達先輩に勉強を見てもらっていたから、これまでの分は何とかなるだろう。今週の授業内容が試験に出たら自信がないが。
「純也が休んでいる間のノートは、毛利さんがとっておいてくれるってさ」
毛利さんも悠斗も良い人達だ。先輩たちに爪の垢を煎じて飲ませたい。
「それで、歴史研はどうするんだい?」
「どうするとは?」
「そんなことがあったから、部を辞めようとか思わないのかい?」
「ああ、それは...、いま考えているところ」
何も考えてなかった。
「でも、伊達先輩に勉強を見てもらって、成績が少し上がってたんだろ?」
「ああ、それは事実としてあるな」
「こう考えたらどうだろう。先輩たちは純也を利用した、純也も先輩たちを利用すればいいんじゃないかな?」
「利用する?」
「そうだよ、今後は都合よく勉強を見てもらうだけという関係性で行けばいいんじゃないかな」
「そうだなあ。少し考えてみるよ」
「じゃあ、そろそろ帰るよ」
悠斗は立ち上がった。
「明日は学校に来るのかい?」
「いや、しばらく休むよ」
「そうか。でも、折角の楽しい高校生活が無駄になるぜ」
「そうだけどさ。僕のは、そんなに華やかな高校生活じゃないからな」
僕はため息をついた。
「そんなこと言うなよ」
悠斗は苦笑した。
「まあ、お大事にね」
そう言うと悠斗は部屋を出て行った。
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