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第2章 前途多難な1年目
第77話 憧れの人 リュークside
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一番最初に見たのは貴族対王族の決闘が見られると言う事で僕は訓練所に足を運んだ。
「ここか…人も結構いるな」
周りの話によるとどうやら自分の事が原因らしい、あの時僕を助けてくれた人以外にも見ていた人達がいたらしく、その人達の戦いらしい。
「僕がいない所で、僕に関係する揉め事をしないでほしいな」
しかしそんな事を口にする事は出来ない、僕は平民だ、王族は勿論の事、貴族に対しても言う事は出来ない。
これがこの世界のルールというべきものだ、貴族は平民を見下し、平民は貴族を憎む、互いに協調し合い支え合い、今日まで生きていたのにそれを理解していない。
そんな人達の上位に存在する者達の実力がどんなものなのか、この目で見てみよう。
「…あの人達か、片方はこの国の王女フィオナ様…そしてチューリア家のクロウ様」
この学園に入学するにあたって自分なりに勉強して来た、貴族達が捨てた教科書を使い、ノートを読み、平民でも行ける図書館に行き、出来る事は何でもして来た。
そのおかげでこの学園に入学する事が出来たし、王族や貴族の事も知る事が出来た(当たり前だけど)。
公爵家のクロウ•チューリアは
赤い髪が特徴の男性で、東洋の黄色人種の様な肌と赤い服の上に黒い服を纏っている。
一方王族のフィオナ•ミリティアは
薄みがかった青い髪が特徴の女性で、クロウと同じ様に東洋人のような肌の色で、服装は着崩した感じに着ており、王女と言うよりも娼婦の様な色気さがある。
2人は互いに刃を落とした剣を持つ、真剣ではなくあくまでも模擬戦様に作られた剣だ、しかし当たりどころが悪ければ大怪我をするだろう。
フィオナが観客を見てクロウを嘲笑う、どうやらクロウを痛ぶって、負けた姿を馬鹿にしたいらしい。
「これが王族か…平等を訴えながら、他者を見下す…最低だな」
フィオナの声はよく聞こえる、クロウの事を痛ぶりたくて仕方ない様だ、クロウはその煽りを逆手に取って逆に相手の動きを制限させている。
「始まったか」
フィオナが駆け出しクロウに斬りかかる、しかしクロウは動きを読んでいたかの様に一歩動くだけで攻撃を躱している。
「な!?」
おそらく相当鍛錬を積んだのだろう、今の攻撃でもうフィオナに勝ち目がない事が分かる。
あんなにも素早い斬撃をまぐれで躱せるわけがない、逆にクロウはゆっくりだ、反撃するにしてもまるで素人のような振り下ろしだ。
それをフィオナは何とか避けて、また攻撃をする、しかし当たらない。
「降参は…しないか」
剣同士の試合の時によく見る決着のシーンと同じだが、諦めの悪いフィオナはそれを断り、がむしゃらに剣を振るう。
クロウは動きを読んで最小限の動きで躱し、隙を狙ってフィオナを精神的に追い詰める、実力の差があり過ぎる、これは周りの野次馬も思っている事だろう。
無駄な動き、無駄な構え、無駄な呼吸
その無駄がクロウの精密さをより露呈し、勝ち目がない事が側から見ても分かる。
「クロウ様も、相手がここまで弱いとは思っていなかったのだろうな、なんか変な事を言っているし」
剣にばかり意識が向いている為、足元がお留守となり、子供の様に転ぶ、自分なら大苦戦する相手だが、実力の差がこうもあり過ぎるとそれ以上に弱く見える。
「もう終わりかな」
ここから先は見ててフィオナが無様すぎて逆に可哀想に思えて来た。
自分から喧嘩をふっかけて、煽っている立場から、煽られる立場に変わり、どんな頑張っても彼に一太刀も当てる事なく彼女は負けた。
「結局クロウ様の独壇場だったな」
でも、それがカッコいい
王族に対して媚びへつらう事もなく、自分の意見を真っ向から言い、圧倒的な実力差で叩き伏せる。
彼の様な力が僕は欲しくなった。
——————————————————————
続く
「ここか…人も結構いるな」
周りの話によるとどうやら自分の事が原因らしい、あの時僕を助けてくれた人以外にも見ていた人達がいたらしく、その人達の戦いらしい。
「僕がいない所で、僕に関係する揉め事をしないでほしいな」
しかしそんな事を口にする事は出来ない、僕は平民だ、王族は勿論の事、貴族に対しても言う事は出来ない。
これがこの世界のルールというべきものだ、貴族は平民を見下し、平民は貴族を憎む、互いに協調し合い支え合い、今日まで生きていたのにそれを理解していない。
そんな人達の上位に存在する者達の実力がどんなものなのか、この目で見てみよう。
「…あの人達か、片方はこの国の王女フィオナ様…そしてチューリア家のクロウ様」
この学園に入学するにあたって自分なりに勉強して来た、貴族達が捨てた教科書を使い、ノートを読み、平民でも行ける図書館に行き、出来る事は何でもして来た。
そのおかげでこの学園に入学する事が出来たし、王族や貴族の事も知る事が出来た(当たり前だけど)。
公爵家のクロウ•チューリアは
赤い髪が特徴の男性で、東洋の黄色人種の様な肌と赤い服の上に黒い服を纏っている。
一方王族のフィオナ•ミリティアは
薄みがかった青い髪が特徴の女性で、クロウと同じ様に東洋人のような肌の色で、服装は着崩した感じに着ており、王女と言うよりも娼婦の様な色気さがある。
2人は互いに刃を落とした剣を持つ、真剣ではなくあくまでも模擬戦様に作られた剣だ、しかし当たりどころが悪ければ大怪我をするだろう。
フィオナが観客を見てクロウを嘲笑う、どうやらクロウを痛ぶって、負けた姿を馬鹿にしたいらしい。
「これが王族か…平等を訴えながら、他者を見下す…最低だな」
フィオナの声はよく聞こえる、クロウの事を痛ぶりたくて仕方ない様だ、クロウはその煽りを逆手に取って逆に相手の動きを制限させている。
「始まったか」
フィオナが駆け出しクロウに斬りかかる、しかしクロウは動きを読んでいたかの様に一歩動くだけで攻撃を躱している。
「な!?」
おそらく相当鍛錬を積んだのだろう、今の攻撃でもうフィオナに勝ち目がない事が分かる。
あんなにも素早い斬撃をまぐれで躱せるわけがない、逆にクロウはゆっくりだ、反撃するにしてもまるで素人のような振り下ろしだ。
それをフィオナは何とか避けて、また攻撃をする、しかし当たらない。
「降参は…しないか」
剣同士の試合の時によく見る決着のシーンと同じだが、諦めの悪いフィオナはそれを断り、がむしゃらに剣を振るう。
クロウは動きを読んで最小限の動きで躱し、隙を狙ってフィオナを精神的に追い詰める、実力の差があり過ぎる、これは周りの野次馬も思っている事だろう。
無駄な動き、無駄な構え、無駄な呼吸
その無駄がクロウの精密さをより露呈し、勝ち目がない事が側から見ても分かる。
「クロウ様も、相手がここまで弱いとは思っていなかったのだろうな、なんか変な事を言っているし」
剣にばかり意識が向いている為、足元がお留守となり、子供の様に転ぶ、自分なら大苦戦する相手だが、実力の差がこうもあり過ぎるとそれ以上に弱く見える。
「もう終わりかな」
ここから先は見ててフィオナが無様すぎて逆に可哀想に思えて来た。
自分から喧嘩をふっかけて、煽っている立場から、煽られる立場に変わり、どんな頑張っても彼に一太刀も当てる事なく彼女は負けた。
「結局クロウ様の独壇場だったな」
でも、それがカッコいい
王族に対して媚びへつらう事もなく、自分の意見を真っ向から言い、圧倒的な実力差で叩き伏せる。
彼の様な力が僕は欲しくなった。
——————————————————————
続く
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