転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん

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到着

46.

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#ククル、ありがとう。一緒に行けるの楽しみ#
「これからよろしくね。ファルは小さくなれるかな?このままだとちょっと大変かも。」
#大丈夫。任せて#
ファルの身体がひかり、両腕で抱き抱えられる位になった。
「これなら大丈夫だよ。ところで谷に家族とかはいないの?勝手に出てしまって大丈夫?」
#問題ないよ。ドラゴンは自由な種族だからそんなのは気にしない#
なるほど。まあ、本人が良いと言うから良いとしよう。
ファルを両腕で抱えて後ろを振り向くと大変微妙な表情のアイザックと目が会い、好奇心旺盛な赴きで警戒しつつも此方をみている騎士団。
「お待たせ。テイムしちゃった」
テヘッと笑っておいた。
アイザックが近づいてきてファルを覗き込むので彼の事をファルに説明し、ちゃんと指示に従う様に教える。
「ククル、止めはしないけど、またやらかしたな。気性は大人しそうだけど」
「うん、ツヤツヤしてて可愛いよ」
ガックリとアイザックが項垂れた。
「ククル殿、何が起こったか聞いても良いだろうか」
団長が話かけてきたので説明する。後で一緒に聴いてる団員達も興味津々だ。
「とりあえず危険は無さそうだな。しかし従魔が居るとは聴いてたがまさかホワイトパンサーだとは思わなかった。他にも居るのかい」
「あそこのバトルホースともう1匹いますよ。後は可愛いスライム達とリスの魔獣です」
「あはは、中々だな。今度騎士団の訓練に連れて来て欲しい位だ。よい鍛錬になりそうだな」
それからファル曰く魔物はもう殆ど逃げたよと聴いたのてそれも伝える。
今日の間引きは終了する事になり、街に引き上げる様だ。
私は来た時と同じ様にアイザックとシッコクに跨り森を抜けた。
夕方までには戻る事が出来た。逃げ出した冒険者の事はギルドに騎士団より報告がなされるみたいだ。
広場で本日終了の挨拶と依頼書のサインをもらいギルドに向かう。
受付で依頼料を貰い完了手続きを済ませて宿に戻る後にした。

「さて、ククルこれから色々どうする?」
「そうだね。アイザックは公爵の事、どう思う?」
ルーズベルト公爵に身の内を話さないのならここに留まる理由はない。
伝えるかどうかもまだ、悩んでいて、答えも出ていない。
「そうだね、とりあえずこの街から2時間ほど行くとダンジョンがあるからそっちに行くかい」
「それが良い。そうする」
なんと都合の良い話だろう。それならまたこの街に戻ってくるし時間が経てばもう少し考えもまとまるかも知れない。アイザックの事だから私が答えを出すまで待ってくれるのもわかるからとても良いことだとテンションが上がった。
とりあえず明日は休養日にして明後日からダンジョンに潜る事にした。

出発の日、先ずはギルドにダンジョンに入る手続きをする。
大方決めた日程で戻らない時にギルド側が救助に出向く為の目安にするらしい。
シルバーとシッコクに乗って森を抜けて向かう事にした。
そこから役2時間、入口に到着。
通行証を見せて中に入る。
2匹はとりあえず影に入った。
ここからは徒歩で進む事にする。
今日の目標は5階までだ。
ここのダンジョンは40階まであってアイザックは25階まで攻略済らしいが最下層までは行って無いからと楽しみにしている。
勿論私は初めてでネル様からのお願いもあるから攻略を目標にしたいところだ。
流石に初日は何事もなく5階までたどり着けた。
安全地帯で野営の準備をし、他の冒険者と距離をとりつつ夕食の準備をした。
外で食べると結構睨まれるのでテントのなかで食事をする。
後片付けも面倒なので全て魔法て済ませて寛ぐことにした。
アイザックの話では20階を超えると人も少なくなり難易度も上がるとか。
それなら明日はちょっと頑張って15階まで進む事にして早いとこ20階に到着したいと伝える。
微妙な表情ではあるが了承してくれたので今日のところは早く就寝することにした。
見張りはガルにお任せした。
翌日、テントの周りには結界が作動した痕跡がある。馬鹿な人達が近づいたのだろう。
そんな事は気にせず朝食を済ませて出発する事にした。
それからサクサク次のフロアを目指して進んで行く。
昼頃18階に到着した。
「ククル、ここで休憩にしようか」
「はーい」
安全地帯でお昼ご飯を食べて休憩する。
思いの外早く進む事が出来たので今日中に20階に辿り着けそうだ。
「中々のハイペースだけど大丈夫かい」
「大丈夫だよ。今日中に20階まで行けそうだね。」
「そうだな。今日は20階までにして明日からはゆっくり攻略して行くか」
夕方にもならない時間には20階に到着した。
早目に野営の準備をしてゆっくり休憩する事になった。
明日はとりあえず中ボス戦からになる。
ガルやファルが強すぎて私ですら殆ど見学しているだけだ。
翌日、先ずはボス部屋に足を踏み入れた。
「ガル、ファル、たまには私に先制させてよ」
二人に断って先に攻撃を仕掛けた。
その後はあっさり二匹で倒してしまう。
「なんか俺何にもしてない様な気がする」
「私も殆どついて歩いているだけだよ。クロイスもあまり戦闘に参加してないもんね」
21階への階段を降りながら話をしていると中腹あたりでふと壁に違和感を感じて立ち止まる。
「ククル、どうした?」
「何かこの辺り違和感があるよ」
壁に手を当てた瞬間、身体ごと中に吸い込まれた。
「うわぁ」
「ククル!」
アイザックが呼ぶ声が聞こえたが壁の中に引っ張られて声が聞こえなくなってしまった。
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