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到着
47.
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「痛っ」
尻餅を突きつつ周りをとりあえず確認する。
「もう、ここどこ?なんで壁がすり抜けるのよ」
とりあえず怪我はしてない。
見渡すと綺麗な泉があった。
危険があるかも知れないがほかに何もないからとりあえず泉の方に行く。
少しづつ近づいて様子を伺うと水面がキラキラ光って見えた。
「アレはなんだろ?」
キラキラの光はフワフワ浮かんでる様に見える。
そっと近づくと次第にはっきり見えてきた。
「あっ、これ妖精だ」
頭に知識がインストールされる。
黄色なので恐らく光の妖精だ。使える属性の物は見えるらしい。つまり私はどの属性でも見えるみたいだ。
と言う事はここは光の妖精の泉。神隠しの様に連れて来られる事があるらしい。
「さて、戻るにはどうしたらよいのかな?」
多分、ここは安全。となるとアイザックのところに戻る事を考えなくては。
泉の周りをクルリと歩きながら考えていると目の前に一つの光が止まった。
「こんにちは。妖精さん。私、元のところに帰りたいのだけどどうしたら良いのかな」
『こんにちわ。ネルコフリスタル様の愛し子様。』
急に声がしてびっくりした。
「うわぁ、こんにちわ。貴女はだあれ?」
『うふふ、私は光の妖精よ。ネルコフリスタル様から貴女が来ると聞いて嬉しくて、ごめんなさいね。』
ネル様のダンジョンに行って欲しいの話が見えた。
「ねぇ、私は戻る事は出来るの。アイザック、一緒に来た人が心配するよ。」
『うふふ、大丈夫。貴女のところのホワイトパンサーが気付いているから。待っててくれるわよ』
それならとりあえず大丈夫か。
光の妖精の話ではダンジョンの中に妖精の泉と繋がっているところがいくつか存在しているらしく妖精側の意思でしか入る事は出来ないとか。私の場合はネル様の影響でとても魔力が心地よく思わずそばに来たくて呼んだそうだ。
余程の事が無いと泉の側を離れる事はなく人と話すのもものすごく久しぶりらしい。
『うふふ、私達のお友達もきっと貴女の事が好きになるわよ。他の子達と出会う事があったらよろしくね。これは私が貴女と出会った記念よ。』
花型の可愛らしい飾りのペンダントが目の前に現れた。
手のひらに乗せると一瞬輝き一粒の黄色い石が花弁に現れた。
他の妖精に出会ったら空いている花弁に同じ様な石をはめてくれるから是非集めてねとの事だ。
お礼を言って受け取りとりあえずバックにしまった。
『そろそろ時間ね。また遊びに来てね。』
目が開けていられない程の光に包まれた。眩しさが収まったので恐る恐る目を開けるとアイザックの後姿が見えた。
「あ、アイザック」
「ククル、大丈夫だったか。クロイスから事情は聞いたが一旦何があったんだ」
とりあえず壁を通り抜けたところから説明した。
聞いてるアイザックは難しい顔をしている。
「ほんとに何をするやら。」
大きなため息混じりに抱っこされる。
「ククル、気をつけていても仕方がないかも知れないけどせめて行動を起こす前に声をかけてくれ。クロイス達に大丈夫だと言われても心配はするから」
「ごめんなさい。次からは先に声をかけるね」
すっかりお疲れの様子なので今日はこれ以上進まずに休養する事になった。
「アイザック、街に戻ったら一度教会に行きたいかな。ネル様に報告したいんだ」
「そうだな。そうしようか。チェーンも買いに行かないと無くしても大変だろ。妖精にもらったそれも」
それもそうだなと思ったのでお買い物も一緒にお願いしておく。
翌日からは1日で2.3階づつ攻略していった。
予定していた2週間を1日残して最下層の40階に到着。
ボス戦は従魔達に我慢してもらいアイザックと2人で倒した。
「ククル、お疲れ様。街に帰ろうか」
「はーい」
こうして一つ目のダンジョン攻略を終えて街に帰省した。
その日は疲れもあったので真っ直ぐ宿に向かう。
宿のカウンターで女将さんに鍵を貰う時、手紙を渡された。
部屋で中を確認するとルーズベルト公爵様からだった。
「アイザック、ルーズベルト公爵様がいつでもよいから帰ったら屋敷に来てだって。」
「何か用事か?急ぎでは無さそうだし明日ついでに行って見るか」
「うーん、多分明日は寝込むかな。なんとなく熱が出そうだよ。数日後で良いかな」
「な、そうなのか。とりあえず早く横になりなさい。その前に薬出して」
途端にいそいそとベットに押し込まれる。
そのまま、就寝したが案の定、翌日は熱を出した。
今回は1日で引いたが念の為と2日程休養させられる。
3日目漸くアイザックのお許しが出たので用事を済ませに外に出る事にした。
尻餅を突きつつ周りをとりあえず確認する。
「もう、ここどこ?なんで壁がすり抜けるのよ」
とりあえず怪我はしてない。
見渡すと綺麗な泉があった。
危険があるかも知れないがほかに何もないからとりあえず泉の方に行く。
少しづつ近づいて様子を伺うと水面がキラキラ光って見えた。
「アレはなんだろ?」
キラキラの光はフワフワ浮かんでる様に見える。
そっと近づくと次第にはっきり見えてきた。
「あっ、これ妖精だ」
頭に知識がインストールされる。
黄色なので恐らく光の妖精だ。使える属性の物は見えるらしい。つまり私はどの属性でも見えるみたいだ。
と言う事はここは光の妖精の泉。神隠しの様に連れて来られる事があるらしい。
「さて、戻るにはどうしたらよいのかな?」
多分、ここは安全。となるとアイザックのところに戻る事を考えなくては。
泉の周りをクルリと歩きながら考えていると目の前に一つの光が止まった。
「こんにちは。妖精さん。私、元のところに帰りたいのだけどどうしたら良いのかな」
『こんにちわ。ネルコフリスタル様の愛し子様。』
急に声がしてびっくりした。
「うわぁ、こんにちわ。貴女はだあれ?」
『うふふ、私は光の妖精よ。ネルコフリスタル様から貴女が来ると聞いて嬉しくて、ごめんなさいね。』
ネル様のダンジョンに行って欲しいの話が見えた。
「ねぇ、私は戻る事は出来るの。アイザック、一緒に来た人が心配するよ。」
『うふふ、大丈夫。貴女のところのホワイトパンサーが気付いているから。待っててくれるわよ』
それならとりあえず大丈夫か。
光の妖精の話ではダンジョンの中に妖精の泉と繋がっているところがいくつか存在しているらしく妖精側の意思でしか入る事は出来ないとか。私の場合はネル様の影響でとても魔力が心地よく思わずそばに来たくて呼んだそうだ。
余程の事が無いと泉の側を離れる事はなく人と話すのもものすごく久しぶりらしい。
『うふふ、私達のお友達もきっと貴女の事が好きになるわよ。他の子達と出会う事があったらよろしくね。これは私が貴女と出会った記念よ。』
花型の可愛らしい飾りのペンダントが目の前に現れた。
手のひらに乗せると一瞬輝き一粒の黄色い石が花弁に現れた。
他の妖精に出会ったら空いている花弁に同じ様な石をはめてくれるから是非集めてねとの事だ。
お礼を言って受け取りとりあえずバックにしまった。
『そろそろ時間ね。また遊びに来てね。』
目が開けていられない程の光に包まれた。眩しさが収まったので恐る恐る目を開けるとアイザックの後姿が見えた。
「あ、アイザック」
「ククル、大丈夫だったか。クロイスから事情は聞いたが一旦何があったんだ」
とりあえず壁を通り抜けたところから説明した。
聞いてるアイザックは難しい顔をしている。
「ほんとに何をするやら。」
大きなため息混じりに抱っこされる。
「ククル、気をつけていても仕方がないかも知れないけどせめて行動を起こす前に声をかけてくれ。クロイス達に大丈夫だと言われても心配はするから」
「ごめんなさい。次からは先に声をかけるね」
すっかりお疲れの様子なので今日はこれ以上進まずに休養する事になった。
「アイザック、街に戻ったら一度教会に行きたいかな。ネル様に報告したいんだ」
「そうだな。そうしようか。チェーンも買いに行かないと無くしても大変だろ。妖精にもらったそれも」
それもそうだなと思ったのでお買い物も一緒にお願いしておく。
翌日からは1日で2.3階づつ攻略していった。
予定していた2週間を1日残して最下層の40階に到着。
ボス戦は従魔達に我慢してもらいアイザックと2人で倒した。
「ククル、お疲れ様。街に帰ろうか」
「はーい」
こうして一つ目のダンジョン攻略を終えて街に帰省した。
その日は疲れもあったので真っ直ぐ宿に向かう。
宿のカウンターで女将さんに鍵を貰う時、手紙を渡された。
部屋で中を確認するとルーズベルト公爵様からだった。
「アイザック、ルーズベルト公爵様がいつでもよいから帰ったら屋敷に来てだって。」
「何か用事か?急ぎでは無さそうだし明日ついでに行って見るか」
「うーん、多分明日は寝込むかな。なんとなく熱が出そうだよ。数日後で良いかな」
「な、そうなのか。とりあえず早く横になりなさい。その前に薬出して」
途端にいそいそとベットに押し込まれる。
そのまま、就寝したが案の定、翌日は熱を出した。
今回は1日で引いたが念の為と2日程休養させられる。
3日目漸くアイザックのお許しが出たので用事を済ませに外に出る事にした。
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