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第2.5章 崩壊するゲーム
第136話 任せたいし関わりたくない
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~昼休み~
「お前の推しだろ、なんとかしろ」
「んな事言われましても、僕は平民で貴族寮には入れないんですよ」
昼休みの昼食中、彼女達に自分達の昼食を任せると言ってどの料理が良いのか食堂の厨房付近で言い争っている隙を狙ってそんな話をする。
もちろん魔法とかで話し声が聞こえないように工夫はしている。
「お前イベントで侵入出来ただろ」
「バレたら終わりなんで嫌です、今だってゲームの物語と違って来ているのに、もし貴族寮侵入イベントがなくなっていたら僕は人生終わるんですよ」
クロウとか貴族はメイド達がいるので同棲の様な感じになっているが、クロウとメイディ、それとエムルが夜な夜なやっているプロレス(意味深)や他貴族達が男性の部屋に行くのは本当はかなりヤバい。
階級問題もあるし、貴族同士の繋がりや、婚約者問題、政略的にも問題は繋がる。
つまりクロウ達がやっている事は大人達からすれば『我が家を潰す気か!?この大馬鹿物達がぁ!!!!!』
と、言われてもおかしくないのだ。
ゲーム(に酷似した)世界とは言え、貴族社会や階級問題も普通にある為、ゲームだからと侮ってはいけないのだ。
「まぁ普通はそうなんだけどな、ほらエ○本とかの修学旅行とかさ、そう言うのあるじゃん」
「ありますけど、ここ確かにゲームの世界ですけど、遊びと本気は違いますよ」
よくある、『自分だったらこうする』と言うのを描く漫画や小説があるが、それはただの痛い厨二病なだけで、実際にその現場が来れば出来る人は殆どいないだろう。
「まぁ、クロウ様の所に行くのはちょっと癪ですけどね?」
「…本当にそう思うか?」
「…冗談ですよ、ただ言動を聞く限り、僕達と同じ転生者の可能性は高いですね」
「リュークの事は好きだから一応従順(リューク限定)だけど、物語通りに行かなくてムカついている状態だしな」
あくまでも『転生者』だったら、と言う話だ、ほぼほぼ確定だけど、もし違った場合は本当に申し訳ない。
「紆余曲折はあるけど、一応物語は進んでいる、あとはリュークに任せるしかないけど、そこは問題ないよな?」
「ええ、メジーナ様があのままでもクロウ様は大変ですが、僕は大丈夫です」
確かに惚れ薬の件も、今回の件もリュークには影響はない、影響があるのは俺だけだ。
「分かった、じゃあまた今度話の続きをしよう」
「分かりました」
メイディ達が食器を2人の分も持って来てくれた、今日食べたいものとは違うがそんな事を言える立場じゃないので素直にお礼を言う。
「ありがとう、フィオナ達も早く座って食べようぜ」
「ええ、言われなくてもそうするわ」
相変わらずのフィオナだが、状況が状況な為かなり緊張する、少しのミスでリュークの人生は大きく変わるので出来る限り変えたくない。
「なんの話をしていたんですの?」
「ミオ達の話だよ、貴族の中でも公爵家である俺達が3人、王族が1人、留学生で隣国の貴族が1人」
「それなのに僕は平民で、場違いじゃないかって相談したんですよ」
ミオの質問にクロウとリュークはいい感じに答える、嘘と言えば嘘になるけど、周りからすれば平民が1人貴族達の中にいるなんて可笑しいにも程がある光景だ。
「そうか、ボクはそんなに気にしてなかったけど、確かにそうだね」
「まぁ今更ですけどね」
「そうね、そこにいる男が散々リュークに対して言って来ていたもんね」
と、フィオナは『ジトー』とコチラを睨みつけてくる、つい先日まで『平民の癖に~』と悪役貴族を全うしようとして難癖をつけていた自分が、相談相手なんて可笑しな話だろう。
「それはそうだろ、だからこそお前らはその当たり前をぶっ壊す為に活動を始めたんだろ…俺達も無理矢理入れたくせに」
「ウグッ」
メジーナは終始クロウの事を睨みつけていたが、それ以外はいつも同じような感じだった、平和だが、ゲームとは違う物語に胸騒ぎを覚えながら今日も1日過ごしていく。
——————————————————————
誤字脱字がございましたらコメント等をよろしくお願いします。
後質問等もお願いします。
いいねも出来ればお願いします🙇
「お前の推しだろ、なんとかしろ」
「んな事言われましても、僕は平民で貴族寮には入れないんですよ」
昼休みの昼食中、彼女達に自分達の昼食を任せると言ってどの料理が良いのか食堂の厨房付近で言い争っている隙を狙ってそんな話をする。
もちろん魔法とかで話し声が聞こえないように工夫はしている。
「お前イベントで侵入出来ただろ」
「バレたら終わりなんで嫌です、今だってゲームの物語と違って来ているのに、もし貴族寮侵入イベントがなくなっていたら僕は人生終わるんですよ」
クロウとか貴族はメイド達がいるので同棲の様な感じになっているが、クロウとメイディ、それとエムルが夜な夜なやっているプロレス(意味深)や他貴族達が男性の部屋に行くのは本当はかなりヤバい。
階級問題もあるし、貴族同士の繋がりや、婚約者問題、政略的にも問題は繋がる。
つまりクロウ達がやっている事は大人達からすれば『我が家を潰す気か!?この大馬鹿物達がぁ!!!!!』
と、言われてもおかしくないのだ。
ゲーム(に酷似した)世界とは言え、貴族社会や階級問題も普通にある為、ゲームだからと侮ってはいけないのだ。
「まぁ普通はそうなんだけどな、ほらエ○本とかの修学旅行とかさ、そう言うのあるじゃん」
「ありますけど、ここ確かにゲームの世界ですけど、遊びと本気は違いますよ」
よくある、『自分だったらこうする』と言うのを描く漫画や小説があるが、それはただの痛い厨二病なだけで、実際にその現場が来れば出来る人は殆どいないだろう。
「まぁ、クロウ様の所に行くのはちょっと癪ですけどね?」
「…本当にそう思うか?」
「…冗談ですよ、ただ言動を聞く限り、僕達と同じ転生者の可能性は高いですね」
「リュークの事は好きだから一応従順(リューク限定)だけど、物語通りに行かなくてムカついている状態だしな」
あくまでも『転生者』だったら、と言う話だ、ほぼほぼ確定だけど、もし違った場合は本当に申し訳ない。
「紆余曲折はあるけど、一応物語は進んでいる、あとはリュークに任せるしかないけど、そこは問題ないよな?」
「ええ、メジーナ様があのままでもクロウ様は大変ですが、僕は大丈夫です」
確かに惚れ薬の件も、今回の件もリュークには影響はない、影響があるのは俺だけだ。
「分かった、じゃあまた今度話の続きをしよう」
「分かりました」
メイディ達が食器を2人の分も持って来てくれた、今日食べたいものとは違うがそんな事を言える立場じゃないので素直にお礼を言う。
「ありがとう、フィオナ達も早く座って食べようぜ」
「ええ、言われなくてもそうするわ」
相変わらずのフィオナだが、状況が状況な為かなり緊張する、少しのミスでリュークの人生は大きく変わるので出来る限り変えたくない。
「なんの話をしていたんですの?」
「ミオ達の話だよ、貴族の中でも公爵家である俺達が3人、王族が1人、留学生で隣国の貴族が1人」
「それなのに僕は平民で、場違いじゃないかって相談したんですよ」
ミオの質問にクロウとリュークはいい感じに答える、嘘と言えば嘘になるけど、周りからすれば平民が1人貴族達の中にいるなんて可笑しいにも程がある光景だ。
「そうか、ボクはそんなに気にしてなかったけど、確かにそうだね」
「まぁ今更ですけどね」
「そうね、そこにいる男が散々リュークに対して言って来ていたもんね」
と、フィオナは『ジトー』とコチラを睨みつけてくる、つい先日まで『平民の癖に~』と悪役貴族を全うしようとして難癖をつけていた自分が、相談相手なんて可笑しな話だろう。
「それはそうだろ、だからこそお前らはその当たり前をぶっ壊す為に活動を始めたんだろ…俺達も無理矢理入れたくせに」
「ウグッ」
メジーナは終始クロウの事を睨みつけていたが、それ以外はいつも同じような感じだった、平和だが、ゲームとは違う物語に胸騒ぎを覚えながら今日も1日過ごしていく。
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