Promised Happiness

8. 会いたい

8-6 プロハピじゃないところ

「そろそろ休憩しよか」「うん。また川まで行こう。【のんびり】のおかげかな、あんまりお腹空かないけどマールはずっと戦ってくれてるもんね。僕ばっかり楽してごめん…」「オレも腹はへっとらんけどティエラとゆっくり話したいんよ」「…タラシだ…」「なんやて？」「マールは僕に優しすぎるんじゃない？」「嫌なん？」「…嫌じゃないけど…っていうか…すごく嬉しいんだけどさ」「ならええやん。オレはティエラを甘やかしたいんよ。リアルで会う前にメロメロにしたんねん」「もう！マール、バカなの？」「へ？」「わかんないの？僕、もうメロメロなの！」マールはミニボアの突進よりも強いカウンターをくらって、成す術もなくしゃがみ込んだ。

「ん！やっぱりお醤油って偉大！」「せやな。買うて正解やったわ」「他のところに行ったら、もっと美味しくなるやつあるかもね」「…その前にリアルで会って…もしオレのこと好きになってくれへんかったら、もうここでも会えへんようになってまうやろ…」「…あのね、僕がマールを、ウミを好きにならないわけないでしょ。僕の方が怖いんだよ。ウミが僕のこと好きになってくれなかったらどうしよう、って」「んなわけないやん！」「…マール…僕、プロハピじゃないところで待ち合わせしたい」「！ええんか！ほな、宿に戻ったらきちんと決めよ。やっぱりイヤ、とか言われても聞かんぞ」「フフ、絶対言わないもん」

休憩後の２人は無敵であった。コッコの嘴に突かれてもコヨテンに噛みつかれても、２人の回りを包むふわふわに守られているようで痛みなど感じなかった。そして依頼の魔物を倒し終わった時、ブランが吠えてティエラを呼んだ。