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第二章 呪われた運命
第153話 戦いのあとで
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ドレスの機能が停止したせいで遥か上空から一気に地へと向かって落下していくルア。
(ど、どどどうすればいい?この高さから落ちたら絶対……。)
ルアの頭に死という恐怖がよぎる。
そしてどんどんルアと地上の距離が近付いていき、思わずルアがぎゅっと目を瞑ったその時だった。
重力で落下していた体が、フワリと抱き抱えられたような感覚がルアを優しく包んだ。
「まったく、空から降ってくるとはお前は不思議なことをしているな。」
「ふぇ……し、東雲さんっ!!」
ルアのことを抱き抱えたのは東雲だった。彼女はルアのことを抱き抱えるとゆっくりと地上へと降り立ち、彼のことを下ろした。
「あ、ありがとうございました。」
「よいよい、ちょうどお前の真下にいただけだからな。」
微笑みながら東雲がそう言ったとき、彼女の後ろからミリア達が姿を現した。
「そ~んなこといって~、ルア君が落ちてたのを見て真っ先に飛び出していったじゃん?」
「んふふふ……ミリアはん、それは言ったらあかんよ?東雲はんは恥ずかしがり屋なんやから……ねっ?」
「~~~ッ。貴様ら……。」
二人の言葉に東雲の顔がみるみるうちに赤くなっていく。
「あははっ♪顔が真っ赤だよ~?東雲ちゃんっ♪」
「あ、ミリアはんそんなに煽ったらあかんよ。」
その時、東雲からブチン……と何かが切れる音がする。
「貴様らそこに直れっ!!妾が鉄槌を下してやるわッ!!」
「きゃ~っ♪東雲ちゃんが怒った~☆」
怒る東雲に楽しそうにミリアは逃げるそぶりを見せるが……。
ポンっ!!
「む、むっ!?」
突如東雲の体から白煙が上がり、彼女の体が狐の姿へと戻ってしまったのだ。
「むぅ……魔力切れか。真琴霊酒をくれ。」
「手持ちの霊酒はもう無いどす~。」
真琴は腰に提げていた瓢箪を逆さまにするが、そこからは一滴も霊酒は滴り落ちてこない。
「チィッ……仕方がない。今日のところは不問にしてやる。」
東雲は悔しそうにそう呟くと、ルアの頭の上へと飛び乗った。
「ルア、妾は少し寝る。あまり頭を揺らすなよ?」
「あ、わかりました……。」
それだけ言うと、東雲はルアの頭の上で安らかな寝息をたて始めた。
「よっぽど疲れたんやろねぇ~。東雲はん。」
「まぁ、あの天使を一撃で消し飛ばしたからね。相当魔力を使ったんでしょ。」
「天使を一撃で!?」
「うん、なんかすごい再生能力を持ってたから~。チマチマした攻撃じゃダメで、東雲ちゃんが私達の魔力も使った攻撃で倒したんだよ~。」
「ふえぇ~……すごい。」
どうやら、あの驚異的な再生能力を持った天使を倒す際、東雲はミリアと真琴の魔力をも使って倒したようだ。
「でもまぁ、ルアちゃんの活躍も見てたよ?すごかったじゃん何体天使倒したの?」
「え、えっと……5体かな?でもあれはボクの力じゃなくて……このドレスの力なんです。」
「あ、そういえば私と戦ったときに着てたドレス着てるね。あのときも凄い力を出してたよね?」
「ほぇ~、こないなドレスになんかしらの力があるん?」
まじまじとドレスを眺める真琴。すると、何を思ったのかドレスを捲った。
「わ、わわっ!?な、なにするんですか真琴さん!!」
「ん~?ルアちゃんにしてはなかなか際どい下着やねぇ~。」
「え~?何色何色~?」
気になったミリアは、おもむろにドレスのスカートの中に頭を突っ込んだ。
「わぁぁぁぁっ!?な、何してるんですかっ!!」
「ほぅほぅ、黒かぁ~。なかなか良い趣味してるね?」
クスクスとミリアと真琴の二人は笑う。
そんな彼女達にルアは顔を真っ赤にしながら叫んだ。
「こ、これはボクの趣味じゃないです!!メタモルフォーゼをしたらこうなっただけですっ!!」
ルアは顔を真っ赤にしながら叫ぶと、彼のメタモルフォーゼが解け、いつもの服装に戻る。
「ホッ……ようやく解けた。」
「どれどれ、本当はどんな下着を着けてるのかな?」
あろうことか、ミリアは今度はルアのズボンを下ろそうとし始めた。
「いい加減に……してくださいっ!!」
「へぶっ!?」
ゴツン……とミリアの頭にルアの鉄拳が落ちる。
「んふふふ、まぁ自業自得やねぇ~。ミリアはん、あんまり踏み込んだらあかんのよ?」
「う~……気になったんだけどなぁ~。」
ルアはズボンの紐を改めてきゅっと締め直すのだった
(ど、どどどうすればいい?この高さから落ちたら絶対……。)
ルアの頭に死という恐怖がよぎる。
そしてどんどんルアと地上の距離が近付いていき、思わずルアがぎゅっと目を瞑ったその時だった。
重力で落下していた体が、フワリと抱き抱えられたような感覚がルアを優しく包んだ。
「まったく、空から降ってくるとはお前は不思議なことをしているな。」
「ふぇ……し、東雲さんっ!!」
ルアのことを抱き抱えたのは東雲だった。彼女はルアのことを抱き抱えるとゆっくりと地上へと降り立ち、彼のことを下ろした。
「あ、ありがとうございました。」
「よいよい、ちょうどお前の真下にいただけだからな。」
微笑みながら東雲がそう言ったとき、彼女の後ろからミリア達が姿を現した。
「そ~んなこといって~、ルア君が落ちてたのを見て真っ先に飛び出していったじゃん?」
「んふふふ……ミリアはん、それは言ったらあかんよ?東雲はんは恥ずかしがり屋なんやから……ねっ?」
「~~~ッ。貴様ら……。」
二人の言葉に東雲の顔がみるみるうちに赤くなっていく。
「あははっ♪顔が真っ赤だよ~?東雲ちゃんっ♪」
「あ、ミリアはんそんなに煽ったらあかんよ。」
その時、東雲からブチン……と何かが切れる音がする。
「貴様らそこに直れっ!!妾が鉄槌を下してやるわッ!!」
「きゃ~っ♪東雲ちゃんが怒った~☆」
怒る東雲に楽しそうにミリアは逃げるそぶりを見せるが……。
ポンっ!!
「む、むっ!?」
突如東雲の体から白煙が上がり、彼女の体が狐の姿へと戻ってしまったのだ。
「むぅ……魔力切れか。真琴霊酒をくれ。」
「手持ちの霊酒はもう無いどす~。」
真琴は腰に提げていた瓢箪を逆さまにするが、そこからは一滴も霊酒は滴り落ちてこない。
「チィッ……仕方がない。今日のところは不問にしてやる。」
東雲は悔しそうにそう呟くと、ルアの頭の上へと飛び乗った。
「ルア、妾は少し寝る。あまり頭を揺らすなよ?」
「あ、わかりました……。」
それだけ言うと、東雲はルアの頭の上で安らかな寝息をたて始めた。
「よっぽど疲れたんやろねぇ~。東雲はん。」
「まぁ、あの天使を一撃で消し飛ばしたからね。相当魔力を使ったんでしょ。」
「天使を一撃で!?」
「うん、なんかすごい再生能力を持ってたから~。チマチマした攻撃じゃダメで、東雲ちゃんが私達の魔力も使った攻撃で倒したんだよ~。」
「ふえぇ~……すごい。」
どうやら、あの驚異的な再生能力を持った天使を倒す際、東雲はミリアと真琴の魔力をも使って倒したようだ。
「でもまぁ、ルアちゃんの活躍も見てたよ?すごかったじゃん何体天使倒したの?」
「え、えっと……5体かな?でもあれはボクの力じゃなくて……このドレスの力なんです。」
「あ、そういえば私と戦ったときに着てたドレス着てるね。あのときも凄い力を出してたよね?」
「ほぇ~、こないなドレスになんかしらの力があるん?」
まじまじとドレスを眺める真琴。すると、何を思ったのかドレスを捲った。
「わ、わわっ!?な、なにするんですか真琴さん!!」
「ん~?ルアちゃんにしてはなかなか際どい下着やねぇ~。」
「え~?何色何色~?」
気になったミリアは、おもむろにドレスのスカートの中に頭を突っ込んだ。
「わぁぁぁぁっ!?な、何してるんですかっ!!」
「ほぅほぅ、黒かぁ~。なかなか良い趣味してるね?」
クスクスとミリアと真琴の二人は笑う。
そんな彼女達にルアは顔を真っ赤にしながら叫んだ。
「こ、これはボクの趣味じゃないです!!メタモルフォーゼをしたらこうなっただけですっ!!」
ルアは顔を真っ赤にしながら叫ぶと、彼のメタモルフォーゼが解け、いつもの服装に戻る。
「ホッ……ようやく解けた。」
「どれどれ、本当はどんな下着を着けてるのかな?」
あろうことか、ミリアは今度はルアのズボンを下ろそうとし始めた。
「いい加減に……してくださいっ!!」
「へぶっ!?」
ゴツン……とミリアの頭にルアの鉄拳が落ちる。
「んふふふ、まぁ自業自得やねぇ~。ミリアはん、あんまり踏み込んだらあかんのよ?」
「う~……気になったんだけどなぁ~。」
ルアはズボンの紐を改めてきゅっと締め直すのだった
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