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最終章 ~彼らの終着点~

第六百三十一話 意外な結末(呆気ないってことです)

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「構わないぞ?」

「…え?」

~カルデア王国•謁見の間~

あの後時間が掛かっても良いからそれまではミュウの家で暮らそうと言う事になり、手紙を書いて事の詳細を送ったのだが

数日後に謁見する事になり、口頭でも説明したら今の様な感じになった

「よろしいのですか?国王様は私達をこの国に置いておきたいと申しておりましたが…」

「出来ればそうしてくれれば私達も助かる、しかしそれとこれとは話は別なのだ」

「と、申しますと?」

ミュウの質問に国王は「うむ」と頷いて説明してくれる

「私達の国にいてくれればそれだけで他の国との戦争を回避できる防波堤となる」

それは前にも言ってくれた、だからこそエイトはこの国の貴族となった
それによりエイトはこの国において重要な人物になったのだ

「そして他国との対等な同盟を結ぶ事が出来る大きな力ともなったのだ」

「それがミュウとの結婚の事ですか?」

「そうだ、だからこそ他国の公爵家の1人娘ミュウ•フローラとの婚約の仲介人になったのだ」

普通に考えてミュウは留学する為にこの国に来ただけで、本来は別の国の貴族の娘だ、それなのに留学先の国王が結婚を認める約束をするなんて普通は出来ない

しかしこの国は厄災や暗黒神と言った化け物達が攻めて来た時に同じ様な失態を繰り返さない為に作られた学園がある

その学園がある国の国王はそれだけでも他国よりも多少地位が高く、発言力がある
同盟国の貴族の娘との結婚を認めさせるくらいの力はあるのだ

だからこそエイトと言うのはその国の公爵となり、かなりの影響力を及ぼすのだ

「エイトとミュウ、我々の国と同盟国、この2つの国の公爵の2人が結婚する事により、より良好な関係を築けるというものだ」

「だからこそ婿になる為に私達の国に行ってもそれ程問題にならないと?」

「そうだ、私達の国が責められてもエイトがいる以上助けに来るしかないし、ミュウの国が攻められれば我々もカルデア王国の貴族がいる国を守る為に兵を出さなければならない」

エイトがミュウの国で暮らし始めて、カルデア王国が他国に攻められた時、もしカルデア王国が滅べばエイトは元貴族になり、その権力を失うし

ミュウの国が攻められて、もし滅んでしまったら亡命は出来るだろうが、同盟国、しかもエイトと言う世界を救った英雄の暮らす国を見捨てた国としてカルデア王国の信頼は地の底に落ちるだろう

つまりエイト達は政治の道具として多少の融通を利かせて、尚且つそれを利用出来るようにする為に、これくらいの事は大丈夫なのだろう

シルフィの問いにカルデア国王は政治目的がある事を伝え、そう言った経緯がある事を教えてくれた

「成る程、あたし達の力を他国に渡らない様にする為に多少は融通をきかせる…そう言う事ですね?」

「そうだ、お主達には悪いが国を守る為に利用させて貰う、その代わり我々の不利益にならない事ならば可能な限りの要望には応えよう」

嘘を言ったり、下手な言い訳をするより、こう言った感じで正直に話してくれた方がこちらとしてもありがたい

政治目的に使っているから不快になる
と言う事はなく、その代わりの見返りも必ず用意すると言ってくれているので、ならばそれを踏まえて関係を築いた方がいい

「うむ、お主が主様に危害を加えぬ限りワシらはお主の国とミュウの国の防波堤となろう」

「しかし、忘れないでください、あたし達は厄災と暗黒神、世界を終焉にもたらす事が出来ると言う事を」

「ああ、約束しよう」

この言葉に嘘偽りは双方なく、自分達の平和な生活を邪魔しなければ何もしない
もし裏切る様な事をすれば相応の事をやる

だからこそ国王も暗殺とか冤罪などと言った事はしない

そう言った事を踏まえて改めてミュウの実家に帰って婿入りする許可を得る事が出来た
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寝ようと思ったら2時間後に5cmの這い寄る混沌がほぼ目の前の壁に現れて寝れなくなった…柑橘系の皮を外に置くか

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