転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

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ふたたびダンジョンへ

186.

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「ハナ、お留守番よろしくね」
「畏まりました。お気をつけて」
「行って来まーす」
今日から暫くダンジョンに潜る。
最近周りに気を遣いながらだったのでとっても楽しみ。
ウキウキしながら入口に向かった。

今回の目標は宝石の原石を持ち帰ること。
前に見つけた場所以外も壁を調べながら進む予定だ。
「ククル、今日の予定はどこまで行くんだ?」
「うーん、採取次第かな?」
一階層から順番に壁を調べながらだったらあんまり進まない様な気がするので曖昧に答えておいた。

とりあえず、次の階層へと向かいながら地面やら壁やらを調べていく。
時々薬草を採取し、木の実を収穫したりとのんびり攻略を進めた。
1、2階と特に変わった物もなく、3階の階段で一旦休憩を挟む事にした。
ハナが大量にお弁当を持たせてくれたのでお昼はそれを頂きつつ、夕食は基本作るつもりで準備してきた。

食事も終わりそろそろ進もうかと腰を上げた時、ふと壁に違和感を感じた。
「アイザック、ココ!なんかあるよ」
そっと壁に手を当てて中を探る。
微かにだけど感知の魔力に違和感がある部分に集中して生成を行った。
暫くすると手の中に収まるくらいの物体が現れた。
「なんだ?」
「なんだろ?えーっと鑑定ではオリハルコンってなってるよ?」
「こんなとこで?」
「…みたい」
流石の私でもこんな浅い階層でオリハルコンが出るとは思わなかった。
自分の好奇心が怖いくらいだ。
「と、とりあえずしまっとくね」
なんとなく戴けないので隠してしまおう。
いそいそ片付けて先に進む事にした。
その後は特に問題なく5階層のボスまでたどり着いた。
サクッとボス戦を終わらせて今日はここまでとする。
安全地帯に野営の準備をし、壁から銀を採取した。
「アイザック、これでアクセサリーとか作れば売れるかな?」
「お店でも始めるか?」
「そこまでは考えてなかったかな。でもそれも面白いかも。庶民受けしそうな感じが良いかな。」
お店の一言で色々な妄想に取り憑かれてたら呆れてこちらを見ているアイザックに気づかなかった。
「ほら、そろそろ夕食食べるぞ」
「はぁーい」
アイザックに注意されたのでとりあえず妄想を片隅に追いやりご飯を食べる。
ここの安全地帯は階層が浅いせいか野営をする人が他には見当たらない。
静かなダンジョン内でのんびり従魔達を遊ばせ就寝した。

翌朝、朝食を食べ先に進む。
今日の目標は10階層までとし、昨日同様そこらかしこと調べながら進んだ。

7階層、今回の攻略大本命の宝石が取れるのでそこで一旦休憩がてらあれこれ試すことにした。
原石そのまま持ち帰りたいのでとりあえず採取してみた。
ゴロン
一抱えほどの塊が壁から溢れてきた。
どんな原理でコレが出てくるのか全くわからない。
とりあえず収納に片付けて今度は純度の高いエメラルドを採取する。
コロン
今度は掌サイズの物が転がり出てきた。
なんだかなと思いながらも収納に片付ける。
3個分づつ採取したらそれ以上取れなくなったのでここで打ち止めた。
「アイザック、終わったよ」
「はいはい、相変わらずな非常識さになんともかな」
「えー、ひどい」
随分な言われ様にふくれながら先に進む事にした。
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