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第四章 《第一部》ヒーラー 模索篇
第47話「『水の都フィルマリア』」
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ハイディの家で夜を過ごした俺達は、再び歩き出すことにした。
「アンタらもう行くのか」
「ああ、世話になった」
「ハイディさん、ありがとうございました」
「また会いに来るぞ! パパの知り合いよ!」
「その時はいつでも歓迎するぞ」
俺達はハイディに礼をし、再び歩き出した。にしてもハイディの家族はなぜ『水の都フィルマリア』に移住したのだろうか。
ハイディが住んでいる村は確かに小さい所ではあったが、緑が豊富で綺麗なとこだった。少なくとも不満が出るような場所では無いはずだ。『水の都フィルマリア』という街はそれ程までに綺麗な街なんだろうか……。
「やはり緑はいいな!」
「そうだな、見慣れた景色が一番だ」
「私もそう思います」
砂漠を抜けた俺とルクスはエルザに同意する。確かに、あの過酷な砂漠を抜けてきた後では、この緑の眩しさは心に染みる。命が宿っているような空気、柔らかい土の匂い――これが『普通』だったんだと、改めて実感させられる。
そして、更にここから一週間歩く。道中特に変化はなく、魔獣が出てはエルザが倒す。俺とルクスはそれを眺める……。どうやらエルザはエルフォードの腕を受け継いで強くなったらしい。
それを確かめたいといい、自分から戦いに行っている。中にはエルザの戦いっぷりに逃げ出す魔獣もいたが、エルザはそれを逃がさない! と、追いかけ切り伏せた。その様はさながら『狂人』のようだった。
そして――
「……見えてきた、あれじゃないか?」
「恐らくあれですね」
「おおー! 大きくて綺麗な街だな!」
ついに目的地である水の都らしきものが見えた。まず目に付いたのは大きな風車。次に水だった。いや、湖と言うべきなのだろうか。湖面に映る陽光が輝き、まるで宝石箱のような眩しさだ。
「水の都とはよく言ったものだな」
『水の都フィルマリア』。広大な湖の真ん中に大きな街が浮いていた。透き通るような水に浮くその都市は、まだ入ってもいないのに賑わう声が聞こえてくる。……なるほど、ミスタリス王国とはまた違った景色だな、これは。
「よし! 行くぞ! アスフィ、ルクス!」
「ちょっと待てエルザ!」
「……私達も急ぎましょう、アスフィ。エルザに問題を起こされては困りますので」
確かに、あのお嬢様ならやりかねないな。先走るエルザに続き、俺とルクスも後に続いた。
「――だから私はエルザ・スタイリッシュだと言っているだろう!」
早速揉めていた……。
「いや、だから! それはこっちのセリフだってさっきから言ってんだろう!」
門番の人もそうとう困っていた。大きな門の前に一人の鎧を着た兵士が立っていた。
「どうしたんだ?」
「おい聞いてくれアスフィ! こいつが私をミスタリス王国のエルザ・スタイリッシュだと信じてくれないのだ!」
「だから何回言わせんだ! ミスタリスの王がこんなとこまで来るわけないだろう! からかいに来たのならとっとと帰ってくれ!」
兵士はそうとうイライラしていた。……全く、いきなり揉め事起こしやがって、このバカお嬢様。
「あのー」
「……ん? なんだ兄ちゃん」
「そいつ本当に女王なんですよ。バカ丸出しですけど……」
「あ? 兄ちゃんも、こいつのグルか?」
「おい、アスフィ! 王に向かってバカとは不敬だぞ!」
さっきまで睨み合いをしていた者たちのヘイトが一気に俺に向いてきた。なんなんだよお前ら。息ぴったりだな……。どうやら俺の言葉では無駄なようだ。そんな困っている俺を見て、今度はルクスが前に出た。
「どうも兵士さん。初めまして。『白い悪魔』こと、ルクス・セルロスフォカロです」
ルクスが前に出てお辞儀した。
「あん? ……白い……悪魔……その髪と目……ま、まままさか兄ちゃんがあの本物の『白い悪魔』か!?」
「……そ、そうです。……あと、私は女です」
「あ、ああすまねぇ!! こ、この通りだ! だから殺さないでくれぇ!!!」
「別に殺しませんよ……」
兵士は酷く怯えていた。地面に尻もちをつき腰を抜かしていた。さっきまでの態度はどこに行ったんだ。
「ってことはこの嬢ちゃんは……」
「だから言っているだろう! 私がミスタリスの王だと!」
兵士はその場で勢いよく地面に額を擦り付けた。これはまた綺麗な土下座だな。
「すみませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ったく……そんなに私は王に見えないものなのか」
「ま、エルザは見た目と中身が釣り合ってないからな」
「エルザが悪いです……仕方ありませんね」
「お前たちはどっちの味方なんだ!!」
やかましいお嬢様は置いておくとして、まずは交渉だな。ここを通る為にはこの門番の許可がいる筈だ。こんなところで門番の機嫌を損ねたら入国出来ないかもしれない。既に手遅れかもしれないが。
「なぁあんた、俺達ここに入りたいんだが」
「ああ……! 『白い悪魔』様とミスタリスの女王様だ! もちろん大丈夫だ! ……まさか兄ちゃんも凄い人なのか? こんなビッグな二人と一緒にいるんだ間違いねぇ!」
と一人盛り上がっている兵士。悪いな……俺はただの一般人だよ……。だが、ここで違うと言うと面倒なことになりそうだ。仕方ないここは素直に頷いておくか。
「……あ、ああそうだ」
「はい、そうです」
「うむ、違うぞ」
よし、これで問題なく入れ…………ん?
あれ? 今誰か違うこと言ってなかったか?
「え?」
「……え?」
「……ん? どうしたアスフィ、ルクス」
……。
そうだった俺は忘れていた。このバカお嬢様は、カンの鋭さと空気を読めないのが取り柄だった。
「……『白い悪魔』様、エルザ様どうぞ中へ!」
「……はい、ありがとうございます?」
「うむ、くるしゅうない」
「どうも~」
「――待て兄ちゃん、あんたはダメだ」
ですよねーーーーーーーーーーーー!!
***
ルクスとエルザが入ってからしばらく経った。
「しりとりも飽きたな」
「ああそうだなぁ」
「なぁ、なんで誰も来ないんだ?」
「フィルマリアは今、警戒レベルを上げているんだ。本来なら今この街に入ることは出来ないんだよ」
「ふーん、、そうなのか」
「そうなのさ」
「なんで?」
「しつけーな! 兄ちゃん! 部外者のあんたに教えられる訳ねぇだろ! 国の機密事項だ!」
怒られてしまった。
俺はルクスとエルザに、置いていかれた。ただいま絶賛兵士と雑談中である。どうやら俺は怪しいから入れられないとのことだった。
確かに、ルクスとエルザはS級で顔が広い。その上エルザはミスタリスの王でもある。まぁエルザに関しては、ルクスが居なければ俺と同じく入れなかっただろうが……。
だから俺はこうして膝を抱え兵士と雑談している。
「暇だなぁ」
「いやもう帰れよ兄ちゃん! あんた何しに来たんだよ!?」
帰りたくても帰れないんだよなぁ。地図は無いし、あっても読める自信が無い。方向だって分からない……ルクスが居なければ。
「なぁ、門番さんよ。フィルマリアっていつもこんな風に賑わってるのか?」
「…………昔はな」
昔はとは?
「今より賑わっていたのか」
「……兄ちゃん。悪いことは言わねぇ。神の逆鱗に触れる前にとっと帰れ」
「それは出来ない。俺にも事情があるからな」
母さんの『呪い』の解除。そして、謎の集団、『ゼウスを信仰する者』について。
「……あの嬢さん達を守るのは兄ちゃん、アンタだ」
「あ……? そりゃもちろんそのつもりだが、あいつらはお前も知っての通りそんなにヤワじゃないぞ?」
「……知っているさ。『白い悪魔』と『狂人のエルザ』の強さは冒険者の間では広く知れ渡っているからな……だが、それはあくまで〝人〟の世では、だ。この世界はアンタらの常識が通じない者がいるって話さ。それを覚悟しておけ兄ちゃん」
「……ああ。よく分からんが分かった」
――そんな話をしていると、突然門が開いた。
「アスフィ! お待たせしました!」
「待たせたな、アスフィよ!」
「……どうしたんだ?」
「連れてきましたよ」
「……誰を?」
「アスフィさん初めまして、わたくしはアイリス。ここ、『水の都フィルマリア』を任されている者です」
いきなり大物が出現した。
「ってことはこの国の王なのか?」
「そんな大層なものではございません。わたくしはただ任されているに過ぎません。それより、申し訳ございませんでした。どうぞ中へお入りください」
アイリスと名乗る女性。綺麗な青色の長髪と瞳に、青色を貴重としたワンピースを着ている彼女。水の都らしい装いだな。
「ア、アイリス様!? なぜこんな所まで!?」
「……兵士さん、いつもご苦労さまです。もう大丈夫です。彼は、わたくしの客人でございますので」
「そ、そうでしたか! すみませんでした!」
このアイリス……エルザやルクスとはまた違う気配がするな。強いというような感じではない。なんだこの違和感。
「では、行きましょう。わたくしのホームにご案内致します」
「あ、ああ」
「お待たせしました、アスフィ」
「良かったなアスフィ! ハッハッハ!」
元はと言えばお前のせいだがなバカお嬢様。俺は持っていた母さんの杖でエルザの頭を後ろから殴った。エルザはなぜ殴るのだとか騒いでいるが、ルクスが仕方ありませんよとため息を着く。
俺はついに『水の都フィルマリア』に入ることが出来た。中は思っていた通り、賑わっていた。兵士は警戒レベルを上げていると言っていたが、警戒しているような雰囲気を一切感じない。そして俺達はアイリスのホームへと案内された。
俺は違和感が消えない。なんだろうこの違和感は……。
……
…………
………………
「着きましたここがわたくしのホームです」
アイリスに案内されたそこは、ミスタリスやフォレスティアとは違う。王が住んでいるとはとても思えない。
どこにでもある普通の家だった。
「アンタらもう行くのか」
「ああ、世話になった」
「ハイディさん、ありがとうございました」
「また会いに来るぞ! パパの知り合いよ!」
「その時はいつでも歓迎するぞ」
俺達はハイディに礼をし、再び歩き出した。にしてもハイディの家族はなぜ『水の都フィルマリア』に移住したのだろうか。
ハイディが住んでいる村は確かに小さい所ではあったが、緑が豊富で綺麗なとこだった。少なくとも不満が出るような場所では無いはずだ。『水の都フィルマリア』という街はそれ程までに綺麗な街なんだろうか……。
「やはり緑はいいな!」
「そうだな、見慣れた景色が一番だ」
「私もそう思います」
砂漠を抜けた俺とルクスはエルザに同意する。確かに、あの過酷な砂漠を抜けてきた後では、この緑の眩しさは心に染みる。命が宿っているような空気、柔らかい土の匂い――これが『普通』だったんだと、改めて実感させられる。
そして、更にここから一週間歩く。道中特に変化はなく、魔獣が出てはエルザが倒す。俺とルクスはそれを眺める……。どうやらエルザはエルフォードの腕を受け継いで強くなったらしい。
それを確かめたいといい、自分から戦いに行っている。中にはエルザの戦いっぷりに逃げ出す魔獣もいたが、エルザはそれを逃がさない! と、追いかけ切り伏せた。その様はさながら『狂人』のようだった。
そして――
「……見えてきた、あれじゃないか?」
「恐らくあれですね」
「おおー! 大きくて綺麗な街だな!」
ついに目的地である水の都らしきものが見えた。まず目に付いたのは大きな風車。次に水だった。いや、湖と言うべきなのだろうか。湖面に映る陽光が輝き、まるで宝石箱のような眩しさだ。
「水の都とはよく言ったものだな」
『水の都フィルマリア』。広大な湖の真ん中に大きな街が浮いていた。透き通るような水に浮くその都市は、まだ入ってもいないのに賑わう声が聞こえてくる。……なるほど、ミスタリス王国とはまた違った景色だな、これは。
「よし! 行くぞ! アスフィ、ルクス!」
「ちょっと待てエルザ!」
「……私達も急ぎましょう、アスフィ。エルザに問題を起こされては困りますので」
確かに、あのお嬢様ならやりかねないな。先走るエルザに続き、俺とルクスも後に続いた。
「――だから私はエルザ・スタイリッシュだと言っているだろう!」
早速揉めていた……。
「いや、だから! それはこっちのセリフだってさっきから言ってんだろう!」
門番の人もそうとう困っていた。大きな門の前に一人の鎧を着た兵士が立っていた。
「どうしたんだ?」
「おい聞いてくれアスフィ! こいつが私をミスタリス王国のエルザ・スタイリッシュだと信じてくれないのだ!」
「だから何回言わせんだ! ミスタリスの王がこんなとこまで来るわけないだろう! からかいに来たのならとっとと帰ってくれ!」
兵士はそうとうイライラしていた。……全く、いきなり揉め事起こしやがって、このバカお嬢様。
「あのー」
「……ん? なんだ兄ちゃん」
「そいつ本当に女王なんですよ。バカ丸出しですけど……」
「あ? 兄ちゃんも、こいつのグルか?」
「おい、アスフィ! 王に向かってバカとは不敬だぞ!」
さっきまで睨み合いをしていた者たちのヘイトが一気に俺に向いてきた。なんなんだよお前ら。息ぴったりだな……。どうやら俺の言葉では無駄なようだ。そんな困っている俺を見て、今度はルクスが前に出た。
「どうも兵士さん。初めまして。『白い悪魔』こと、ルクス・セルロスフォカロです」
ルクスが前に出てお辞儀した。
「あん? ……白い……悪魔……その髪と目……ま、まままさか兄ちゃんがあの本物の『白い悪魔』か!?」
「……そ、そうです。……あと、私は女です」
「あ、ああすまねぇ!! こ、この通りだ! だから殺さないでくれぇ!!!」
「別に殺しませんよ……」
兵士は酷く怯えていた。地面に尻もちをつき腰を抜かしていた。さっきまでの態度はどこに行ったんだ。
「ってことはこの嬢ちゃんは……」
「だから言っているだろう! 私がミスタリスの王だと!」
兵士はその場で勢いよく地面に額を擦り付けた。これはまた綺麗な土下座だな。
「すみませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ったく……そんなに私は王に見えないものなのか」
「ま、エルザは見た目と中身が釣り合ってないからな」
「エルザが悪いです……仕方ありませんね」
「お前たちはどっちの味方なんだ!!」
やかましいお嬢様は置いておくとして、まずは交渉だな。ここを通る為にはこの門番の許可がいる筈だ。こんなところで門番の機嫌を損ねたら入国出来ないかもしれない。既に手遅れかもしれないが。
「なぁあんた、俺達ここに入りたいんだが」
「ああ……! 『白い悪魔』様とミスタリスの女王様だ! もちろん大丈夫だ! ……まさか兄ちゃんも凄い人なのか? こんなビッグな二人と一緒にいるんだ間違いねぇ!」
と一人盛り上がっている兵士。悪いな……俺はただの一般人だよ……。だが、ここで違うと言うと面倒なことになりそうだ。仕方ないここは素直に頷いておくか。
「……あ、ああそうだ」
「はい、そうです」
「うむ、違うぞ」
よし、これで問題なく入れ…………ん?
あれ? 今誰か違うこと言ってなかったか?
「え?」
「……え?」
「……ん? どうしたアスフィ、ルクス」
……。
そうだった俺は忘れていた。このバカお嬢様は、カンの鋭さと空気を読めないのが取り柄だった。
「……『白い悪魔』様、エルザ様どうぞ中へ!」
「……はい、ありがとうございます?」
「うむ、くるしゅうない」
「どうも~」
「――待て兄ちゃん、あんたはダメだ」
ですよねーーーーーーーーーーーー!!
***
ルクスとエルザが入ってからしばらく経った。
「しりとりも飽きたな」
「ああそうだなぁ」
「なぁ、なんで誰も来ないんだ?」
「フィルマリアは今、警戒レベルを上げているんだ。本来なら今この街に入ることは出来ないんだよ」
「ふーん、、そうなのか」
「そうなのさ」
「なんで?」
「しつけーな! 兄ちゃん! 部外者のあんたに教えられる訳ねぇだろ! 国の機密事項だ!」
怒られてしまった。
俺はルクスとエルザに、置いていかれた。ただいま絶賛兵士と雑談中である。どうやら俺は怪しいから入れられないとのことだった。
確かに、ルクスとエルザはS級で顔が広い。その上エルザはミスタリスの王でもある。まぁエルザに関しては、ルクスが居なければ俺と同じく入れなかっただろうが……。
だから俺はこうして膝を抱え兵士と雑談している。
「暇だなぁ」
「いやもう帰れよ兄ちゃん! あんた何しに来たんだよ!?」
帰りたくても帰れないんだよなぁ。地図は無いし、あっても読める自信が無い。方向だって分からない……ルクスが居なければ。
「なぁ、門番さんよ。フィルマリアっていつもこんな風に賑わってるのか?」
「…………昔はな」
昔はとは?
「今より賑わっていたのか」
「……兄ちゃん。悪いことは言わねぇ。神の逆鱗に触れる前にとっと帰れ」
「それは出来ない。俺にも事情があるからな」
母さんの『呪い』の解除。そして、謎の集団、『ゼウスを信仰する者』について。
「……あの嬢さん達を守るのは兄ちゃん、アンタだ」
「あ……? そりゃもちろんそのつもりだが、あいつらはお前も知っての通りそんなにヤワじゃないぞ?」
「……知っているさ。『白い悪魔』と『狂人のエルザ』の強さは冒険者の間では広く知れ渡っているからな……だが、それはあくまで〝人〟の世では、だ。この世界はアンタらの常識が通じない者がいるって話さ。それを覚悟しておけ兄ちゃん」
「……ああ。よく分からんが分かった」
――そんな話をしていると、突然門が開いた。
「アスフィ! お待たせしました!」
「待たせたな、アスフィよ!」
「……どうしたんだ?」
「連れてきましたよ」
「……誰を?」
「アスフィさん初めまして、わたくしはアイリス。ここ、『水の都フィルマリア』を任されている者です」
いきなり大物が出現した。
「ってことはこの国の王なのか?」
「そんな大層なものではございません。わたくしはただ任されているに過ぎません。それより、申し訳ございませんでした。どうぞ中へお入りください」
アイリスと名乗る女性。綺麗な青色の長髪と瞳に、青色を貴重としたワンピースを着ている彼女。水の都らしい装いだな。
「ア、アイリス様!? なぜこんな所まで!?」
「……兵士さん、いつもご苦労さまです。もう大丈夫です。彼は、わたくしの客人でございますので」
「そ、そうでしたか! すみませんでした!」
このアイリス……エルザやルクスとはまた違う気配がするな。強いというような感じではない。なんだこの違和感。
「では、行きましょう。わたくしのホームにご案内致します」
「あ、ああ」
「お待たせしました、アスフィ」
「良かったなアスフィ! ハッハッハ!」
元はと言えばお前のせいだがなバカお嬢様。俺は持っていた母さんの杖でエルザの頭を後ろから殴った。エルザはなぜ殴るのだとか騒いでいるが、ルクスが仕方ありませんよとため息を着く。
俺はついに『水の都フィルマリア』に入ることが出来た。中は思っていた通り、賑わっていた。兵士は警戒レベルを上げていると言っていたが、警戒しているような雰囲気を一切感じない。そして俺達はアイリスのホームへと案内された。
俺は違和感が消えない。なんだろうこの違和感は……。
……
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「着きましたここがわたくしのホームです」
アイリスに案内されたそこは、ミスタリスやフォレスティアとは違う。王が住んでいるとはとても思えない。
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