上 下
605 / 680
最終章 ~彼らの終着点~

第五百八十三話 (カルデアの)国王との謁見

しおりを挟む
カルデア王国~王城内~

「久しぶりにここに来たな」

「そうね、厄災を倒す為に国王に呼ばれたのが初めてだもんね」

王城内に入ったエイト達だが、本当なら兵士達と一緒に行かないといけないのだが、何故か入り口の所に兵士達がいなかったのだ

「不思議ですね、こんなに無防備な状態ですといつでも殺してください、と言っている様なものです」

「シルフィ姉様の言う通りです、何か変ですよ」


「人の気配が全く感じないのじゃ」

取り敢えず国王のいる(であろう)部屋に向かっているが、王城内を掃除しているメイド、執事の姿がなく

見回りをしている兵士達もおらず、まるで廃城内を歩き回っているような感じになる

「まさか神隠しにあっているのか?」

「神って…その神様2人(?)はモルベトールに吸収されたでしょ?」

「そもそもこの世界に神隠しがあるんですかね?」

「神隠し」の正体は、現実的なものに限れば迷子、家出、失踪、夜逃げ、誘拐、拉致、監禁、口減らし、殺害、事故により身動きが取れないなどが想定し得る。 神隠しには「遭いやすい気質」があるといわれ、子供の場合は神経質な者や知的障害がある者、女性の場合、産後の肥立ちが悪いなど、精神的に不安定な時期に遭いやすかったとされる。

と言う話と

神域である山や森で、人が行方不明になったり、街や里からなんの前触れも無く失踪することを、神の仕業としてとらえた概念。 古来用いられていたが、現代でも唐突な失踪のことをこの名称で呼ぶことがある。 天狗隠しとも言う。 

と言う2種類の話がある
エイト達が話しているのは後者の内容だが、その神様は3ヶ月前に完全に消滅している

「あたしは厄災なのでそんな力はありませんが、エルちゃんは暗黒"神"なのでそれくらい造作もない事なのでは?」

「馬鹿かお主はワシがカルデア王国の者達にそんな事をするメリットがないのじゃ」

「確かに」

そもそもいなければ困る相手だ、消えて喜ぶ程人間性を失っているわけでもない
だが、こんなにも静かだとついつい不安になってしまう

「まぁ、行けるだけ行ってみていなかったから帰ろう」

「そうですね、久しぶりの実家(別荘)も楽しみですし」

きっと部屋の中は埃まみれだろう、しっかりと掃除をしなければ埃で喉がやられてしまう

「あと、兄様の実家にも行っておかないといけませんね」

「ワシ達の事も説明しないといけないのじゃ」

アリアとエルはエイトの両親と会った時はまだアリアンと言う姿で登場していた…と言うより姿でいた

その為、エイトの両親はアリアとエルの事を知らないのだ

「まぁ、それよりも前に国王の所に行かないとな」

「うん、その後も面倒な事が多いからね…」

王城に入る前にもエイト達はその事で愚痴を言っていたが、やはりどうしても拒絶反応が起こってしまうのだ

エイトとミュウは「ハァァァァ…」とまた長いため息をこぼして、国王の部屋の前まで歩く

「やっぱり、兵士はいませんね」

「はい、一体どうなっているんでしょうか?」

「主様どうするのじゃ?」

シルフィは兵士がいない事を確認すると、アリアとエルがエイトの方を見る
最終的な判断はエイトに任せるようだ

「…なら、帰r「行きましょ?エイト」そうだな」

「…エイトさん今帰ろうと言いませんでしたか?」

「…何のことだ?」

「兄様…」

「主様…」

ミュウが行こうと決心して扉を掴む、シルフィ達がエイトの事をジト目で見てくるが、気にしないでおこう

「…ハァ….スウ…よし!」

ミュウは扉を思いっきり押して中へと入る

「失礼します!!!国王陛下はいら………へ?」

が、途中で止まってしまいエイト達は中に入れずにいた

「何やってんだミュウ?早く入ろうぜ?」

「そうですよ、やはり誰もいないのですか?」

シルフィ達はミュウの横を通って中を見ると、そこには大勢の兵士やメイド達、その奥には国王が座っていた

そして皆んなが中に入って来た事を確認すると盛大な拍手と敬礼で歓迎された

——————————————————————
剣姫 シャイン
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

高校デビューを果たした幼馴染みが俺を裏切り、親友に全てを奪われるまで

みっちゃん
恋愛
小さい頃、僕は虐められていた幼馴染みの女の子、サユが好きだった 勇気を持って助けるとサユは僕に懐くようになり、次第に仲が良くなっていった 中学生になったある日、 サユから俺は告白される、俺は勿論OKした、その日から俺達は恋人同士になったんだ しかし高校生になり彼女が所謂高校生デビューをはたしてから、俺の大切な人は変わっていき そして 俺は彼女が陽キャグループのリーダーとホテルに向かうの見てしまった、しかも俺といるよりも随分と嬉しそうに… そんな絶望の中、元いじめっ子のチサトが俺に話しかけてくる そして俺はチサトと共にサユを忘れ立ち直る為に前を向く

幼馴染み達が寝取られたが,別にどうでもいい。

みっちゃん
ファンタジー
私達は勇者様と結婚するわ! そう言われたのが1年後に再会した幼馴染みと義姉と義妹だった。 「.....そうか,じゃあ婚約破棄は俺から両親達にいってくるよ。」 そう言って俺は彼女達と別れた。 しかし彼女達は知らない自分達が魅了にかかっていることを、主人公がそれに気づいていることも,そして,最初っから主人公は自分達をあまり好いていないことも。

冤罪で自殺未遂にまで追いやられた俺が、潔白だと皆が気付くまで

一本橋
恋愛
 ある日、密かに想いを寄せていた相手が痴漢にあった。  その犯人は俺だったらしい。  見覚えのない疑惑をかけられ、必死に否定するが周りからの反応は冷たいものだった。  罵倒する者、蔑む者、中には憎悪をたぎらせる者さえいた。  噂はすぐに広まり、あろうことかネットにまで晒されてしまった。  その矛先は家族にまで向き、次第にメチャクチャになっていく。  慕ってくれていた妹すらからも拒絶され、人生に絶望した俺は、自ずと歩道橋へ引き寄せられるのだった──

ダブル魔眼の最強術師 ~前世は散々でしたが、せっかく転生したので今度は最高の人生を目指します!~

雪華慧太
ファンタジー
理不尽なイジメが原因で引きこもっていた俺は、よりにもよって自分の誕生日にあっけなく人生を終えた。魂になった俺は、そこで助けた少女の力で不思議な瞳と前世の記憶を持って異世界に転生する。聖女で超絶美人の母親とエルフの魔法教師! アニメ顔負けの世界の中で今度こそ気楽な学園ライフを送れるかと思いきや、傲慢貴族の息子と戦うことになって……。

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

外れスキル『レベル分配』が覚醒したら無限にレベルが上がるようになったんだが。〜俺を追放してからレベルが上がらなくなったって?知らん〜

純真
ファンタジー
「普通にレベル上げした方が早いじゃない。なんの意味があるのよ」 E級冒険者ヒスイのスキルは、パーティ間でレベルを移動させる『レベル分配』だ。 毎日必死に最弱モンスター【スライム】を倒し続け、自分のレベルをパーティメンバーに分け与えていた。 そんなある日、ヒスイはパーティメンバーに「役立たず」「足でまとい」と罵られ、パーティを追放されてしまう。 しかし、その晩にスキルが覚醒。新たに手に入れたそのスキルは、『元パーティメンバーのレベルが一生上がらなくなる』かわりに『ヒスイは息をするだけでレベルが上がり続ける』というものだった。 そのレベルを新しいパーティメンバーに分け与え、最強のパーティを作ることにしたヒスイ。 『剣聖』や『白夜』と呼ばれるS級冒険者と共に、ヒスイの名は世界中に轟いていく――。 「戯言を。貴様らがいくら成長したところで、私に! ましてや! 魔王様に届くはずがない! 生まれながらの劣等種! それが貴様ら人間だ!」 「――本当にそうか、確かめてやるよ。この俺出来たてホヤホヤの成長をもってな」 これは、『弱き者』が『強き者』になる――ついでに、可愛い女の子と旅をする物語。 ※この作品は『小説家になろう』様、『カクヨム』様にも掲載しております。

家族に無能と追放された冒険者、実は街に出たら【万能チート】すぎた、理由は家族がチート集団だったから

ハーーナ殿下
ファンタジー
 冒険者を夢見る少年ハリトは、幼い時から『無能』と言われながら厳しい家族に鍛えられてきた。無能な自分は、このままではダメになってしまう。一人前の冒険者なるために、思い切って家出。辺境の都市国家に向かう。  だが少年は自覚していなかった。家族は【天才魔道具士】の父、【聖女】の母、【剣聖】の姉、【大魔導士】の兄、【元勇者】の祖父、【元魔王】の祖母で、自分が彼らの万能の才能を受け継いでいたことを。  これは自分が無能だと勘違いしていた少年が、滅亡寸前の小国を冒険者として助け、今までの努力が実り、市民や冒険者仲間、騎士、大商人や貴族、王女たちに認められ、大活躍していく逆転劇である。

処理中です...