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第27話 幻惑の森
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幻惑の森はウラクの町から少し遠かった。街道からも外れるので、モンスターの数も増える。
この辺りには狼系のモンスターが多かった。スオウが一緒ならそれほど大変ではなく、思っていた以上にサクサクと進む。町を出る前に装備も新しく揃えたので、ナツキも少しは強くなっている。
モンスターと戦うことにもだいぶ慣れた。
倒したモンスターの残骸もなく、霧のように消えるゲーム的な仕様もいいのだろう。血が飛び散ったりもしない。倒した手応えはあるが、凄惨な状況にはならない。
ナツキのレベルは二十になったが、この先は今までと違ってレベルがあがりにくくなる。大量の経験値を得なければ、なかなかレベルはあがらない。
幻惑の森に着いた頃には夜になっていた。何かを隠しているような、スオウの様子が少しおかしいことだけ気になったが、ナツキはさっさとレンザニアを採取すべく森に踏み込んで行く。
紫色の花はすぐに見つかった。森の中心で、花畑のように大量に広がっていたからだ。花びらがほのかに淡い光を放っていて、辺りは夜なのに、やけに明るかった。
「なんだ。取り放題じゃん」
ナツキはウキウキしながら、レンザニアの花畑に足を踏み込んだ。ひとつ摘む。
すると、足が少しだけ重くなる。
「……あれ?」
ふたつ摘み、みっつ摘んだ。次第にナツキの足取りが重くなっていく。
「……あ、れ……?」
ガクンと身体が倒れた。花畑の中心で身動きできなくなる。
「あれ?」
仰向けに倒れたナツキを、スオウが上から見下ろしていた。
ナツキは戸惑いながら、スオウを見上げる。
「なあ、俺、どうなったんだ?」
「倒れてます」
スオウは淡々と答えた。まるで、こうなることを初めから知っていたかのように。
「……なんで?」
ぽかんとするナツキに向けて、スオウが答えた。
「呪われたんです。レンザニアの花を摘むと呪われるんですよ」
驚きの真実を告げられ、ナツキの目が丸くなる。
「え? ……なんで?」
「さあ? そこまでは知らないけど」
スオウが首をかしげた。
ナツキは激しく動揺する。
身体に力が入らない。ぴくりとも動かない。これが呪いなのか。
「え? 俺、どうなるの?」
「動けません」
スオウはやはり淡々としている。
ナツキはすがるような目で彼を見上げた。
「ずっと?」
「呪いが解けるまでは」
スオウの返事に、ナツキは困惑する。
「……え、ゲームできないじゃん」
スオウが深くうなずいた。
「そうですね。厳密に言うと、頑張れば動けるんです。ただ、ライフが削れて瀕死の状態で町まで戻ることになりますし、たぶん途中で力尽きると思います」
「……力尽きたらどうなるの?」
「どうもなりませんよ。力尽きた場所からやり直しです。ゲームですからね。でもその時には呪いが解けた状態で始まるから、また普通に動けます。呪いを解く薬とか魔法とか、呪いのかからないアイテムを身につけていれば、こんなことにはならなかったんですけど」
ナツキは泣きそうになった。そんなアイテムは持っていない。
スオウも持っていないのだろうか。
彼が普通に動けているのは、花を摘んでいないからか。
「……俺、どうしたらいいの」
「じっとしててください」
「……え……?」
スオウが傍にしゃがみ、ナツキの頬を手のひらで捉えた。
急に深刻な顔になる。
「ごめん」
「え……?」
「ナツキ、ごめん」
スオウは謝りながら、ナツキの頬に口づけた。額に口づけ、まぶたにも口づける。
「本当に、ごめん。許してくれなくてもいいから」
「……何を言って……」
ナツキの顎が捉えられ、スオウが深く口づけた。
「……んっ……」
舌が絡みつき、唾液を注ぎ込まれる。ナツキはもがこうとしたが、身体は動かなかった。
「……って、待っ……スオウ、何す……」
「ごめんね、ナツキ」
スオウは謝りながらも興奮し始めていた。ベルトを外す音がカチャカチャと鳴る。ここは森の深い場所。周囲には誰もいない。しんと静まり返っている。
ナツキは焦った。
「変なことしたらパーティ解除って……」
「解除してもいいから。今だけ……今だけ……」
スオウがズボンの前をくつろげる。中から取り出された屹立に、ナツキは息を呑んだ。
「や……」
「ほんと、ごめん、ナツキ」
スオウは謝りながらも、大きく育ったそれをナツキの頬に擦りつけた。
「んっ、やっ」
顔をそむけようにも、身体が動かない。
スオウはナツキの顎を捉えると、半ば強引に口を開けさせた。屹立の先端をナツキの唇にあてがい、ゆっくりと押し込んでいく。
「んっ、んんっ」
「ほんとにごめん」
スオウはナツキの顔の上にまたがった。喉の奥まで突かれたナツキはその苦しさに低くうめいたが、動けない身体ではどうすることもできなかった。
否応なく口の中いっぱいに頬張った状態だ。
「んっ……」
スオウが緩やかに腰を動かし始めた。ナツキは目を見開いて、されるがままになるしかない。
「……んっ、んんっ……」
スオウの硬く膨らんだ熱いものが口から出し入れされる。ナツキは嫌でたまらなかったが、耐えるしかなかった。スオウはすっかり興奮している様子で、夢中で腰を振っている。
「……ナツキ、ナツキ……っ」
頬を紅潮させながら、うわ言のように名前を呼ぶ。
やがてスオウの腰がぶるっと震え、ナツキの喉めがけて白濁を放たれた。
「んっ、くっ、ふっ……ぐっ」
かろうじてむせずに済んだが、苦しくてたまらなかった。匂いも嫌だし、味もまずい。
気が済んだのか、ようやくスオウが引き抜いてくれたが、放たれたものはそのまま口の中に残っている。起き上がれないので吐き出すこともできず、仕方なく嚥下した。
喉を鳴らすナツキを見て、スオウがときめいたような顔になる。
「やばい。ナツキに飲んでもらえる日が来るなんて」
スオウの興奮はまだ収まっていなかった。たちまち股間のものが復活し、今度はナツキの服が脱がされていく。
この辺りには狼系のモンスターが多かった。スオウが一緒ならそれほど大変ではなく、思っていた以上にサクサクと進む。町を出る前に装備も新しく揃えたので、ナツキも少しは強くなっている。
モンスターと戦うことにもだいぶ慣れた。
倒したモンスターの残骸もなく、霧のように消えるゲーム的な仕様もいいのだろう。血が飛び散ったりもしない。倒した手応えはあるが、凄惨な状況にはならない。
ナツキのレベルは二十になったが、この先は今までと違ってレベルがあがりにくくなる。大量の経験値を得なければ、なかなかレベルはあがらない。
幻惑の森に着いた頃には夜になっていた。何かを隠しているような、スオウの様子が少しおかしいことだけ気になったが、ナツキはさっさとレンザニアを採取すべく森に踏み込んで行く。
紫色の花はすぐに見つかった。森の中心で、花畑のように大量に広がっていたからだ。花びらがほのかに淡い光を放っていて、辺りは夜なのに、やけに明るかった。
「なんだ。取り放題じゃん」
ナツキはウキウキしながら、レンザニアの花畑に足を踏み込んだ。ひとつ摘む。
すると、足が少しだけ重くなる。
「……あれ?」
ふたつ摘み、みっつ摘んだ。次第にナツキの足取りが重くなっていく。
「……あ、れ……?」
ガクンと身体が倒れた。花畑の中心で身動きできなくなる。
「あれ?」
仰向けに倒れたナツキを、スオウが上から見下ろしていた。
ナツキは戸惑いながら、スオウを見上げる。
「なあ、俺、どうなったんだ?」
「倒れてます」
スオウは淡々と答えた。まるで、こうなることを初めから知っていたかのように。
「……なんで?」
ぽかんとするナツキに向けて、スオウが答えた。
「呪われたんです。レンザニアの花を摘むと呪われるんですよ」
驚きの真実を告げられ、ナツキの目が丸くなる。
「え? ……なんで?」
「さあ? そこまでは知らないけど」
スオウが首をかしげた。
ナツキは激しく動揺する。
身体に力が入らない。ぴくりとも動かない。これが呪いなのか。
「え? 俺、どうなるの?」
「動けません」
スオウはやはり淡々としている。
ナツキはすがるような目で彼を見上げた。
「ずっと?」
「呪いが解けるまでは」
スオウの返事に、ナツキは困惑する。
「……え、ゲームできないじゃん」
スオウが深くうなずいた。
「そうですね。厳密に言うと、頑張れば動けるんです。ただ、ライフが削れて瀕死の状態で町まで戻ることになりますし、たぶん途中で力尽きると思います」
「……力尽きたらどうなるの?」
「どうもなりませんよ。力尽きた場所からやり直しです。ゲームですからね。でもその時には呪いが解けた状態で始まるから、また普通に動けます。呪いを解く薬とか魔法とか、呪いのかからないアイテムを身につけていれば、こんなことにはならなかったんですけど」
ナツキは泣きそうになった。そんなアイテムは持っていない。
スオウも持っていないのだろうか。
彼が普通に動けているのは、花を摘んでいないからか。
「……俺、どうしたらいいの」
「じっとしててください」
「……え……?」
スオウが傍にしゃがみ、ナツキの頬を手のひらで捉えた。
急に深刻な顔になる。
「ごめん」
「え……?」
「ナツキ、ごめん」
スオウは謝りながら、ナツキの頬に口づけた。額に口づけ、まぶたにも口づける。
「本当に、ごめん。許してくれなくてもいいから」
「……何を言って……」
ナツキの顎が捉えられ、スオウが深く口づけた。
「……んっ……」
舌が絡みつき、唾液を注ぎ込まれる。ナツキはもがこうとしたが、身体は動かなかった。
「……って、待っ……スオウ、何す……」
「ごめんね、ナツキ」
スオウは謝りながらも興奮し始めていた。ベルトを外す音がカチャカチャと鳴る。ここは森の深い場所。周囲には誰もいない。しんと静まり返っている。
ナツキは焦った。
「変なことしたらパーティ解除って……」
「解除してもいいから。今だけ……今だけ……」
スオウがズボンの前をくつろげる。中から取り出された屹立に、ナツキは息を呑んだ。
「や……」
「ほんと、ごめん、ナツキ」
スオウは謝りながらも、大きく育ったそれをナツキの頬に擦りつけた。
「んっ、やっ」
顔をそむけようにも、身体が動かない。
スオウはナツキの顎を捉えると、半ば強引に口を開けさせた。屹立の先端をナツキの唇にあてがい、ゆっくりと押し込んでいく。
「んっ、んんっ」
「ほんとにごめん」
スオウはナツキの顔の上にまたがった。喉の奥まで突かれたナツキはその苦しさに低くうめいたが、動けない身体ではどうすることもできなかった。
否応なく口の中いっぱいに頬張った状態だ。
「んっ……」
スオウが緩やかに腰を動かし始めた。ナツキは目を見開いて、されるがままになるしかない。
「……んっ、んんっ……」
スオウの硬く膨らんだ熱いものが口から出し入れされる。ナツキは嫌でたまらなかったが、耐えるしかなかった。スオウはすっかり興奮している様子で、夢中で腰を振っている。
「……ナツキ、ナツキ……っ」
頬を紅潮させながら、うわ言のように名前を呼ぶ。
やがてスオウの腰がぶるっと震え、ナツキの喉めがけて白濁を放たれた。
「んっ、くっ、ふっ……ぐっ」
かろうじてむせずに済んだが、苦しくてたまらなかった。匂いも嫌だし、味もまずい。
気が済んだのか、ようやくスオウが引き抜いてくれたが、放たれたものはそのまま口の中に残っている。起き上がれないので吐き出すこともできず、仕方なく嚥下した。
喉を鳴らすナツキを見て、スオウがときめいたような顔になる。
「やばい。ナツキに飲んでもらえる日が来るなんて」
スオウの興奮はまだ収まっていなかった。たちまち股間のものが復活し、今度はナツキの服が脱がされていく。
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