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1巻
1-3
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「奥義――飛び回転斬り」
一度宙に飛び上がり、敵目がけて回転しながら放たれる剣技だ。ジャンプの勢いと、身体を捻ることで得られる遠心力を用いて、敵の防御ごとぶった斬る必殺技。
原作でもボスキャラ相手によく使っていた。
一撃でも当たれば、勝負は終わる。
だが、この攻略法を俺は知っている。
身体の回転に合わせて背中に回り込むと、絶対に躱せるのだ。
同時に、剣の死角へ入れば――
「……完璧にわたしの負け、ですね」
クレハさんの背後に回った俺は、首筋の後ろに剣を突きつける。
俺のカウンターが決まった。
「今の動きでわかりました。アルフォンス様は……やはり本物です」
立ち上がったクレハさんは、負けたというのに清々しい表情をしていた。
「もし本当の戦闘なら、わたしは二度、死んでいました」
「いや、そんなことは……」
俺が言いかけた時、クレハさんは意を決したように話し始める。
「……アルフォンス様にお願いがございます。師匠を辞めさせていただけませんか」
「えっ? どうして?」
突然の師弟関係解消に、俺は驚く。
ロゼリア先生に続いて、クレハさんも……?
「あたしが教えられることはもうないからです」
「でも、俺、まだまだ未熟者で……もっと師匠からいろいろ学びたいのですが」
魔法はまだしも、剣は初めてまだ半年ほどだ。
「アルフォンス様の剣は、あたしを凌ぐほどの力があります。あとは実戦の中で技を磨けばよいかと」
「師匠は俺より強いじゃないですか。だからまだ俺の師匠に……」
「アルフォンス様は、無意識のうちに私に手加減をしているのだと思います。師匠を倒してはいけないという、いわば心の障壁があるのです」
「心の、障壁……?」
「ええ。師匠より強くなった弟子には、よくあることです。私の存在がすでに、アルフォンス様がさらに強くなる障害となっています」
「俺が無意識にわざとクレハさんに勝たないようにしている……」
「はい。でも先ほどの手合わせで確信しました。その障壁ももう少しで克服できると。だからもはや教えることはありません。しかし……私はアルフォンス様の剣才をもっと見ていたいのです。だから……」
クレハさんが俺の前に跪く。
「私をアルフォンス様の師匠ではなく、騎士にしてください。アルフォンス様のお側に置いていただけませんか?」
騎士契約――貴族が冒険者を騎士として雇い、その冒険者はひとりの主君に忠誠を誓う。
「剣聖のクレハが無能貴族の騎士に……」
「あり得ないだろ。信じられない」
「どの貴族とも絶対に契約しなかったのに」
再び周囲の冒険者からどよめきが上がった。
剣聖のクレハさんは、たくさんの有力貴族から騎士契約のオファーがあったが、すべて断ってきたらしい。シナリオでは、クレハと騎士契約をするのは主人公だ。
だからここで俺が契約すれば、主人公とは契約を結べなくなる。
「アルフォンス様、お願いします。どうか私と騎士契約をしてください……」
クレハさんがアルフォンスの騎士になってくれたら、冒険者になった時に心強い。
それに、クレハさんはアルフォンスの剣の才能を認めてくれた人だ。
シナリオが完全に壊れてしまうが……無下に断ることはできないな。
「わかりました。騎士契約しましょう」
「つ……っ! あ、ありがとうございますっ!」
クレハさんが笑顔で立ち上がった。
「では、騎士契約を行います」
俺は剣に魔力を込めて、詠唱する。
「汝、我を生涯の主君として忠誠を誓うか?」
「誓います!」
「汝を我の騎士とする」
俺は剣で、クレハさんの両肩を叩いた。
これで契約完了だ。
ゲームだと主人公の仲間だった存在が、アルフォンスの仲間になるなんて……
◇ ◇ ◇
「アルフォンス様、おはようございます……」
リコが俺を起こしに来た。
妙にテンションが低い、なんてもんじゃない。
初めて出会った時よりも何倍も元気がなかった。
「どうした……? 体調悪いのか?」
「す、すみません……今日は……アルフォンス様が魔法学園に行く日。アルフォンス様と離れるかと思うとあたし……う、う、うわああああああああんっ!!」
リコが泣き出してしまった。
想定外の反応に、俺は戸惑う。
原作では、リコはアルフォンスをゴキブリのごとく嫌っていて、彼の嫌がらせに耐えかねて、ロゼリア同様自ら命を絶つ哀れなメイド。しかも、テキストでそのエピソードが出てくるだけのただのモブだ。
シナリオ上で大きく影響してくるのは、リコが記した遺書だ。
それにより、アルフォンスの悪事がすべて明らかになり、アルフォンスは退場する。
つまり、リコはアルフォンスの破滅のきっかけを作るキャラなのだ。
だから、これまでもリコの好感度がマイナスにならないように、かなり注意して対応していたのだが――
「もうアルフォンス様のお世話をできないと思うと、胸が、張り裂けそうで……死んでしまいたいです」
「え……えーと、リコは俺と関わるの嫌じゃなかったの?」
「最初は……ほんの少し嫌だったんですけど、今は……むしろお世話できない方が辛いといいますか……」
「そ、そっか……」
これは、リコの好感度が思ったより上がってしまったということか?
それとも、主人に気を遣って演技しているのか? いや、リコの目を見ると、どう考えても俺を騙しているようには思えないが……
「アルフォンス様にお仕えできないのでしたら、あたしの人生には悔いはありません……いっそのこと――」
リコは、テーブルに置いてあったレターナイフを手にとって、自身の喉元に突きつけた。
「死んでしまいます……っ!」
ヤバい。このままじゃ、ルートは違うのにシナリオと同じようにリコが自殺してしまう!
「待ってくれ……っ!」
俺はリコの腕を掴む。
「では……アルフォンス様のお側に、一生、置いてくださいますか?」
「置く、置くよ! 置くから死ぬのはやめてくれっ!」
「……でしたら、魔法学園の寮でも、アルフォンス様の使用人にしていただけますね?」
「うん。リコが俺の使用人だ」
「あたしだけを、使用人にしていただけますね?」
ぐいっと、リコが顔を近付けてくる。
もしかして脅されてる?
俺が一瞬返答に迷っていると、再びリコがレターナイフに手を伸ばす。
「……わかりました。あたしの他にも女をお側に置くのですね。では、この首をぶった切って――」
「わかったっ! リコだけを使用人にするから!」
「……ありがとうございます! リコはとっても嬉しゅうございます。誠心誠意、身も心も、昼も夜も、アルフォンス様にお仕えいたしますっ!」
気になる言い回しだったが、リコが死ぬのをやめてくれたのならよかった。
「では、学園へ行く支度をしましょう」
魔法学園に行く準備を終えた俺は、屋敷の門の前で、馬車に乗ろうとしていた。
さすがは王国一の金持ち貴族、ヴァリエ侯爵家。
馬車は金ピカだ。
馬の蹄まで黄金にしていて……
完全にお金の無駄遣いだろ……父上は何を考えているんだ?
こんな馬車で街を通れば、民衆のヘイトを買ってしまうし、森では盗賊に襲われる危険だってあるだろうに。
「アルフォンス様。ヴァリエ侯爵様からご伝言です。『息子よ。貴族たる者、民衆から憎まれても贅沢をせよ』とのことです」
「マジかよ……」
そんなこと言ってるから、ヴァリエ侯爵家は滅亡したんじゃ……ある意味、貴族らしいとも言えるけど。
しかし、今から新しい馬車を探していては、入学式に間に合わない。
「……アルフォンス様、おはようございます」
俺がどうするか悩んでいたら、レギーネが屋敷の門から入ってきた。
「おはよう。レギーネ」
「……これからご出発ですか?」
「うん。レギーネも?」
「はい……」
相変わらず、俺に対しては言葉数が少ないレギーネだ。
シナリオでは、レギーネは学園編で、アルフォンスと婚約破棄して主人公を好きになる。
主人公が作るハーレムの一員だ。
アルフォンスのことは、子どもの頃から嫌っているという設定。
最近、なぜかちょくちょくヴァリエ侯爵家を訪ねてきたが、結局、レギーネの好感度は上がらなかったみたいだ。
「で、何か用か、レギーネ?」
「……っ! アルフォンス様とわたくしは、許嫁なのですよ。一緒に学園へ行くのは当たり前ではありませんか?」
「えっ? そうなの?」
「……ひどいです。アルフォンス様はわたくしと、一緒に行きたくないのですね……」
「そんなことないけど」
嫌われていたはずのレギーネから登校の誘いを受けるとは。
想定外すぎる展開に、目を丸くしてしまう俺。
そんな俺の態度にレギーネはプイっと頬を膨らませながら、出ていってしまった。
「ふんっ! もういいですわっ! その悪趣味極まりない馬車で、せいぜい民衆の憎しみをガンガン積み上げるがいいのです……っ!」
やっぱりレギーネには嫌われているな。レギーネのアルフォンス嫌いは『ドミナント・タクティクス』の設定だから、運命として受け入れるしかないか……
「ふふ。レギーネ様は、アルフォンス様のことがお好きなようですね」
リコがにっこり笑って、俺に言う。
「そうか? どう見ても俺を嫌っているようにしか思えないけど……」
「もう……アルフォンス様は鈍感すぎです。レギーネ様は、素直に自分の気持ちを言えないタイプなのですよ」
「それってつまり、ツンデレってこと?」
「あの、つんでれ……とは?」
「いや、なんでもない。忘れてくれ」
一応、剣と魔法のファンタジー世界の設定だ。ツンデレ、という言葉は伝わらなかった。
もしレギーネがツンデレな女の子だったとしても、アルフォンスにデレる未来はまったく見えないのだが。
「しかし……強力なライバルが出現しました。許嫁ポジションは最強ですから……」
「……? どうした? リコ?」
「な、何でもありませんっ……! さ、急がないと遅れてしまいますっ!」
第四話 俺の知っている主人公と何かが違う
「見てください~っ! アルフォンス様、すごくカッコいいですっ!」
「うむ。さすがは我が主。素晴らしい剣さばきだ!」
セプテリオン魔法学園への道中。
馬車の中で、リコとクレハが写し絵を見ていた。
写し絵というのは、魔法や魔道具によって一部分を撮影して動画化したものだ。
どうやら誰かに隠し撮りされていたらしい。
二人が見ているのは、先日、ヴァリエ侯爵領に侵入した盗賊団を俺が捕まえた時の映像だった。
「アルフォンス様、やっぱり自分が水の魔術師だって名乗り出た方がいいのでは……?」
「リコの言う通りです。我が主の剣の才能を、もっと世間に知ってもらうべきだ」
「俺は魔法学園で勉強に打ち込みたいんだよ。変に目立ってギルドの依頼とかやりたくないし」
それは表向きの理由で、本音は目立つことで主人公サイドに俺の存在を知られるとマズイからだ。
主人公たちとはなるべく離れていたい。
盗賊団を倒したのは単に経験値が欲しかっただけで、名声などは求めていない。
実際、姿がバレないように変装魔法で顔は少し変えておいた。
「確かに顔の感じが違いますね。顎が大きくて、目が小さくなっています」
「変装魔法はとても高度な魔法と聞くが……我が主の魔法の才はすさまじいな……」
「それより気になってたんだけど、リコだけでなくクレハも学園についてくるの?」
「もちろんです。アルフォンス様とは騎士契約を交わした身。護衛から身の回りの世話までなんでもします」
クレハはそう言って自信満々に胸を叩いたのだった。
◇ ◇ ◇
リコ達と話しているうちに王都に到着した。
「ここが王都なんですね! すごく大きいです……」
「人がたくさんいるな」
王都グランシオン。
アルトリア王国の首都だ。
魔族からの侵略に備えて、四方が高い城壁で囲まれている。
アルトリア国王の城を中心に、冒険者ギルドやら商会やら亜人の移住区やらが点在しているエリアだ。
俺たちは馬車を降りて、セプテリオン魔法学園へ向かう。
いよいよここから『ドミナント・タクティクス』の本編が始まるのか……
セプテリオン魔法学園は王城の南にある。
城のようにデカい校舎と学生寮。
学園自体がひとつの地区を成すほど、広大なキャンパスだ。
学園の門の前に来たところで、俺はここで起きるイベントを思い返していた。
内容は、門の前でこけたエルフの女の子を主人公が治癒するというものだ。
本来この世界ではエルフは人間から差別の対象になっているため、誰も見向きもしないのだが、そこに主人公が颯爽と現れて助ける。
一方アルフォンスは、差別対象のエルフを罵倒したことで主人公から制裁を受ける。
そして、その様子を見ていた王女殿下のオリヴィアが主人公に話しかける。
といういわば、主人公とヒロインの王女の関わりが生まれるきっかけだ。
お。そんなことを思い出しているうちに主人公が現れた。
名前は、ジーク・マインド。
黒髪の黒目で、日本人に近い見た目。
性格は真面目で努力家。弱者を放っておけない優しい心の持ち主。
平民でありながら魔法が使える『特異者』だ。
ん? でもゲームより人相が悪いような……?
「うわあああああんっ!」
学園の門の前で、エルフの女の子が泣いてる。
額には、パックリと大きな傷。
街の人は見て見ぬフリだ。
ここまでは原作通りだな。
「大丈夫だよ。今、俺が治してあげるから」
そこにジークが近寄って、エルフの女の子に治癒魔法を使っている。
「うえええん……」
だが、額の傷は少しずつ塞がっていくものの、思ったより時間がかかっているようだ。
いくら主人公のジークといえども、まだレベル1。治癒魔法の効果はかなり弱い。
転び方が悪かったのか、額の傷は深いようだ。
「アルフォンス様、あの子かわいそうですね。あのままだと傷痕が残ってしまうかもしれません……」
リコが横から俺に言う。
女の子の顔に、傷が残るのは忍びない。
「そうだな……」
「アルフォンス様なら、きっとキレイに治せますよね」
「あ……あぁ」
ここで俺が女の子を助けたら、原作の流れとズレてしまう可能性があるから、なるべく関わりたくないのだが、さっきからリコが有無を言わせぬ迫力で俺に迫ってくる。
俺はリコの圧に負けて渋々頷いた。
ジークとさえ関わらなければ、影響は少ないはず。
彼と会話せずに、その場を立ち去ればいい。
俺は黙ってエルフの女の子に近付いた。
「あなたは……?」
割り込んできた俺にジークは驚く。
「――治癒魔法、ハイヒール」
傷を完璧に治すために、俺は上級治癒魔法のハイヒールを使った。
ジークの使った下級治癒魔法のヒールより、回復力は数百倍ある。
ゲームでは、レベル50に到達して使える魔法だ。
一瞬で額の傷は塞がり、元通りキレイに治る。
「……もう痛くない。お兄ちゃん、ありがとう」
「……」
お礼を言うエルフの女の子に俺は軽く会釈だけして、何も言わず離れようとする。
「娘の怪我を治してくれてありがとうございました。せめてこれだけでも」
そこに女の子を追って後からやってきた母親らしき人が現れ、俺に銀貨を手渡そうとしてきた。
「いえ、困っている人を助けるのは貴族の義務ですので。気持ちだけで十分です」
俺はもう一度だけ二人に会釈して、その場を立ち去る。
「さすがアルフォンス様っ!」
リコが俺を褒めてくれるが、俺はそのままそそくさと門へ向かう。
「さっさと行こう。目立ちたくないから」
なるべく印象に残らないようにしたいからな。
「……チッ!」
今、ジークの舌打ちが聞こえたような?
いや、そんなわけないか。
一度宙に飛び上がり、敵目がけて回転しながら放たれる剣技だ。ジャンプの勢いと、身体を捻ることで得られる遠心力を用いて、敵の防御ごとぶった斬る必殺技。
原作でもボスキャラ相手によく使っていた。
一撃でも当たれば、勝負は終わる。
だが、この攻略法を俺は知っている。
身体の回転に合わせて背中に回り込むと、絶対に躱せるのだ。
同時に、剣の死角へ入れば――
「……完璧にわたしの負け、ですね」
クレハさんの背後に回った俺は、首筋の後ろに剣を突きつける。
俺のカウンターが決まった。
「今の動きでわかりました。アルフォンス様は……やはり本物です」
立ち上がったクレハさんは、負けたというのに清々しい表情をしていた。
「もし本当の戦闘なら、わたしは二度、死んでいました」
「いや、そんなことは……」
俺が言いかけた時、クレハさんは意を決したように話し始める。
「……アルフォンス様にお願いがございます。師匠を辞めさせていただけませんか」
「えっ? どうして?」
突然の師弟関係解消に、俺は驚く。
ロゼリア先生に続いて、クレハさんも……?
「あたしが教えられることはもうないからです」
「でも、俺、まだまだ未熟者で……もっと師匠からいろいろ学びたいのですが」
魔法はまだしも、剣は初めてまだ半年ほどだ。
「アルフォンス様の剣は、あたしを凌ぐほどの力があります。あとは実戦の中で技を磨けばよいかと」
「師匠は俺より強いじゃないですか。だからまだ俺の師匠に……」
「アルフォンス様は、無意識のうちに私に手加減をしているのだと思います。師匠を倒してはいけないという、いわば心の障壁があるのです」
「心の、障壁……?」
「ええ。師匠より強くなった弟子には、よくあることです。私の存在がすでに、アルフォンス様がさらに強くなる障害となっています」
「俺が無意識にわざとクレハさんに勝たないようにしている……」
「はい。でも先ほどの手合わせで確信しました。その障壁ももう少しで克服できると。だからもはや教えることはありません。しかし……私はアルフォンス様の剣才をもっと見ていたいのです。だから……」
クレハさんが俺の前に跪く。
「私をアルフォンス様の師匠ではなく、騎士にしてください。アルフォンス様のお側に置いていただけませんか?」
騎士契約――貴族が冒険者を騎士として雇い、その冒険者はひとりの主君に忠誠を誓う。
「剣聖のクレハが無能貴族の騎士に……」
「あり得ないだろ。信じられない」
「どの貴族とも絶対に契約しなかったのに」
再び周囲の冒険者からどよめきが上がった。
剣聖のクレハさんは、たくさんの有力貴族から騎士契約のオファーがあったが、すべて断ってきたらしい。シナリオでは、クレハと騎士契約をするのは主人公だ。
だからここで俺が契約すれば、主人公とは契約を結べなくなる。
「アルフォンス様、お願いします。どうか私と騎士契約をしてください……」
クレハさんがアルフォンスの騎士になってくれたら、冒険者になった時に心強い。
それに、クレハさんはアルフォンスの剣の才能を認めてくれた人だ。
シナリオが完全に壊れてしまうが……無下に断ることはできないな。
「わかりました。騎士契約しましょう」
「つ……っ! あ、ありがとうございますっ!」
クレハさんが笑顔で立ち上がった。
「では、騎士契約を行います」
俺は剣に魔力を込めて、詠唱する。
「汝、我を生涯の主君として忠誠を誓うか?」
「誓います!」
「汝を我の騎士とする」
俺は剣で、クレハさんの両肩を叩いた。
これで契約完了だ。
ゲームだと主人公の仲間だった存在が、アルフォンスの仲間になるなんて……
◇ ◇ ◇
「アルフォンス様、おはようございます……」
リコが俺を起こしに来た。
妙にテンションが低い、なんてもんじゃない。
初めて出会った時よりも何倍も元気がなかった。
「どうした……? 体調悪いのか?」
「す、すみません……今日は……アルフォンス様が魔法学園に行く日。アルフォンス様と離れるかと思うとあたし……う、う、うわああああああああんっ!!」
リコが泣き出してしまった。
想定外の反応に、俺は戸惑う。
原作では、リコはアルフォンスをゴキブリのごとく嫌っていて、彼の嫌がらせに耐えかねて、ロゼリア同様自ら命を絶つ哀れなメイド。しかも、テキストでそのエピソードが出てくるだけのただのモブだ。
シナリオ上で大きく影響してくるのは、リコが記した遺書だ。
それにより、アルフォンスの悪事がすべて明らかになり、アルフォンスは退場する。
つまり、リコはアルフォンスの破滅のきっかけを作るキャラなのだ。
だから、これまでもリコの好感度がマイナスにならないように、かなり注意して対応していたのだが――
「もうアルフォンス様のお世話をできないと思うと、胸が、張り裂けそうで……死んでしまいたいです」
「え……えーと、リコは俺と関わるの嫌じゃなかったの?」
「最初は……ほんの少し嫌だったんですけど、今は……むしろお世話できない方が辛いといいますか……」
「そ、そっか……」
これは、リコの好感度が思ったより上がってしまったということか?
それとも、主人に気を遣って演技しているのか? いや、リコの目を見ると、どう考えても俺を騙しているようには思えないが……
「アルフォンス様にお仕えできないのでしたら、あたしの人生には悔いはありません……いっそのこと――」
リコは、テーブルに置いてあったレターナイフを手にとって、自身の喉元に突きつけた。
「死んでしまいます……っ!」
ヤバい。このままじゃ、ルートは違うのにシナリオと同じようにリコが自殺してしまう!
「待ってくれ……っ!」
俺はリコの腕を掴む。
「では……アルフォンス様のお側に、一生、置いてくださいますか?」
「置く、置くよ! 置くから死ぬのはやめてくれっ!」
「……でしたら、魔法学園の寮でも、アルフォンス様の使用人にしていただけますね?」
「うん。リコが俺の使用人だ」
「あたしだけを、使用人にしていただけますね?」
ぐいっと、リコが顔を近付けてくる。
もしかして脅されてる?
俺が一瞬返答に迷っていると、再びリコがレターナイフに手を伸ばす。
「……わかりました。あたしの他にも女をお側に置くのですね。では、この首をぶった切って――」
「わかったっ! リコだけを使用人にするから!」
「……ありがとうございます! リコはとっても嬉しゅうございます。誠心誠意、身も心も、昼も夜も、アルフォンス様にお仕えいたしますっ!」
気になる言い回しだったが、リコが死ぬのをやめてくれたのならよかった。
「では、学園へ行く支度をしましょう」
魔法学園に行く準備を終えた俺は、屋敷の門の前で、馬車に乗ろうとしていた。
さすがは王国一の金持ち貴族、ヴァリエ侯爵家。
馬車は金ピカだ。
馬の蹄まで黄金にしていて……
完全にお金の無駄遣いだろ……父上は何を考えているんだ?
こんな馬車で街を通れば、民衆のヘイトを買ってしまうし、森では盗賊に襲われる危険だってあるだろうに。
「アルフォンス様。ヴァリエ侯爵様からご伝言です。『息子よ。貴族たる者、民衆から憎まれても贅沢をせよ』とのことです」
「マジかよ……」
そんなこと言ってるから、ヴァリエ侯爵家は滅亡したんじゃ……ある意味、貴族らしいとも言えるけど。
しかし、今から新しい馬車を探していては、入学式に間に合わない。
「……アルフォンス様、おはようございます」
俺がどうするか悩んでいたら、レギーネが屋敷の門から入ってきた。
「おはよう。レギーネ」
「……これからご出発ですか?」
「うん。レギーネも?」
「はい……」
相変わらず、俺に対しては言葉数が少ないレギーネだ。
シナリオでは、レギーネは学園編で、アルフォンスと婚約破棄して主人公を好きになる。
主人公が作るハーレムの一員だ。
アルフォンスのことは、子どもの頃から嫌っているという設定。
最近、なぜかちょくちょくヴァリエ侯爵家を訪ねてきたが、結局、レギーネの好感度は上がらなかったみたいだ。
「で、何か用か、レギーネ?」
「……っ! アルフォンス様とわたくしは、許嫁なのですよ。一緒に学園へ行くのは当たり前ではありませんか?」
「えっ? そうなの?」
「……ひどいです。アルフォンス様はわたくしと、一緒に行きたくないのですね……」
「そんなことないけど」
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想定外すぎる展開に、目を丸くしてしまう俺。
そんな俺の態度にレギーネはプイっと頬を膨らませながら、出ていってしまった。
「ふんっ! もういいですわっ! その悪趣味極まりない馬車で、せいぜい民衆の憎しみをガンガン積み上げるがいいのです……っ!」
やっぱりレギーネには嫌われているな。レギーネのアルフォンス嫌いは『ドミナント・タクティクス』の設定だから、運命として受け入れるしかないか……
「ふふ。レギーネ様は、アルフォンス様のことがお好きなようですね」
リコがにっこり笑って、俺に言う。
「そうか? どう見ても俺を嫌っているようにしか思えないけど……」
「もう……アルフォンス様は鈍感すぎです。レギーネ様は、素直に自分の気持ちを言えないタイプなのですよ」
「それってつまり、ツンデレってこと?」
「あの、つんでれ……とは?」
「いや、なんでもない。忘れてくれ」
一応、剣と魔法のファンタジー世界の設定だ。ツンデレ、という言葉は伝わらなかった。
もしレギーネがツンデレな女の子だったとしても、アルフォンスにデレる未来はまったく見えないのだが。
「しかし……強力なライバルが出現しました。許嫁ポジションは最強ですから……」
「……? どうした? リコ?」
「な、何でもありませんっ……! さ、急がないと遅れてしまいますっ!」
第四話 俺の知っている主人公と何かが違う
「見てください~っ! アルフォンス様、すごくカッコいいですっ!」
「うむ。さすがは我が主。素晴らしい剣さばきだ!」
セプテリオン魔法学園への道中。
馬車の中で、リコとクレハが写し絵を見ていた。
写し絵というのは、魔法や魔道具によって一部分を撮影して動画化したものだ。
どうやら誰かに隠し撮りされていたらしい。
二人が見ているのは、先日、ヴァリエ侯爵領に侵入した盗賊団を俺が捕まえた時の映像だった。
「アルフォンス様、やっぱり自分が水の魔術師だって名乗り出た方がいいのでは……?」
「リコの言う通りです。我が主の剣の才能を、もっと世間に知ってもらうべきだ」
「俺は魔法学園で勉強に打ち込みたいんだよ。変に目立ってギルドの依頼とかやりたくないし」
それは表向きの理由で、本音は目立つことで主人公サイドに俺の存在を知られるとマズイからだ。
主人公たちとはなるべく離れていたい。
盗賊団を倒したのは単に経験値が欲しかっただけで、名声などは求めていない。
実際、姿がバレないように変装魔法で顔は少し変えておいた。
「確かに顔の感じが違いますね。顎が大きくて、目が小さくなっています」
「変装魔法はとても高度な魔法と聞くが……我が主の魔法の才はすさまじいな……」
「それより気になってたんだけど、リコだけでなくクレハも学園についてくるの?」
「もちろんです。アルフォンス様とは騎士契約を交わした身。護衛から身の回りの世話までなんでもします」
クレハはそう言って自信満々に胸を叩いたのだった。
◇ ◇ ◇
リコ達と話しているうちに王都に到着した。
「ここが王都なんですね! すごく大きいです……」
「人がたくさんいるな」
王都グランシオン。
アルトリア王国の首都だ。
魔族からの侵略に備えて、四方が高い城壁で囲まれている。
アルトリア国王の城を中心に、冒険者ギルドやら商会やら亜人の移住区やらが点在しているエリアだ。
俺たちは馬車を降りて、セプテリオン魔法学園へ向かう。
いよいよここから『ドミナント・タクティクス』の本編が始まるのか……
セプテリオン魔法学園は王城の南にある。
城のようにデカい校舎と学生寮。
学園自体がひとつの地区を成すほど、広大なキャンパスだ。
学園の門の前に来たところで、俺はここで起きるイベントを思い返していた。
内容は、門の前でこけたエルフの女の子を主人公が治癒するというものだ。
本来この世界ではエルフは人間から差別の対象になっているため、誰も見向きもしないのだが、そこに主人公が颯爽と現れて助ける。
一方アルフォンスは、差別対象のエルフを罵倒したことで主人公から制裁を受ける。
そして、その様子を見ていた王女殿下のオリヴィアが主人公に話しかける。
といういわば、主人公とヒロインの王女の関わりが生まれるきっかけだ。
お。そんなことを思い出しているうちに主人公が現れた。
名前は、ジーク・マインド。
黒髪の黒目で、日本人に近い見た目。
性格は真面目で努力家。弱者を放っておけない優しい心の持ち主。
平民でありながら魔法が使える『特異者』だ。
ん? でもゲームより人相が悪いような……?
「うわあああああんっ!」
学園の門の前で、エルフの女の子が泣いてる。
額には、パックリと大きな傷。
街の人は見て見ぬフリだ。
ここまでは原作通りだな。
「大丈夫だよ。今、俺が治してあげるから」
そこにジークが近寄って、エルフの女の子に治癒魔法を使っている。
「うえええん……」
だが、額の傷は少しずつ塞がっていくものの、思ったより時間がかかっているようだ。
いくら主人公のジークといえども、まだレベル1。治癒魔法の効果はかなり弱い。
転び方が悪かったのか、額の傷は深いようだ。
「アルフォンス様、あの子かわいそうですね。あのままだと傷痕が残ってしまうかもしれません……」
リコが横から俺に言う。
女の子の顔に、傷が残るのは忍びない。
「そうだな……」
「アルフォンス様なら、きっとキレイに治せますよね」
「あ……あぁ」
ここで俺が女の子を助けたら、原作の流れとズレてしまう可能性があるから、なるべく関わりたくないのだが、さっきからリコが有無を言わせぬ迫力で俺に迫ってくる。
俺はリコの圧に負けて渋々頷いた。
ジークとさえ関わらなければ、影響は少ないはず。
彼と会話せずに、その場を立ち去ればいい。
俺は黙ってエルフの女の子に近付いた。
「あなたは……?」
割り込んできた俺にジークは驚く。
「――治癒魔法、ハイヒール」
傷を完璧に治すために、俺は上級治癒魔法のハイヒールを使った。
ジークの使った下級治癒魔法のヒールより、回復力は数百倍ある。
ゲームでは、レベル50に到達して使える魔法だ。
一瞬で額の傷は塞がり、元通りキレイに治る。
「……もう痛くない。お兄ちゃん、ありがとう」
「……」
お礼を言うエルフの女の子に俺は軽く会釈だけして、何も言わず離れようとする。
「娘の怪我を治してくれてありがとうございました。せめてこれだけでも」
そこに女の子を追って後からやってきた母親らしき人が現れ、俺に銀貨を手渡そうとしてきた。
「いえ、困っている人を助けるのは貴族の義務ですので。気持ちだけで十分です」
俺はもう一度だけ二人に会釈して、その場を立ち去る。
「さすがアルフォンス様っ!」
リコが俺を褒めてくれるが、俺はそのままそそくさと門へ向かう。
「さっさと行こう。目立ちたくないから」
なるべく印象に残らないようにしたいからな。
「……チッ!」
今、ジークの舌打ちが聞こえたような?
いや、そんなわけないか。
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