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森林の国、エルフの歴史
エルフの国の終わり
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同日、夕暮れ。
ヴォクシーラギルド、地下訓練室。
「そうだ。バランス保持は無意識で行える事が最低レベル、感覚を体に沁み付けろ」
広い訓練場内を黒い影が縦横無尽に駆け巡る。各部位の発射口から衝撃波を噴出させ、あらゆる方向から襲い来る光矢を立体的な動きで躱し続ける。
「機動力を得た代わりに堅牢さを捨てたその防具。他の素材で補ってはいますが、受けられる程のものには届いていない。故に一度の負傷が致命になると思いなさい」
黒い鎧の主──クラガは一度も鎧に傷つける事無く動き回り、しかし回避のみに専念してはおらず確実にシーナに迫りつつあった。
「勿論回避のみで勝てる争いは無い。ソレは貴方の戦い方をする上での前提だ。その機動力で躱し、翻弄し、そして仕留める。それを──」
クラガは手を伸ばし、指先がシーナに触れるその刹那。全身を覆っていた黒鎧が形を変え小さな黒い箱として腰に収まる。そして周囲から絶え間なく襲う光矢はクラガに向かう進路を変えず、しかし直撃の寸前で霧散し姿を消した。
「魔力の切れる制限時間内に終えなさい。今の貴方は、そうしなければ丸腰です」
「あぁクソ! あとちょっとだったってのによ!」
悪態を付きながら座り込むクラガに、シーナは溜息をつきながら追加の情報を与えた。
「矢が掠れたのは六十五回。直撃は二十一回。その内致命傷となるのは九回。私が寸前で矢を消していなければ大凡十七回ほど死んでいたでしょう。──ええ、貴方の言うとおりあと少し、あと五回ほど死を重ねれば私に一度は触れられたでしょう」
「お前……師匠ならもうちったぁ弟子を労ってだな……。こう、褒めて伸ばすとかよ……」
「褒めてはいますよ? 躱すどころか移動も覚束なかった初日に比べれば飛躍的に成長はしている。死亡回数も二十を超えることは無くなり、あと一秒あれば私に触れるまでに迫った。武器を持っていれば確実に届いていたでしょう」
「そんだけ死んでりゃそりゃあな!」
不満げに吠えるクラガに本心で褒めているのにとやや困った表情を浮かべるシーナ。その視線を彼の腰にある箱に移す。
「やはり、その形状では無く以前の籠手に戻すべきでは? 機動力こそ丸腰より遅くはなるが、武器としては十分使える。何も無いよりは良いだろう」
「ああ、それな。俺も迷ってはいたんだが……黒鎧と籠手。今となっちゃあ戦い方があまりに違いすぎる。俺は二つの戦い方を使い分けるなんて器用な真似出来ねぇからよ。だからデュアミスリルのもう一つの形態を籠手からこの魔力吸収炉にした」
「確か……魔力の吸収質と伝導率の良い鉱石でしたか」
「おう。前は魔力補充はアリアとエリシアに頼りっぱなしだったが、こうすりゃ俺一人でも出来るしな。それに黒鎧状態でも多少は補充できて持続時間もちったぁ延びる」
「なるほど……鎧は全身覆わずに半分の量で各部位だけにすれば、二つ作れて交代で使えるから隙が出来ないのでは?」
「馬鹿言え。これ以上防御力下げたら俺の死亡回数が増えるじゃねぇか」
「…………」
なんとも言えない顔をするシーナ。
「流石に半分は冗談だけどよ。俺もそれは考えてたんだが改良の時に同業とアリアに猛反対されてな」
「猛反対……」
「んなもん浪漫がねぇだろ! ってよ」
「浪漫……」
「分かるか?」
「分からない」
「だよな……?」
二人が疑問符を浮かべながら唸る。一見すれば正反対の性格をしていそうな彼らだが、シーナは戦い方に、クラガは武具職人として合理的、効率的な考えが少なからずあるため、その点で共通していた彼らは周囲が想像していたよりは馬が合うようだった。しかし今はその考え方故に首を傾げている。
「あ、そういえばよ」
不意にクラガが思う出したように口を開いた。
「アンタ、初日から光矢しか使ってないけどなんか理由あるのか? うちのエリシアはとんでもねぇ手数で来るし、前の勝負じゃ曲がったりする矢飛ばしてただろ」
「……逆に聞きますが、手数で攻められて対応出来ますか?」
「…………」
とても渋い顔をするクラガ。
「冗談ですよ。あの時の矢は私の魔法では無く、矢自体がそういう動きをする魔具です。私は……この光矢以外の魔法は使えないのです」
「ふぅん、そうか。どれ、そろそろ飯にするか。アンタはどうするんだ?」
精製した光矢を手に持ちやや躊躇いながらした発言をまるで聞いていなかったかのように流され、小さくはあるがシーナは初めてクラガに動揺を見せた。
「え……それだけですか?」
「それだけって……何がだよ?」
「いえ、私がこの魔法しか使えない事について……、あまり人には話していませんが、大なり小なり何かしらの反応はあったものですから……」
「おい、馬鹿にしてんのか。んなこといったら俺なんて一つも使えねぇぞ」
「ハイ・ドワーフとエルフで比べるものでは……いえ、止めておきましょう。貴方が気にしないなら、それでいいです」
何故か胸を張るクラガに比較対象が違うと反論しようとしたが、その反論が自身にとっても無駄なことに気づき飲み込んだ。
「んなことより飯だ飯。師匠のきっつい修行のお陰で出来の悪い弟子は毎日腹ぺこなんだよ」
「この程度で空腹になるようではまだまだです」
「勘弁してくれ」
どこか先程より互いに対する表情が柔らかくなった二人。
扉に手をかけようとする彼らに、外からの来訪者がその行く手を阻んだ。
***
「……なぁオイ」
「どうしたのガル。あ、ガヴァールそれ頂き」
「んなぁ!? おいおいマジかよちとやべぇなこりゃ……んじゃ、こっちだ」
「あ、ガヴァールさんそれ頂きます」
「お前もかよエリシア! ちったぁ師匠に遠慮しろよ」
「むしろ容赦無くする方が日頃の修練の成果を見せることが出来てるかと」
「そうそう、弟子が結果を見せてるんだから褒めてあげないと。あ、それね」
「それとこれとは話が……ってさらっと取るんじゃねぇよ!」
「はい、私終わりです。頑張って下さいね師匠」
「おいこらふざけんな!」
「そりゃあこっちの台詞だテメェ等!」
ちょうど日も沈んだころ。酒場の二階席で夕食を食べながら木札を使った遊戯に興じていたエクシア、ガヴァール、エリシアにガルシオが業を煮やして怒鳴りつけた。
「どうしたのガル、急に大声出して。あ、一緒にやる? ルール教えるよ?」
「おう、やろうぜ。そんで俺を最下位から脱出させてくれ」
「ガルシオさんご安心下さい。最下位だけにはさせませんので」
「違ぇよ! なんでわざわざ俺んとこきて遊んでんだよ、余所でやれ余所で!」
見当違いな優しさを見せる三人に更に声を荒げ他の席を指さす。
「いいじゃん。交流会交流会。最近お互い忙しくて、それこそこんなに何日も一緒にいてご飯食べられる日なんて無かったんだし。エリシアちゃんも一緒だしね」
「一緒って、こいつは別に仲間に入るわけじゃねぇだろ」
「いやまあそうだけどさ。アリアの仲間な訳だから実質、さ。今後会う機会も増えるだろうし……そうだ、今ガヴァールと修行してるんだよね。どう、調子は?」
ガルシオを慣れたようになだめるエクシア。その質問にガヴァールは酒を呷りながら上機嫌に答えた。
「おう、もう順調順調! 元々ハイ・エルフで魔力の量も質も、魔法の手数も戦闘方法も豊富だからな。そこに俺の悪知恵が増えりゃあもう怖いもん無しよ!」
「その割にはまだ一撃も当たってはいないのですが……」
「ガッハッハ! そりゃあ俺に比べりゃあまだまだひよっこよ。なぁに、エルフの寿命は俺等より長ぇんだ。そのうち一撃くらい当たるようになるさ!」
「長いといってもせいぜい二、三十年程度ですし、それでも一撃ですか……」
がくりと肩を落とすエリシアと豪快に笑うガヴァール。エクシアはそんな二人に笑みを浮かべ、ガルシオは横目で静かに窓の外を見ていた。
「修行と言やあよぉ、お前もレイとなんかコソコソやってなかったか? 昨日訓練室に入るの見かけたぜ?」
「あ、見られちゃった? そうそう、レイの新技の練習台。もう着いていくのがやっとで……正直荷が重いのなんの……」
机に突っ伏し深い溜息を吐きながらエクシアに、エリシアが少し意外そうな顔をした。
「あら、そうなんですか? 私てっきり……」
パーティの中で一番エクシアさんが強いのかと。と言いかけて、失礼な言い方にもなると気づき言葉を止めた。しかし当人のエクシアは彼女の気遣いに気づき悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「まっ、単純な戦闘力でいえば強いのはぶっちぎりで僕だよ? 一番の座は誰にも渡す気は無いね」
「ったりめーだろうが、テメェはなんでも出来すぎるんだよ。ほらエリシア、だいぶざっくりだがこういうことだ」
ブイサインを作りアピールするエクシア。どう反応すべきか困惑しているエリシアを見かねてガヴァールが木札を五枚並べながら口を開いた。
「一枚目が剣やら斧やらの武器を使った近距離戦闘。二枚目は素手での近距離戦闘。三枚目は弓とかの遠距離戦闘。四枚目が魔法を使った戦闘。五枚目が回復系だとするだろ。んで俺等の強みそれぞれこの木札に重ねて表すとだな……例えば俺は四枚目五枚目はすっからかんだが、それ以外にはそれなりには木札を載せられる。ニナなんかはほぼ何も載せられねぇが、五枚目にはどこまででも載せられるって具合にな」
ちらりとエリシアの方を見て、何が言いたいかを理解した様子を見せているか確認すると続けた。
「んでエクシアは五枚全部に結構な枚数載せられる……アリアも何気にこのタイプだな。二枚目三枚目がちと少なめだが、全体的にバランスは良い。んでレイだが、あいつはニナと同じタイプで刀術……一枚目にしか載せられねぇ。ガルシオもだな。二体目、素手での格闘だけだ」
にやりと自分を見るガヴァールにガルシオはチラリとだけ木札に目をやり、しかし舌打ちをすると直ぐ視線を外に戻した。
「ここでエクシアがさっき言った戦闘力ってのはこの木札の枚数だな。そりゃ多けりゃ多いほど強い戦い方があるってことだ。それが複数に分かれてるなら相手に合わせて戦い方を変えられるって事でもある。だから全部が高水準のエクシアが一位ってことだ……が、こいつが疲れてたのはレイとも修行だから。あいつの刀術の修行だから、エクシアも当然一枚目、剣術で相手しねえといけねぇ……まあ修行内容に寄るだろうがな。その時、エクシアの一枚目に載せられるのが十枚だとすると、レイのは……」
「二十は載せて良いよ。もう無理無理。他の木札から引っ張ってきて誤魔化してで精一杯」
「なるほど……因みにシーナさんはどういった感じなのですか?」
エリシアのふと思いついただけの素朴な質問。しかしガヴァールとエクシアはうぅんと唸った。
「あいつなぁ……まあ、見てる限りは三枚目特化……いや、あれは魔法ではあるから四枚目もか……?」
「身のこなしもかなり良いから、二枚目にも載せられる可能性も……」
何故かあれかこれかと話し合う二人に、エリシアはもしやと疑問を投げる。
「もしかして……シーナさんの事をあまりご存じでない……?」
「やっ、ちっ違ぇんだ!」
「そうそう! 仲間はずれにしてるとか、興味が無いとか微塵も!」
慌てすぎてむしろ疑惑が深まった気がしなくも無いが、しかしどうやら嘘ではないようだった。
「なんというか、シーナさんは……ねぇ?」
「あぁ、こう……底が見え無ぇんだ」
「底、ですか?」
その表現にエリシアは首を傾げる。
「おう。あいつの武器は弓矢。もっと言うならあの光矢だ。んで近距離戦で相手が集団だろうが問題なく戦える身体能力。その辺踏まえてさっきみたいな評価かってなるんだが……」
「なんというか、それ以外の戦い方が出来ても不思議じゃ無いって思えるんだよね」
──それはどういう事でしょうか?
エリシアがそう口を開くよりも早くガルシオが口を開いた。
「……なぁ、女。エルフってのはどいつもこいつもクソ真面目に規則正しいのか?」
「女って……個人差は当然ありますが、ヒューマンやドワーフより規律を重んじる傾向があるとよく言われますね」
「うん。僕もそんなイメージある。実際シーナさんはちょっとお堅いところあるしね」
「ああ全くだ。ちっとばかし気を利かせてくれてもいいものだろうに……急にそんなことを聞いてどうした?」
いくつかの出来事を思い出しながら苦々しい顔を浮かべるガヴァール。彼の質問にガルシオは目線を窓の外……街の雑踏から外さず答えた。
「俺等がここに来てからよ、離れてる奴らがずっと同じ動きしてんだよ」
「同じって……まあみんな仕事とかあるだろうから同じ事はしてるんじゃない?」
「……じゃあよ、毎日毎日同じ場所、同じ時間に同じ動きを寸分狂わずしてるのは? そのくせ俺等が近くにいる時だけは俺等に合わせて動きを変えるのは?」
「それは……ッ!?」
自分たちの会話が途切れたことにより、周囲が酒場とは思えない無音になっていることに気づく。
店員、客。周囲全てのエルフが無表情でこちらを見て、その手には各々の武器が握られている。更に外からは魔力の反応も感じられる。
「……ガルが気づいちゃったからに一票」
「俺も」
「私も」
「んな訳無ぇだろ。見える範囲だが……多分これ国中の奴らがそうだぞ」
「じゃあ条件が揃ったから動き出した……って事かな。ところでさ」
状況だけ見ればこれ以上無く危険な状態。それにも関わらずエクシアは努めて口調で、笑みを浮かべ、そしてしっかり青ざめていた。
「どうしよっか、これ?」
次の瞬間、内と外からの攻撃により酒場は音を立てて崩壊した。
ヴォクシーラギルド、地下訓練室。
「そうだ。バランス保持は無意識で行える事が最低レベル、感覚を体に沁み付けろ」
広い訓練場内を黒い影が縦横無尽に駆け巡る。各部位の発射口から衝撃波を噴出させ、あらゆる方向から襲い来る光矢を立体的な動きで躱し続ける。
「機動力を得た代わりに堅牢さを捨てたその防具。他の素材で補ってはいますが、受けられる程のものには届いていない。故に一度の負傷が致命になると思いなさい」
黒い鎧の主──クラガは一度も鎧に傷つける事無く動き回り、しかし回避のみに専念してはおらず確実にシーナに迫りつつあった。
「勿論回避のみで勝てる争いは無い。ソレは貴方の戦い方をする上での前提だ。その機動力で躱し、翻弄し、そして仕留める。それを──」
クラガは手を伸ばし、指先がシーナに触れるその刹那。全身を覆っていた黒鎧が形を変え小さな黒い箱として腰に収まる。そして周囲から絶え間なく襲う光矢はクラガに向かう進路を変えず、しかし直撃の寸前で霧散し姿を消した。
「魔力の切れる制限時間内に終えなさい。今の貴方は、そうしなければ丸腰です」
「あぁクソ! あとちょっとだったってのによ!」
悪態を付きながら座り込むクラガに、シーナは溜息をつきながら追加の情報を与えた。
「矢が掠れたのは六十五回。直撃は二十一回。その内致命傷となるのは九回。私が寸前で矢を消していなければ大凡十七回ほど死んでいたでしょう。──ええ、貴方の言うとおりあと少し、あと五回ほど死を重ねれば私に一度は触れられたでしょう」
「お前……師匠ならもうちったぁ弟子を労ってだな……。こう、褒めて伸ばすとかよ……」
「褒めてはいますよ? 躱すどころか移動も覚束なかった初日に比べれば飛躍的に成長はしている。死亡回数も二十を超えることは無くなり、あと一秒あれば私に触れるまでに迫った。武器を持っていれば確実に届いていたでしょう」
「そんだけ死んでりゃそりゃあな!」
不満げに吠えるクラガに本心で褒めているのにとやや困った表情を浮かべるシーナ。その視線を彼の腰にある箱に移す。
「やはり、その形状では無く以前の籠手に戻すべきでは? 機動力こそ丸腰より遅くはなるが、武器としては十分使える。何も無いよりは良いだろう」
「ああ、それな。俺も迷ってはいたんだが……黒鎧と籠手。今となっちゃあ戦い方があまりに違いすぎる。俺は二つの戦い方を使い分けるなんて器用な真似出来ねぇからよ。だからデュアミスリルのもう一つの形態を籠手からこの魔力吸収炉にした」
「確か……魔力の吸収質と伝導率の良い鉱石でしたか」
「おう。前は魔力補充はアリアとエリシアに頼りっぱなしだったが、こうすりゃ俺一人でも出来るしな。それに黒鎧状態でも多少は補充できて持続時間もちったぁ延びる」
「なるほど……鎧は全身覆わずに半分の量で各部位だけにすれば、二つ作れて交代で使えるから隙が出来ないのでは?」
「馬鹿言え。これ以上防御力下げたら俺の死亡回数が増えるじゃねぇか」
「…………」
なんとも言えない顔をするシーナ。
「流石に半分は冗談だけどよ。俺もそれは考えてたんだが改良の時に同業とアリアに猛反対されてな」
「猛反対……」
「んなもん浪漫がねぇだろ! ってよ」
「浪漫……」
「分かるか?」
「分からない」
「だよな……?」
二人が疑問符を浮かべながら唸る。一見すれば正反対の性格をしていそうな彼らだが、シーナは戦い方に、クラガは武具職人として合理的、効率的な考えが少なからずあるため、その点で共通していた彼らは周囲が想像していたよりは馬が合うようだった。しかし今はその考え方故に首を傾げている。
「あ、そういえばよ」
不意にクラガが思う出したように口を開いた。
「アンタ、初日から光矢しか使ってないけどなんか理由あるのか? うちのエリシアはとんでもねぇ手数で来るし、前の勝負じゃ曲がったりする矢飛ばしてただろ」
「……逆に聞きますが、手数で攻められて対応出来ますか?」
「…………」
とても渋い顔をするクラガ。
「冗談ですよ。あの時の矢は私の魔法では無く、矢自体がそういう動きをする魔具です。私は……この光矢以外の魔法は使えないのです」
「ふぅん、そうか。どれ、そろそろ飯にするか。アンタはどうするんだ?」
精製した光矢を手に持ちやや躊躇いながらした発言をまるで聞いていなかったかのように流され、小さくはあるがシーナは初めてクラガに動揺を見せた。
「え……それだけですか?」
「それだけって……何がだよ?」
「いえ、私がこの魔法しか使えない事について……、あまり人には話していませんが、大なり小なり何かしらの反応はあったものですから……」
「おい、馬鹿にしてんのか。んなこといったら俺なんて一つも使えねぇぞ」
「ハイ・ドワーフとエルフで比べるものでは……いえ、止めておきましょう。貴方が気にしないなら、それでいいです」
何故か胸を張るクラガに比較対象が違うと反論しようとしたが、その反論が自身にとっても無駄なことに気づき飲み込んだ。
「んなことより飯だ飯。師匠のきっつい修行のお陰で出来の悪い弟子は毎日腹ぺこなんだよ」
「この程度で空腹になるようではまだまだです」
「勘弁してくれ」
どこか先程より互いに対する表情が柔らかくなった二人。
扉に手をかけようとする彼らに、外からの来訪者がその行く手を阻んだ。
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「……なぁオイ」
「どうしたのガル。あ、ガヴァールそれ頂き」
「んなぁ!? おいおいマジかよちとやべぇなこりゃ……んじゃ、こっちだ」
「あ、ガヴァールさんそれ頂きます」
「お前もかよエリシア! ちったぁ師匠に遠慮しろよ」
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「それとこれとは話が……ってさらっと取るんじゃねぇよ!」
「はい、私終わりです。頑張って下さいね師匠」
「おいこらふざけんな!」
「そりゃあこっちの台詞だテメェ等!」
ちょうど日も沈んだころ。酒場の二階席で夕食を食べながら木札を使った遊戯に興じていたエクシア、ガヴァール、エリシアにガルシオが業を煮やして怒鳴りつけた。
「どうしたのガル、急に大声出して。あ、一緒にやる? ルール教えるよ?」
「おう、やろうぜ。そんで俺を最下位から脱出させてくれ」
「ガルシオさんご安心下さい。最下位だけにはさせませんので」
「違ぇよ! なんでわざわざ俺んとこきて遊んでんだよ、余所でやれ余所で!」
見当違いな優しさを見せる三人に更に声を荒げ他の席を指さす。
「いいじゃん。交流会交流会。最近お互い忙しくて、それこそこんなに何日も一緒にいてご飯食べられる日なんて無かったんだし。エリシアちゃんも一緒だしね」
「一緒って、こいつは別に仲間に入るわけじゃねぇだろ」
「いやまあそうだけどさ。アリアの仲間な訳だから実質、さ。今後会う機会も増えるだろうし……そうだ、今ガヴァールと修行してるんだよね。どう、調子は?」
ガルシオを慣れたようになだめるエクシア。その質問にガヴァールは酒を呷りながら上機嫌に答えた。
「おう、もう順調順調! 元々ハイ・エルフで魔力の量も質も、魔法の手数も戦闘方法も豊富だからな。そこに俺の悪知恵が増えりゃあもう怖いもん無しよ!」
「その割にはまだ一撃も当たってはいないのですが……」
「ガッハッハ! そりゃあ俺に比べりゃあまだまだひよっこよ。なぁに、エルフの寿命は俺等より長ぇんだ。そのうち一撃くらい当たるようになるさ!」
「長いといってもせいぜい二、三十年程度ですし、それでも一撃ですか……」
がくりと肩を落とすエリシアと豪快に笑うガヴァール。エクシアはそんな二人に笑みを浮かべ、ガルシオは横目で静かに窓の外を見ていた。
「修行と言やあよぉ、お前もレイとなんかコソコソやってなかったか? 昨日訓練室に入るの見かけたぜ?」
「あ、見られちゃった? そうそう、レイの新技の練習台。もう着いていくのがやっとで……正直荷が重いのなんの……」
机に突っ伏し深い溜息を吐きながらエクシアに、エリシアが少し意外そうな顔をした。
「あら、そうなんですか? 私てっきり……」
パーティの中で一番エクシアさんが強いのかと。と言いかけて、失礼な言い方にもなると気づき言葉を止めた。しかし当人のエクシアは彼女の気遣いに気づき悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「まっ、単純な戦闘力でいえば強いのはぶっちぎりで僕だよ? 一番の座は誰にも渡す気は無いね」
「ったりめーだろうが、テメェはなんでも出来すぎるんだよ。ほらエリシア、だいぶざっくりだがこういうことだ」
ブイサインを作りアピールするエクシア。どう反応すべきか困惑しているエリシアを見かねてガヴァールが木札を五枚並べながら口を開いた。
「一枚目が剣やら斧やらの武器を使った近距離戦闘。二枚目は素手での近距離戦闘。三枚目は弓とかの遠距離戦闘。四枚目が魔法を使った戦闘。五枚目が回復系だとするだろ。んで俺等の強みそれぞれこの木札に重ねて表すとだな……例えば俺は四枚目五枚目はすっからかんだが、それ以外にはそれなりには木札を載せられる。ニナなんかはほぼ何も載せられねぇが、五枚目にはどこまででも載せられるって具合にな」
ちらりとエリシアの方を見て、何が言いたいかを理解した様子を見せているか確認すると続けた。
「んでエクシアは五枚全部に結構な枚数載せられる……アリアも何気にこのタイプだな。二枚目三枚目がちと少なめだが、全体的にバランスは良い。んでレイだが、あいつはニナと同じタイプで刀術……一枚目にしか載せられねぇ。ガルシオもだな。二体目、素手での格闘だけだ」
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「二十は載せて良いよ。もう無理無理。他の木札から引っ張ってきて誤魔化してで精一杯」
「なるほど……因みにシーナさんはどういった感じなのですか?」
エリシアのふと思いついただけの素朴な質問。しかしガヴァールとエクシアはうぅんと唸った。
「あいつなぁ……まあ、見てる限りは三枚目特化……いや、あれは魔法ではあるから四枚目もか……?」
「身のこなしもかなり良いから、二枚目にも載せられる可能性も……」
何故かあれかこれかと話し合う二人に、エリシアはもしやと疑問を投げる。
「もしかして……シーナさんの事をあまりご存じでない……?」
「やっ、ちっ違ぇんだ!」
「そうそう! 仲間はずれにしてるとか、興味が無いとか微塵も!」
慌てすぎてむしろ疑惑が深まった気がしなくも無いが、しかしどうやら嘘ではないようだった。
「なんというか、シーナさんは……ねぇ?」
「あぁ、こう……底が見え無ぇんだ」
「底、ですか?」
その表現にエリシアは首を傾げる。
「おう。あいつの武器は弓矢。もっと言うならあの光矢だ。んで近距離戦で相手が集団だろうが問題なく戦える身体能力。その辺踏まえてさっきみたいな評価かってなるんだが……」
「なんというか、それ以外の戦い方が出来ても不思議じゃ無いって思えるんだよね」
──それはどういう事でしょうか?
エリシアがそう口を開くよりも早くガルシオが口を開いた。
「……なぁ、女。エルフってのはどいつもこいつもクソ真面目に規則正しいのか?」
「女って……個人差は当然ありますが、ヒューマンやドワーフより規律を重んじる傾向があるとよく言われますね」
「うん。僕もそんなイメージある。実際シーナさんはちょっとお堅いところあるしね」
「ああ全くだ。ちっとばかし気を利かせてくれてもいいものだろうに……急にそんなことを聞いてどうした?」
いくつかの出来事を思い出しながら苦々しい顔を浮かべるガヴァール。彼の質問にガルシオは目線を窓の外……街の雑踏から外さず答えた。
「俺等がここに来てからよ、離れてる奴らがずっと同じ動きしてんだよ」
「同じって……まあみんな仕事とかあるだろうから同じ事はしてるんじゃない?」
「……じゃあよ、毎日毎日同じ場所、同じ時間に同じ動きを寸分狂わずしてるのは? そのくせ俺等が近くにいる時だけは俺等に合わせて動きを変えるのは?」
「それは……ッ!?」
自分たちの会話が途切れたことにより、周囲が酒場とは思えない無音になっていることに気づく。
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「……ガルが気づいちゃったからに一票」
「俺も」
「私も」
「んな訳無ぇだろ。見える範囲だが……多分これ国中の奴らがそうだぞ」
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【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
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※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
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【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
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カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
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最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
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最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
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侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
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戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
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S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
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[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
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